週末の一行語録解説【7/25号】

■買う買わないは商品内容ではなく、お客様の今後で検討させる

セオドア・レビットというマーケティングの権威の有名な言葉として「ドリルを買いに来た人はドリルを買うのではない、穴を買うのである」という名言があります。

これが意味するものとは、人は商品を買いに来たのではなく、商品から得られる結果を買いに来ているということです。

しかし、多くの営業マンの商品説明は、商品の特徴やメリットに関してはうまく話すことができますが、その結果どんな未来が待っているのかまでを伝える人は数少ないです。

例えば、あるパソコンの特徴として「メモリ8G」であったとします。

販売側が伝える内容としては、「メモリ8G」→「処理スピードが速い」程度。

あとはお客さんの想像力次第。

心理学で何かを経験することの易しさや難しさを、経験の「フルーエンシー」と呼んでいますが、この「フルーエンシー(滞りのない状態=想像のしやすさ)」が商品の評価に大きく影響していることをある研究者の実験で明らかになっています。

その実験とはBMWの広告で以下の2パターンを作成し、見込み客に評価させました。

パターン①:
「BMWかベンツか?BMWを選ぶ理由はたくさんあります。あなたは10個挙げられますか」

パターン②:
「BMWかベンツか?BMWを選ぶ理由はたくさんあります。あなたは1個挙げられますか」

この2パターンを評価させた時に、後者のキャッチコピーの方が明らかに高い評価を得たのです。

※出典:影響力の武器(実践編)

商品そのものの価値ではなく、理由が想像しやすいかどうかが判断に大きな影響を与える結果になったのです。

先ほどの話に戻りますが、パソコンを販売するときに
「メモリ8G」
 →「処理スピードが速い」

までで留めるのではなく、

「メモリ8G」
 →「処理スピードが速い」
   →「複数のソフトを立ち上げてもサクサク動く」
     →「2時間かかっていた作業が半分で終わる」
       →「残業がなくなる」
         →「子供が起きている時間に帰ることができる」
           →「子供に好かれる」

といった想像を膨らませてあげることによって、商品への評価が高くなるのです。

2015年07月25日コラム