営業

週末の一行語録解説【3/26号】

■郵送物に付箋をつけるようにすると売上があがる

つい先日、あるクライアントの支援の関係で東京に出張に行ってきました。

 

出張となるとよくホテルに泊まることがあるのですが、東京ともなると出張先でのホテルは周辺に腐る程あり、いつもどこにしようか迷うところです。

 

昔は食事の内容や部屋がきれいかなどで選んでいたのですが、ここ最近はどこを選んでも同じかなという印象で食事や部屋でホテルを選ぶことも少なくなってきました。

 

今ではホテルのメインどころのポイントではなく、ごくわずかな差でホテルを選ぶようになってきたのです。

 

例えば、少し昔でいうとお風呂に体を洗う専用のスポンジ(もしくはタオル)が置いてあるかどうか。

 

ここ最近では、どこのホテルも体を洗う専用のスポンジが置いてありますが、つい数年前までは少数のホテルしか置いていなかったのです。

 

そこが選定基準でした。

 

そして最近でいうと、朝食のコーヒーを部屋に持ち込めるかどうか。

 

よくホテルのプランで朝食付きのプランがあります。

 

毎回、ホテルに泊まる時は朝食付きのプランを選択するのですが、コーヒーを朝食会場でしか飲めない場合と、部屋に持ち帰られる場合があります。

 

コーヒーを朝食会場でしか飲めない場合は、仕方なくその会場で飲んでいるのですが、出張中ということもあり、新聞を持っている訳でもないため非常に手持無沙汰になります。

 

仕方なくIPHONEを見てたりするのですが、何か落ち着きません。

 

しかし、部屋に持ち帰ることができればテレビでニュースを見ながら、もしくは会社の資料を見ながら、パソコンで仕事をしながら等、様々なことができます。

 

そしてゆっくりとコーヒーを楽しむことができるのです。

 

そして、ここ最近はあるホテルによく泊まることがあります。

 

なぜ、そのホテルに泊まっているのかというと、そのホテルは他のホテルにはないあることをいつもしてくれるのです。

 

そのあることとは、、、

 

「お見送り」

 

です。

 

いつもチェックアウトした時に、わざわざ外にまで出てお見送りに来てくれるのです。

 

他のホテルでは受付カウンター越しに「ありがとうございました」とは言ってくれますが、さすがに外にまでお見送りはしてくれません。

 

そのことに対して別に不満に感じることもなかったですし、気にもしていませんでした。

 

しかし、そのあるホテルは受付カウンター越しだけではなく、その後、ホテルの外に出て挨拶をしてくれるのです。

 

そして最後の挨拶を受けた後、ふとこんな感情がいつも湧くのです。

 

なんか外にまでお見送りにきてもらって申し訳ないな、またここを利用するか・・・

 

『ちょっとした気遣いが売上を上げる』

 

これはある心理学者が研究した内容ですが、人に書面で何かを依頼して承諾をもらう際に、付箋を使うことでの影響力を検証したのです。

 

その研究内容は以下のような内容でした。

 

①  調査票と送付状を送り、送付状に付箋で「調査票に記入をお願いします」というメッセージを入れた

②  調査票と送付状を送り、送付状に直接、「調査票に記入をお願いします」というメッセージを入れた

③  調査票と送付状のみ送った

 

この3つのパターンで送った時に、各パターン別の返送率は以下のような数字でした。

 

①  →75%

②  →48%

③  →36%

 

このように付箋を使った方法が、一番返送率が高かったのです。

 

なぜ、付箋を使う方法が一番高かったのかというと、付箋を貼ることは他の方法と比べ、送り手の手間と心遣いを感じます。

 

そして受け取る側がその心遣いを感じ取り、それに報いなければならないという心理になるのです。

 

いわゆる心理学用語でいう「返報性」です。

 

「ちょっとした心配りが心を打つ」

 

きれいに言ってしまうとよくある言葉のように聞こえてしまいますが、その行為が人を承諾させるのに大きな影響を持っているということは心理学的にも立証されています。

 

郵送物を送り何かを買ってもらう、セミナーやイベントに参加してもらう、商品を検討してもらう。

 

様々な場面で郵送物を使うことは多いと思いますが、そこに付箋を貼ってメッセージを残してみてください。

 

その小さな積み上げが売上につながるということもおおいにあり得るのです。

 

 

2016年03月26日コラム営業


週末の一行語録解説【3/19号】

■プレゼンテーションには必ずコーヒーを用意しろ

昔、営業の頃は1対1のコミュニケーションがほとんどで1対1のコミュニケーションをしている間は苦手意識を感じることはありませんでした。

 

しかし、コンサルタントになるとセミナーで話すことも多くなり、1対多で話す機会が格段に増えています。

 

1対1と違って1対多で話す時の難しいところは、相手により深く理解してもらう点です。

 

1対1では相互にコミュニケーションができるため、相手も飽きることが少なく、集中力が持続し、理解も深まっていきます。

 

しかし、セミナーのような1対多で話をするケースは、一方的に話をしていることが多く、相手の集中力が途切れやすくなります。

 

とはいえ、理解はしてもらいたいので相手の集中力を途切れさせないように、できる限り色々な仕掛けを打ちます。

 

例えば、難しい理論を話した時には、必ず身近な例えを出しながら理解を促します。

 

また、集中力を持続させるために、レジュメを渡さずホワイトボードに書いて、動きを出してみたり。

 

そしてたまにホワイトボードをたたき、強調してみる。

 

その他にも、会話が単調にならないように、急にだまってみたり、質問するそぶりを見せるなど、様々な仕掛けを打ちます。

 

なぜ、そのように集中力を高めさせることに色々な仕掛けを打つのかというと、集中力が増せば、その分理解が深まり、理解が深まれば行動につながりやすくなるからです。

 

要は、集中力が増すと説得効果も高まるからなのです。

 

『集中力が増せば、説得効果も高まる』

 

なぜ、プレゼンテーションにコーヒーを用意するのか。

 

それはコーヒーに含まれるカフェインという要素が集中力を高める効果があるからです。

 

カフェインが集中力を高め、集中力を高めることが説得力を高めた実験として、オーストラリアの心理学者であるパール・マーティン博士の研究結果があります。

 

その研究結果とは60名の学生を集め、半数にオレンジジュースを、もう半数にカフェイン入りの飲み物を飲ませてから、安楽死を推奨する論文を見せ、その論文への反応を見たのです。

 

するとカフェインを摂取した方のグループの方が、そうでないグループよりも3割以上が論文に賛同したのです。

 

これは難しい論文に対して集中力が増したことによる結果です。

 

そしてコーヒーは集中力が増すという効果だけでなく、もう1つの効果もあります。

 

その効果とは「リラックス効果」です。

 

コーヒーのいい香りは、非常にリラックスさせます。

 

このリラックスさせる効果が説得効果を高めるおもしろい研究結果もあります。

 

こちらはロバート・バロン博士による研究結果ですが、あるショッピングモールで、喫茶店の前と洋服店の前でアンケートの協力を促したところ、喫茶店前では56%の人が、洋服店の前では20%の人が、アンケートに承諾したのです。

 

その差は約3倍。

 

この差が生まれた原因は、コーヒーの炒るいい香りが説得効果を高めたといわれているのです。

 

集中力を高め、リラックスさせる効果があなたのプレゼンテーションに説得力を持たせます。

 

コーヒーをうまく活用すれば、あなたの成約率も高まるかもしれません。

 

それにコーヒーを提供することなど大したコストにはなりません。

 

たった1杯のコーヒーで成約率が高まるのであれば安い投資ではないでしょうか?

 

※但し、コーヒー1杯でおかしな商品(価値のない商品)を売ることはできません。

それは集中力が増すという点からも、良く考えれば分かると思います。

 

2016年03月19日コラム営業


週末の一行語録解説【3/12号】

■顧客に合った商品を提案する前に、合わない商品のことを簡単に説明すると良い

先日、ランニングウェアを買いに行った時のこと。

 

私は数年前から週末にランニングをしています。

 

元々はダイエット目的だったのですが、ここ最近はランニングをすると調子が良くなるような感覚があり、毎週1回は走るようにしています。

 

週1回ということもあり、ランニングウェアは1着しか持っていなかったのですが、そのランニングウェアが古くなってきたこともあり、新たにウェアを購入することにしました。

 

近くのスポーツ用品店に向かい、ウェアを見てみると意外に上下セットになっているものが少ない。

 

「ウェアを買うなら上下セットだよな」と思いながら探していると、気に入ったデザインの物を発見。

 

「おっ、これ、良さそうやん」

 

さっそく値札を確認すると8000円との表示。

 

「う~ん、少し高いなぁ、あっそうかアマゾンで探せば同じもので安くなっているかも」

 

と思い、そのスポーツ店をあとにしました。

 

そして、家に帰ってからスマホでランニングウェアをすぐに検索。

 

リストアップされたランニングウェアを見ていると3000円、4000円の価格帯がゴロゴロしていました。

 

「よしよし、この中からチョイスするか」と思い、いくつかをピックアップ。

 

その評価コメントをのぞいてみると、、、

 

「着心地が何となくいまいち」

「ポケットが閉じたまま、、、不良品でした(怒)」

 

などあまり評価は良くない様子。

 

「う~ん、やっぱり有名どころのメーカー品の方がいいか」

 

と思い、今度は有名どころのメーカー品を検索。

 

しかし、有名どころは高く、概ね1万円前後がラインナップされています。

 

「そうか、有名どころはアマゾンでも1万円前後するのか~。そういえばあのスポーツ店であった良さそうなウェアは有名どころだったが8000円か」

 

「そんなに高くないかも」

 

だんだんそんな感覚になってきて、結局、近くのスポーツ店に再来店し、そのウェアを購入しました。

 

『人はどのように価値を認識するのか』

 

最終的に、近隣のスポーツ店で最初に気に入ったものを購入しましたが、最初に見た時とアマゾンで検索した後に見た時とで、商品自体に何か変化があったでしょうか?

 

金額も、品質も、一切何も変わっていません。

 

にも関わらず、最初は購入をしない選択をし、2度目の来店時には購入することを選択したのです。

 

いったい何が変わったのでしょうか。

 

それは更に求めていない商品の情報を得たからなのです。

 

商品の価値の感じ方というのは、比較対象によって変わります。

 

スーツを買った後に、ネクタイを見ているといつも以上の価格帯のものをついつい買ってしまうのも、比較対象によるものです。

 

これを「知覚コントラスト」と言いますが、比較対象を出すことによって商品の価値の感じ方が変わるのです。

 

なぜ、顧客に合った商品を提案する前に、合わない商品の説明をすると良いのかというと、この知覚コントラストの影響で、普通に良い提案が更に良い提案に見えるようになるからなのです。

 

『コントラスト効果』

 

これを有効に活用して、あなたの提案をより魅力的に語れるようにしてみてください。

 

 

2016年03月12日コラム営業


週末の一行語録解説【3/5号】

■受付担当に、問い合せ客を取り次ぐ際に自分がベテラン社員であることを伝えさせろ!

ある企業で研修した時のこと。

 

我々コンサルという職業は人前で話すという機会が多いです。

 

その形式には2種類あって、集合型のセミナーと個別企業で研修するタイプがあります。

 

集合型のセミナーには必ず司会がいて私の経歴や実績などのプロフィールを紹介してくれる人がいます。

 

しかし、個別企業での研修では司会を担当してくれる企業もあれば、「もう水田さんのタイミングで始めてください」と司会がないケースがあります。

 

とある企業で研修を行っていた時。

 

その企業は私の前職(金融業界)と、業界も営業スタイルもよく似ていて私の営業経験が直接活きてきそうな企業でした。

 

その企業は超大手企業ということもあり、研修体制は万全で何人ものスタッフが研修をサポートしていました。

 

そして営業企画の方が司会をつとめ、私のプロフィールをしっかり紹介してくれたのです。

 

そしてその紹介が始まると空気が一変したのです。

 

司会「え~、今回の講師は前職で1日200本のテレアポをこなし・・・」

 

参加者「(ざわ、ざわ」」

 

司会「新規開拓においては営業800名中2位・・・」

 

参加者「(ざわ、ざわ、ざわ、ざわ」」

 

ほとんど全ての参加者が私の方に視線が向き、声は発していなかったものの「この人、すごい人なの!?」「本当に!?」という思いが視線からビンビンと伝わってきたのです。

 

「他人から紹介による権威づけ」

 

このように他の人から私の経歴や実績を伝えてもらうと権威づけがスムーズにいきます。

 

なぜ、権威をつけてもらうと良いのかというと、「権威」は人の信頼性を高める効果があるからなのです。

 

素人の意見よりも専門家の意見の方が同じことを言っても信用されやすいのは、この権威の力によるものです。

 

しかし、この権威づけも自分でやると効果は半減します。

 

例えば、私自身が私の経歴や実績を紹介してもどこか自慢話に捉えられがちです。

 

参加者「(なんだ、この講師、自慢話かよ・・・)」

 

自分自身で話すのか、他人から紹介されるのか、では情報の入り方が全然違うのです。

 

この他人よる権威づけというのは、何もコンサルだけの話ではありません。

 

例えば、問い合せがあった時に窓口担当の人が営業担当者を紹介する時にも使えます。

 

問い合せがあった時に、

 

「営業担当者に回しますね」

 

というのか、

 

「●●については1番のベテラン社員に回しますね」

 

というのとでは、お客様のその後の反応が変わってくるのです。

 

「他人による権威づけ」

 

お客様との商談をより有利に進めたいと思うのであれば、このような取り組みも取り入れてみてください。

 

お客様から「知識が豊富で頼りになりますね」と言われれば勝利したも同然です。

 

 

2016年03月05日コラム営業


週末の一行語録【2/27号】

■営業の半分は心理学、半分は統計学である

営業で成果を上げる上で、心理学は学ぶべきものである。

 

顧客心理が、どのように動き、何に反応するのか、という事を知っているのと知っていないのとでは成果に大きな差が出てくる。

 

例えば、社会的証明。

 

人は、多くの人が選択している物を選ぶ傾向にある。

 

パン屋でパンを選ぶ時に「人気No.1」というPOPに思わず手が出たり、ベストセラーの本を思わず買ってしまうのは、まさにその社会的証明の原理によって突き動かされている。

 

また、その他にも松竹梅の価格提示によって思わず中間の価格帯である竹を選んでしまうのも心理学で解説されている。(極端の回避性)

 

このように顧客心理を十分に把握した上で営業を行うのと、知らずに営業を行うのとでは成果に大きな差が出てくることは自明の理である。

 

そして、その営業は心理学であるという考えと共に押さえておかなければならないのが、『営業は統計学である』という考え方だ。

 

統計学、いわゆる営業は確率論であるという考え方。

 

この確率論であるという考え方に賛同される営業マンは多いと思うが、本当に心底そう思っているかというと、その数は激減するのではないかと私は思っている。

 

世の中のイメージでは、「売り込み=悪いこと」と考えられており、この考え方を持っている営業マンも多いと思う。

 

確かに相手が嫌がっているのにしつこく勧誘するのは問題があるかもしれない。

 

しかし、多くの営業マンが売り込みをする前から嫌がるだろうという勝手な思い込みから、「売り込まない」のである。

 

こういった営業マンは、先程話したように「営業は統計学である」ということが全く頭に入っていない。

 

これは極端に嫌がられる業界で営業してきたからこそ心底理解したものだが、仲良く話せた見込み客が次の日に電話すると、手のひらを返したようにガチャギリすることはよくある。

 

逆にいつも怒鳴っていた相手が急に話を聞き、契約する時には感謝されることもあるのである。

 

結局、売り込みというのはお客様の状態により、嫌がられもするし、感謝されることもある。

 

そしてそれはタイミング次第。

 

そして更に言うなら、そのお客様の状態を予知することは普通の人間であれば不可能である。

 

となると嫌がられるか感謝されるかは言ってみなければ分からない。

 

だから毎回、確かめるしかない。

 

あるマーケティングの権威が「顧客が買わない理由No.1は商品を知らないから」といったように勝手な思い込みから商品を紹介する手を止めてはいけないのである。

 

営業はタイミングであり、確率論である。

 

だから売り込まない方が良いという勝手な思い込みで紹介しないのではなく、いずれ当たるであろうと手数を出し続けるといった「営業は統計学である」という概念を常に頭に叩き込んでおかなければならないのである。

 

2016年02月27日コラム営業