営業

【商品を売りたいがために課題をでっちあげていないか?】

「なぜ、ホンダだけなのだろうか?」

 

日本が電気自動車(EV)に対して遅れを取っているが、これは多く人が知っている事実であろう。

 

しかし、これまで世界を牽引してきたトヨタが、なぜ電気自動車(EV)に積極的でないのか・・・

 

これまでの既存の技術を変えたくない思いがあるのだろうか?

 

それとも国からの要請なのだろうか?

 

そんなことを漠然と思っている人は多いのではないだろうか。

 

しかし、新聞をよく読むとこんなことが書いてあった・・・

 

それが、、、

 

「EVの量産は難しくない」

 

そう技術的には特に難しい話ではないのである。

 

では、何かしら国からの要請があるのだろうか?

 

日本国に関しても、トランプ政権からバイデン政権に移行することでカーボンニュートラルの方向に向かおうとしている。

(但し、ガソリン車の販売を終了させる有志国連合の参加を見送った点から多少の何かが働いている可能性はある)

 

では、なぜそこまで移行することを拒んでいるのか。

 

それが雇用の問題である。

 

自動車というものはトヨタ1社が作っている訳ではなく、多くの下請けメーカーとの連携によって作り出されている産業。

 

自動車というのは1台を作り出すために、3万点もの部品を使い製造している。

 

これをEVに変えるとこれまで必要としていた部品の多くが不要となり、それを作り続けていた下請け企業が必要なくなるということなのである。

 

EVに切り替えることにより100万人の雇用が奪われると言われており、これがトヨタが簡単にEVに切り替えることができない理由なのである。

 

この問題を解消するために、トヨタは水素エンジンに取り組んでいる。

 

水素エンジンであれば、これまでのガソリン車と大きく構造が変わらず、100万人の雇用を守ることができる。

 

しかし、この水素エンジンも問題があり、それが原動力となる水素の供給である。

 

もし仮に、日本国中で水素ステーションができあがり、水素エンジンの自動車が普及したとしてもこれは国内止まり。

 

世界はEVに舵を切っていく中で、水素ステーションよりも充電スタンドを増やしていくはず。

 

トヨタが国内だけで販売している会社であれば良いが、トヨタの販売エリアは世界規模。

 

そう考えると、水素エンジンが普及する可能性は極めて低い。

 

それでも水素エンジンにこだわるのであれば、規模を縮小していくしかないだろう。

 

そうなれば当然のことながら、結局は雇用を維持することはできなくなる。

 

ここまでくるとEVにシフトせざるを得ない。

 

じゃあ100万人の雇用の問題はどうなるのか?

 

100万人の雇用を維持することが問題なのであれば、その産業を作るしかない。

 

そこに補助金出すなり、国が支援してみる・・・

 

他にも解決策はあるだろうが、本質的な課題が見えてくることによって提案の幅が広がる・・・

 

こんな課題起点からの思考が必要ではないだろうか?

 

 

課題って何?

 

 

 

 

営業マンも顧客に相対し、顧客の問題を解決する仕事。

 

しかし、多くの場合はプロダクト優先で、プロダクトを売るために課題をでっちあげる。

 

売り切りの時代であれば、この営業手法でも問題なかったかもしれないが、サブスクリプションモデルのような定額課金のビジネスモデルに変化すると、結果的に問題を解消してくれない営業はお払い箱となっていく。

 

モノを所有することからシェアする時代に移行する中、このサブスクモデルは多くの業界で主流になる可能性がある。

 

長期的な顧客とのつながりを求められる中、課題でっちあげ手法ではLTVの最大化を図る事はできない・・・

 

そんなことを想像させます。

 

あなたの営業スタイルは売り切り型ですか?それとも関係性重視型ですか?

 

ビジネスモデルの変化から、あなたの営業スタイルを変える時がきている。

 

そんな気づきになれば幸いです。

 

 

2021年11月28日コラム営業


【イエスと言える権限とお金を持ち、その傾向がある人物は誰かを考える】

「なるほど・・・言われてみると当たり前だが・・・」

 

昨日、あるベンチャー企業の成功事例を聞いていました。

 

その企業のビジネスモデルは、ベンチャー企業の主流ともいえるプラットフォーム型ビジネス。

 

ある業界の設備の未稼働に着目し、その遊休資産をうまく活用することで顧客も提供側もWIN-WINにするビジネスでした。

 

業界の課題に精通し、何をすればその非効率を改善できるかをよく分かっている経営者だったからこそ成しえたモデル。

 

そしてそのモデルを構築していくために経営者が実践したことも極めて興味深い事でした。

 

しかし、その中で「ああ、これは当たり前だな・・・」と思った事例に何か引っかかりを感じたのです。

 

その事例は利益率を飛躍的に改善させた事例。

 

この企業はあることを行って利益率を3倍以上に向上させたのです。

 

それは何か突飛な施策を打ったわけではなく、ある意味当たり前かと思うようなことでした、、、

 

それは何かというと「アイテム売りではなく上流工程の提案をした」ことです。

 

上流工程への営業とは、例えば、食品商社であれば小売店にアイテムを売るのではなく店づくりを提案する。

 

印刷業であれば印刷物を納品するのではなく、マーケティングプランに参加する。

 

広告代理店なら広告枠ではなく企業ブランドの形成から入っていく。

 

このようなことを上流工程の営業と言います。

 

この営業の利点としては、上流工程に向かえば向かうほど利益率も高まりやすいということ。

 

なぜなら上流工程に行けば行くほど抱えている問題の大きさが違うからであり、抱えている問題の大きさと支払われる対価は比例するからです。

(論拠のデータはSPIN話法などの書籍を参照)

 

アイテムレベルの提案と問題解決レベルの提案ではこの問題の大きさが違うため、同じ商品であったとしても支払われる対価が違います。

 

例えば、分かりやすい例でリンゴを題材にしてみましょう。

 

リンゴもおいしいリンゴなら、通常で売られているリンゴよりも多少高くても買うかもしれません。

 

しかし、極端に高いと躊躇する消費者もいるでしょう。

 

通常のリンゴよりも倍の値段・・・

 

ここで思い留まる消費者は多いと思います。

 

しかし、これを重要な問題にすり替えてみるとどうでしょうか?

 

例えば、リンゴの成分が高血圧や高いコレステロール値を下げる効果があるとします。

 

そうするとどうでしょうか?

 

年齢を重ねることで出てくる体のひずみ・・・

 

更に年を重ねることで表出する難病への恐怖・・・

 

おそらく倍の値段であったとしても購入する消費者は増えるのではないでしょうか?

 

では、ビジネスにおいてこのような問題を抱えているのはいったい誰でしょうか?

 

それは上流工程の話ができる人物であり、B to Bであれば言わずもがな、誰が対象になってくるのか分かってくると思います。

 

 

本当の獲物は誰?

 

 

 

 

 

何を当たり前なことをと思ったかもしれません。

 

ここで言いたいのは上流工程の営業をしてみましょう、というありきたりな話ではなく、今の現状を見つめ直してもらいたいのです。

 

例えば、あなたが普段接触している人をリストアップしてみましょう。

 

そして、そのリストに役職を入れてみましょう。

 

そしてその一覧を眺めて見るとどうでしょうか?

 

そもそも勝てない営業になっていないでしょうか?

 

当たり前の話であっても、それが実践できているかどうかはまた別の話。

 

そして分かり切っていることに、いつも問題というものが隠れているものです。

 

改めて、誰と話すべきなのか・・・

 

その対象者があなたの勝率と利益率を決める重要なポイントなのに、そうなっていない現状が見えてくる・・・

 

こんな残念な結果になっていないことを祈っています。

 

 

2021年10月31日コラム営業


【馬鹿な新人は、優秀なベテランを乗り越えられる】

先日のあるニュースでのこと・・・

 

先日、日ハムの栗山監督が退任しました。

 

ここ最近はプロ野球にあまり興味がなくなってしまい、随分とプロ野球を見ていません。

 

私がよくプロ野球を見ていた時に選手だった方が、今はほとんど監督やコーチをしています。

 

この栗山監督もまさにその一人でした。

 

そして何気に、そのニュースを見ていると、、、

 

栗山監督の戦績が公表されていました。

 

就任期間の10年で5回のAクラス入り、そして1度のリーグ優勝、1度の日本一。

 

そして驚いたのは球団最長の在任期間と大沢の親分の通算631勝を超えていたこと。

 

逆に選手時代はわずか7年の選手生命。

 

選手時代よりも監督時代の方が長いという異色の人物だったようです。

 

ここでふと頭をよぎったのが、

 

「名選手、名監督にあらず」

 

という言葉。

 

この言葉は営業の世界でもよく使われており、トップセールスは優秀なマネジャーになれないという格言があります。

 

トップセールスの営業方法は、他の営業がやらないことをやっている。

 

そのため再現性がない。

 

再現性がないので、部下を育成することができない。

 

この言葉は営業組織に属する方なら誰もが聞いたことがあるでしょう。

 

そしてもはやこの格言は常識レベルになっているのではないでしょうか。

 

しかし、これ昔から思っていたのですが、「これって本当か?」という疑問。

 

名選手、名監督にあらずと言いつつ、プロ野球でも実績を残した監督は、元名選手ばかり。

 

たまに選手時代は有名であったが、監督では泣かず飛ばずという方もいるが、それって全体の何%?と思いたくなる時があります。

 

我々は格言に踊らされていないか?

 

そしてその格言が可能性を閉ざすようなことになっていないか。

 

そんなことを思考させる機会でもありました。

 

 

格言を疑え

 

 

 

 

 

あなたの世界でも格言とは言わないまでも、ベテラン社員から代々受け継がれている言葉はないだろうか?

 

「あの業界は参入障壁が高く開拓できない」

 

「あの顧客は大手の競合が参入しているのでまず無理」

 

「我々のような中小企業は大手にいっても相手にしてもらえない」

 

彼らの分析は、当時は正しかったかもしれない。

 

しかし、その事実は何年も吟味、分析されていない可能性が高く、今となっては間違っていることもある。

 

業界の常識、そして組織の常識。

 

もしそれが否定的な格言になっているのであれば、疑ってみるのはどうだろうか。

 

格言を気にすればするほど、事実はそこに吸い寄せられる。

 

ならばたまには馬鹿になって営業してみるのも面白いのではないだろうか。

 

 

2021年10月23日コラム営業


【プラス思考と思っている人の95%は、実はプラス思考を分かっていない】

医療体制、恒大問題、北朝鮮のミサイル、大学の私物化・・・

 

新聞紙上にはいつも多くの問題が掲載されています。

 

問題点を記事にする方が読まれる可能性が高い・・・

 

こんな人間の習性をうまく捉え、メディアは世の中の様々な問題を拾い上げ情報を発信しています。

 

メディアは見られてなんぼ。

 

そのためにどのようなコンテンツで注目を集めるかを考えるのは当たり前の仕事です。

 

しかし、そんな中、あることをふと考えてみました。

 

もし、メディアがポジティブな記事ばかりを書くと世の中はどうなるのだろうか?

 

こんなことを想像してみたのです。

 

「経済成長はわずかながらも明るい兆し」→昨対比で表現

 

「飲食店○社が黒字確保」→前からの黒字企業を取り上げる

 

「コロナワクチンの接種率70%超、ついにアメリカを抜く!」

 

「コロナ感染、世界的に減少。医療体制の強化はもう不要」

 

「恒大問題、救世主現る!」

 

「REIT活況!恒大問題の影響ゼロ!」

 

このような記事が並んでいる新聞紙上を想像してみました。

 

あなたもこのような記事が並んでいる新聞を想像してみてください。

 

想像するとどうでしょうか?

 

・・・・

 

・・・・

 

・・・・

 

そして、想像した後にいったい自分がどのような行動を起こすのかを更に考えてみてください。

 

・・・・

 

・・・・

 

・・・・

 

そう見えてきたと思います。

 

ポジティブな記事を並べることで発生しうる行動は・・・

 

「何もしない」

 

こんな結論が浮かんできたのではないでしょうか?

 

そして気づいたら病魔に襲われていた。

 

これって最悪のシナリオではないでしょうか。

 

 

本当のプラス思考とは

 

 

 

 

 

人生においてプラス思考で考えるというのは非常に重要。

 

しかし、それは過ぎ去った過去においてプラスに考えること。

 

今後、やってくる未来に対しては、理想を見るのではなく現実を直視することにプラスの結果が宿ります。

 

マイナスの環境を認め、それを克服する方法を探し、プラスの結果を達成する。

 

本当のポジティブとは、マイナス思考の備えによってプラスの結果を手繰り寄せること。

 

これが本当のプラス思考なのです。

 

あなたは正しく問題認識ができていますか?

 

何でもかんでもプラスに考える・・・

 

それを繰り返すことが、本当のプラスにならないことはもうお分かりいただけたと思います。

 

 

2021年10月09日コラム営業


【B to B営業はエンドユーザーを意識するだけで、秀でることができる】

先日、あるドラマを連続で見ていました。

 

私は滅多にドラマを見るということはなく、最近ではテレビで目にする俳優のほとんどの方の名前が分からないというレベルになってきました。

 

そんな私が1時間×6回に及ぶドラマを一気に見たのです。

 

そのドラマの名前は、、、

 

「ハゲタカ」

 

2007年に放送されたNHKのドラマをNHKオンデマンドで視聴しました。

 

ちょうど、この時代は村上ファンド事件などハゲタカファンドがメディアに出ていた時代です。

 

そのような時代背景のもと、大森南朋氏が演じる「鷲津 政彦」という外資系のファンドマネジャーが『日本企業を買い叩く』との号令と共にストーリーがスタートします。

 

血も涙もないハゲタカファンド。

 

彼らが目指しているのは企業価値の向上と儲けること。

 

中には、買収された企業の社長が自殺する話もありました。

 

しかし、多くの買収劇で経営者やその関係者から恨まれる反面、その後、企業は成長している。

 

何か皮肉めいた事実に、ハゲタカは本当に悪なのか・・・

 

そんな疑問を投げかけるシーンもありました。

 

そして私が一番印象に残っているのが、第5話。

 

大空電機(買収されそうになっている企業)のホワイトナイトとして現れたIT企業の社長との討論。

 

このIT企業の社長は、過去、鷲津に買収された企業の社長の息子。

 

父親の会社がなくなった後に、独立して巨大なIT企業を作り出していたのです。

 

そして、自社の資金調達力を活かして、さもホワイトナイトのように装い、鷲津の買収の邪魔をする。

 

本当は儲けるためだけにも関わらず。

 

そんな2人がTVで討論するというシーンがあり、鷲津がおもむろにIT社長にこう尋ねるのです。

 

「主力商品の冷蔵庫を販売したのはいつですか?」

 

「●●工場の従業員の数は分かりますか?」

 

「半導体の設備投資にいくらかけているか分かりますか?」

 

「損益分岐点は?」

 

「国際競争力のある技術は?」

 

全く答えることができないIT社長。

 

そして極めつけに、

 

「それが分からなくて会社経営ができますか?」

 

・・・

 

シビれる・・・

 

 

調べるだけマウンティング

 

 

 

 

 

把握していることの強さ。

 

この討論に何かそのようなものを感じ取りました。

 

どれだけ相手がきれいごとを並べようとも、事実を把握している人間には何も太刀打ちできません。

 

実は、この把握する力は営業活動でも十分に使えます。

 

その把握する情報とは、顧客の業界のことや市場環境。

 

この情報を押さえていると顧客も一目置くようになるでしょう。

 

そして業界のことよりも更に知っておくと強烈なのは顧客の更に先の顧客の情報。

 

BtoBのビジネスをしているなら顧客が販売している先やエンドユーザーのことを把握すること。

 

この事実情報を押さえておくと、あなたの意見に相手は何も言えなくなることは間違いありません。

 

「御社はお客様のために、このようなことをすべきではないでしょうか」

 

自身の業界の顧客のことを言われると何も反論できない。

(但し、的を射ていること前提)

 

ここに営業トークのうまいヘタは必要ありません。

 

単に知っているかどうかだけです。

 

あなたがもし口下手で営業活動がうまくいかないと悩んでいるのであれば徹底的に調べる。

 

こんなスキルの磨き方を検討してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

2021年10月02日コラム営業