【万人に共通する心情に訴えかけるトークは簡単に覆らない】

1か月ほど前に読んだ小説「海賊と呼ばれた男」。

 

あの小説から多くの経営者や管理職が学びを得ています。

 

私も先月初めて読んで大きな気づきがありました。

 

あの小説は出光興産の創業者である出光佐三がモデルとなっており、どんなに苦しい状況でも従業員を切らないという姿勢やリーダーシップに共感を得ているようです。

 

しかし、私は少し違った見方をしていました。

 

その違った見方とは、、、

 

主人公である国岡鐵造の人を動かす力です。

 

彼は多くの従業員から大きな信頼を得ています。

 

そして従業員だけでなく、お金を工面してくれた日田重太郎やその妻、元々敵対関係にあったアメリカ軍や別れていったユキなど・・・

 

その信頼関係は凄まじく、損を取ってでも国岡鐵造についていこうとする人が多かったのです。

 

そして敵対するあらゆる人たちと口論になるシーンもありました。

 

その口論となるシーンでは国岡鐵造の言葉は非常に説得力が高く、周りを黙らせるような力を持っていたのです。

 

そして、その説得力の高さがどこにあるのかと考えていると、国岡鐵造の思想にあることに気づきました。

 

国岡鐵造は信念を貫き通す姿勢で、周囲を説得し、圧倒してきたのですが、常々口にしていたのがこの言葉だったのです。

 

「日本の復興のため」

 

そう、常に口にしていたのが「御国のため」という言葉だったのです。

 

これは客観的に見ると誰も反論できない。

 

従業員を燃料タンクに入れて、泥にまみれた油をすくわせる。

 

これは今の社会で実施させれば労基問題レベルです。

 

一歩間違えれば死人が出るかもしれません。

 

しかし、そのような重労働を「御国のために我々はやっているのだ!」といわれると何かまっとうなことをしているようにも思えます。

 

結果的に、その行動がアメリカ兵にインパクトを与え、交渉事がうまくいくというシーンがあったから良かったものの、何もなければ犯罪級です。

 

ただ、そういった常軌を逸した行動も「御国のため」といわれるとなぜか説得効果がある。

 

そう考えると、企業としては経営理念を作ることの重要性だったり、その理念を常々口にすることが周囲を動かすためにいかにインパクトがあるのかを理解できたのです。

 

 

美しい心情は覆せない

 

 

 

 

 

万人共通が持つ美しい心情というものは世の中に存在します。

 

「弱きものをいじめてはならない」

 

「子供には優しくしなければならない」

 

これは一般常識だけではなく、企業経営の考え方としても存在します。

 

「部下は成長させてやらねばならない」

 

「会社は社会のために存在する」

 

「従業員のために企業はあるべき」

 

こういった言葉は万人が共通して持っており、その言葉には人を動かす大きな力があります。

 

あなたが普段している提案は、このような万人が持つ美しい心情を訴求するものになっているでしょうか?

 

もし、結果的には同じサービスを提供していても、最後の結びの言葉が違うものにつながっている・・・

 

もしそうだとすると、説得効果はいまひとつなのかもしれません。

 

少し穿った形で、この小説を捉えてしまったかもしれませんが、こういった小説からも人を動かす力を学べた・・・

 

それに私は大きな価値を見出しています。

 

 

2020年09月19日コラム営業