【商品提案では、顧客のこれまでうまくいかなかった言い訳を用意せよ】

先日、ある電話が掛かってきました。

 

その相手はハウスメーカーからの電話です。

 

もう家を購入してから5年が経過し、先日5年点検を受けたところでした。

 

その5年点検の際に、もしかしたら無償で家の不具合を修理してくれるのではないかという淡い期待のもと、散々言った要望(クレーム?)に対して担当者が説明に来るとの電話があったのです。

 

恐らく営業担当者がきて、うまく言いくるめてくるのであろうと予測していましたが、私も営業コンサルタント。

 

生半可な説明をしようものなら、その隙をついてやろうと待ち構えていました。

 

そして、当日。その日がやってきました。

 

ハウスメーカーから来たのは、見た目営業担当者ではなく技術系の担当者。

 

てっきり交渉事は営業担当者が来るものだと思っていたので多少拍子抜けです。

 

とはいえ、言うべき事は言わねばと思い、その担当者と話し始めました。

 

私の家は数年前に、壁紙がリコール対象商品だという事が発覚し、住んで1,2年で壁紙の貼り替えを行っています。

 

その貼り替えに関しては全面メーカー側の責任ということで、無償で貼り替えを行いました。

 

当時、貼り替えを行った時も、壁紙と壁紙の間に隙間ができるなどを指摘し、何度かやり直しをしてもらっています。

 

そして数年たった今、また壁紙と壁紙の間に隙間ができ、多少気になるレベルになったのです。

 

以前、貼り替えている負い目もあることから、このトラブルに関してはどんな言い訳が飛び出してくるのだろうかと楽しみにしていました。

 

そして交渉がスタートしたのです。

 

水田「この壁紙の隙間は何とかなりませんか」

 

担当者「そうですね。実はもう先日の施工から2年以上が経過しており、無償修理の対象から外れてしまっているのです」

 

水田「そんなこと契約書に謳っていますか?」

 

担当者「ええ、しっかりと明記しています」

 

水田「この隙間はできているのは施工業者の問題じゃないですか?以前も何度かやり直ししてもらっているし」

 

担当者「そうではありません。これは家の構造上の問題で、中の木が水分を含んで膨張したりすると壁が引っ張られてこのような隙間ができるのです」

 

水田「という事は構造上の欠陥という事ですね?」

 

担当者「そうではありません。この現象は木の材質、工法、その他、様々な要素が絡んで起きる現象です。なので全く同じ作りの家にお住まいでも壁紙に隙間もできる家もあればできない家もあります。これは我々でも予想できません」

 

こちらが期待していた「言い訳」はほとんど出てこず、非常に論理的に今の現象を解説してくれました。

 

水田「(くそっ!少しは言い訳じみたコメントがあれば・・・)」

 

そして結局何も無償という言葉を引き出すことができず、その時間は過ぎ去っていったのです。

 

言い訳の正しい使い方

 

 

 

 

 

 

 

 

言い訳は交渉事において不利な展開を招きます。

 

そして交渉事だけでなく、普段あなたが言い訳じみた言葉を繰り返していると、あなたの成長への妨げにもなり兼ねません。

 

しかし、言い訳は悪い事だけでなく、使い方次第によっては良い結果を招き入れることもできます。

 

良い結果を招き入れる言い訳の使い方とは、顧客には言い訳の余地を与えておくという事です。

 

あなたが何か商品を提案する時に、決して今起こっている問題を顧客のせいにしてはいけません。

 

人は弱い生き物です。

 

何か問題が発生していたとしても自分のせいだとは思いたくないものです。

 

そんな心理を無視して、今の問題はあなたのせいだと言ってしまえば顧客はあなたに耳を傾けなくなります。

 

例えば、SFAの運用において現場の営業担当者が入力しないのは、あなたの指導不足だ!といってしまえば、もう二度とあなたの話は聞かなくなることでしょう。

 

それが事実であったとしても。

 

そうではなく、入力しないのは多くの企業で発生している事実、あなたのせいではないと話すことで顧客はあなたをより理解してくれる存在だと認知します。

 

商談の場においては顧客の言い訳の余地を残しておく必要があります。

 

あなたの普段の商談が間違っても問題が発生しているのがあなたのせいだ!となってしまっていないか改めてチェックしてみてください。

 

顧客に言い訳の余地を残しておくことが、あなたのためにもなり信頼を獲得する1つのツールにもなり得るのです。

 

そのためにもあなたの営業トークに、顧客の「言い訳」を忍ばせておく。

 

そんな心遣いも必要ではないでしょうか。

 

 

2018年02月24日コラムマーケティング