週末の一行語録解説【1/9号】

■お客様とのランチでは、相手の皿に残っている分量を見て会話量を調整せよ

ある企業に訪問して、今後の研修プランなどの商談が終わり帰ろうとしていた時のことです。

 

帰りの新幹線の中である事をふと思ったのです。

 

昔、営業として働いていた時代はお客様に話してもらうことに注力していました。

 

元々、話すことがあまり好きではなかった私は、どちらかというとお客様にしゃべってもらう方が楽でした。

 

しかし、それが功を奏してか、お客様の話を聞くというスタイルは相手との関係性を良くしてくれる結果になりました。

 

よくいう「カタルシス効果」というものです。

 

カタルシス効果とは、心の内にある不安や心配事などを相手に話すことにより安心感を得られるという効果です。

 

よく悩みや相談ごとを人に話すとすっきりするのは、まさにこのカタルシス効果です。

 

このような心理効果を当時は知っていたわけではありませんが、話が苦手であったことが逆にこの効果を発揮させていたようなのです。

 

しかし、今のコンサルタントという立場に変わって、今の商談方法を振り返ると昔のように会話量のほとんどがお客様にあるという状態になっていないことに気付いたのです。

 

まったく相手の話を聞かずにしゃべっている訳ではないのですが、会話量が昔と比べて違ってきているような気がするのです。

 

昔は、会話量が「自分」2:8「お客様」という割合でしたが、今は平均すると「自分」5:5「お客様」という割合になっていることに気付いたのです。

 

なぜそうなっているのかという事を自己分析してみると、ある1つの仮説が見えてきました。

 

それは「相手が何を求めているか」という事です。

 

営業マン時代は営業という立場もあり、相手が売り込まれるのではないかという事に警戒心を抱いています。

 

ですので、あまり営業マンに話をされることを求めていません。

 

どちらかというと自分の会話量が多い方が安心できます。

 

しかし、これがコンサルタントという立場になると、お客様の方が何かのノウハウを提供してくれるという期待感を持っています。

 

なので会話量が、コンサルタントが多い方が満足感を得やすいのです。

 

ここで得た気づきは、一般的に営業はおしゃべりじゃない方が良いと言われていますが、それをあまり過剰にそれを信じ込むのではなく、相手によってバランスをとる必要があるという事です。

 

相手がおしゃべり好きなのか、苦手なのか。

 

しゃべり好きなら話は控えるし、苦手そうならこちらからリードしてあげる。

 

そして、話のバランスを考えるのは、何も相手のタイプで見極めるだけではありません。

 

その場の状況によってもバランスを考える必要があります。

 

例えば、ランチの時など。

 

お客様とランチをしている時に、相手に話をさせることが良いと思い、いつまでもしゃべり続けさせていると料理が一向に進まず、食事も冷めてしまいます。

 

その事実に、口にしないまでも相手が不満に思う可能性もあると思います。

 

では、その会話のバランスをどうみれば良いのか。

 

そのバロメーターとして相手の皿の上に残っている分量を確認するのです。

 

相手が料理を口にできていないと思えば、こちらが語る。

 

相手よりもこちらの方が残っているのであれば、相手に語ってもらう。

 

料理が残っている量をバロメーターに、会話量を調整すればうまくバランスのとれた会話ができるはずです。

 

2016年01月09日コラム営業