マーケティング

【相手が何で評価されるかを考えれば、値引きの必要がないことが見える】

「高島屋、古着回収?」

 

昨日、新聞を見ているとこのような見出しが気になりました。

 

一瞬、この見出しを見た時に、高島屋が古着でも販売するの?とイメージに合わない戦略に興味を持ち、内容を読んでみました。

 

そうすると、、、

 

勘違いか、古着を販売するのではなく再生衣料の話題でした。

 

古着を集めてポリエステル糸にして新商品を製造するとか。

 

なるほど、今のトレンドである環境に優しい企業イメージを作るのか・・・

 

「ん?そんな企業イメージを確立する暇ありましたっけ?」

 

百貨店と言えばコロナの影響をもろに受けた業界。

 

売上も一時期は相当落ち込み、単月では70~80%ぐらい落ち込んでいた記憶があります。

 

もうだいぶ業績は回復したのかと興味が湧き、決算資料を拝見しました。

 

そうすると、昨年よりは回復しているものの、前年の落ち幅がすごかったための回復であり、コロナ前の業績にはまだまだ回復していません。

 

財務内容も徐々に悪くなりつつあり、流動比率は68%。

 

以前から低い流動比率ではあったものの更に拍車をかけている。

 

自己資本比率も低下傾向。

 

コロナ前は42.8%から現在は36.9%。

 

流動比率が低下している原因を見るとコマーシャルペーパーの発行が目に入る。

銀行借入をコマーシャルペーパーで返済?

 

そんな状況を見ていると、先程の環境対応は増資への布石なのか?と推測する。

 

「しかし、増資なのであればもっと成長戦略を描いた方が集まるよな~」

 

「なぜ?このタイミングでこの話題なのだろうか?」

 

「もしかして万策尽きたのか?」

 

「もし、そうならかなり精神状態きつい・・・」

 

そんなことを経営者に憑依して、勝手に想像していたのです。

 

 

相手に憑依する

 

 

 

 

営業担当者の中には、すぐに値引きをしようという衝動に駆られます。

 

この提案が何とか通ってほしい・・・

 

そんな思いから値引きという麻薬にすぐに手を出してしまいます。

 

この失注という恐怖から思わず値下げしてしまう習性を、どうすればやめることができるのでしょうか?

 

それは相手に憑依して考えるということが効果的。

 

相手が担当者であれば、決裁者に提案する際に何で評価されるのか?

 

決裁者であれば実際に使う人に対して何を気にしているのか?

 

これを考えてみるのです。

 

相手に憑依すればするほど、そのシーンが浮かび、値引きがポイントではないということが見えてくるでしょう。

 

え?提案した直後にそんなこと考えられない?

 

当たり前ですが、提案前にイメージしてください。

 

相手に憑依すればするほど、何が大切なのかが見えてきて、そしてあなたが勝利するシーンまで見えてくるのではないでしょうか。

 

 

2021年09月25日コラムマーケティング


【脳は報酬の大きさに対しては敏感だが、本当にもらえる確率には鈍感】

「最近、宝くじのCM多い?」

 

テレビをふと見ていると宝くじのCMが多くなっているように思えます。

 

というかインパクトが強いだけでしょうか?

 

ここ最近では俳優の妻夫木 聡とお笑い芸人のEXITの兼近のやり取りが印象に残っています。

 

チャラい感じで家に入ってきたEXIT兼近。

 

そして少し引いている家族たち。

 

その兼近に対して妹との関係を確認する兄役妻夫木 聡。

 

最初は険悪な雰囲気であったものの、兼近が、妻夫木 聡が握っているサマージャンボ宝くじを目にして話題は一変する。

 

宝くじに共感する兼近に、妻夫木 聡も乗ってくる。

 

そして最後は、

 

妻夫木「サマジャンやばくね?」

 

兼近「超やばいっす!!」

 

で妻夫木聡がチャラい用語を使い、意気投合していく。

 

こんなシーンを見ながら、宝くじってなんでこんなに多くの人々が購入するのだろうか?と気になったのです。

 

私は、宝くじを買ったことは過去に数回しかなく、その時もノリで買ったような記憶しかありません。

 

しかも、過去に当たりの発生確率を知ってしまった時には、まったく興味を持てなくなりました。

 

改めて現在は1等の当たり発生確率を調べてみると、こんな感じです。

 

サマージャンボ宝くじ・・・1000万分の1(0.00001%)

年末ジャンボ宝くじ・・・2000万分の1(0.000005%)

 

この0.00001%というのが発想しづらいので比較対象を持ってきて表現してみると、あなたが1年以内に交通事故で死亡する確率の更に1/200。

 

少し言い換えると、あなたが1年以内に交通事故で亡くなる確率の方が200倍高いのです。

 

(こう表現するとまだ分かりやすくなったでしょうか?)

 

こう考えると宝くじで1等を当てるのは天文学的な数字のように思えます。

 

しかし、この1等5億円という金額と天文学的な発生確率から、我々は1つだけ学ぶことがあるのです。

 

 

報酬>確率

 

 

 

 

 

この5億円という金額を0.00001%の確率をかけると、この価値は50円になります。

 

仮に賞金を5000万円に落とし、サマージャンボよりも100倍当たりやすくすると、その価値は500円になります。

 

理論上、後者の方が価値は高いのですが、後者のように金額を落としてしまうと一気に魅力が半減してしまいます。

 

5億円の時のわくわく感と5000万の時にわくわく感は、圧倒的に前者の方が高く、その確率を飛躍的に上げたとしても前者の方が価値を高く見積もってしまうのです。

 

この宝くじからの学びとしては、特典を付けるのであれば受け取る可能性よりも、報酬が大きな方がより魅力的に映ること。

 

確率としては天文学的数字でも、恐ろしいぐらいに魅力を高めた方が市場は反応するということなのです。

 

あなたはプロモーションの方法として何を選択していますか?

 

少額でもできるだけ多くのお客様に配分されるように?

 

その考えが間違いだということに、今日、気づいていただけたのではないでしょうか。

 

 

2021年08月22日コラムマーケティング


【新商品という言葉は連呼しろ!】

「これは良い収益モデルになりそうだ!」

 

現在、ある理由で新規ビジネスの立ち上げを行っています。

 

(とはいえ、実際に立ち上げる訳ではなくビジネススキルを上げるためのトレーニングですが)

 

この新規ビジネスというのは、調べれば調べるほど、様々なことが分かり自分自身の仮説が当たりだすと、これほど心地良いものはありません。

 

例えば、、、

 

新規ビジネスの社会的意義。

 

立ち上げようとしている新規ビジネスが日本の社会的課題を解決できることにヒットするとテンションが上がります。

 

そして更に深堀り、その新規ビジネスで出てくる登場人物のニーズを確認してみる。

 

そうすると、そこに深い悩みがあることが見えてくる。

 

「この悩みは深いよな~、いやこれ解消したいでしょ!」

 

と思いながら徐々に興味が湧いてくる。

 

そして現状の市場規模や成長性を考える。

 

現時点では多少小さいかもしれないが、成長性は高いなどの事実が見えてくる。

 

「これは伸びるよ~」

 

そして競争環境。

 

最初は既に先行企業が存在し、その企業に勝つことはできないか・・・

 

と思いつつ、勝てる方法を粘って考えてみる。

 

何とかして勝てる方法は・・・と考えていると、あるアイデアにたどり着く。

 

「おっ!!きた!勝ち筋見えた!」

 

こんな感じでどんどんテンションが上がっていく。

 

このビジネスは大きく育つに違いない・・・これは確実にビッグビジネスだ!

 

こんな期待まで膨らんでくるのです。

 

 

新規性という恐ろしさ

 

 

 

 

 

人は新しい選択をすると、脳内の報酬系神経回路であるドーパミンが分泌されるといわれています。

 

新規事業もどんどん夢が膨らみ、失敗するイメージがしない。

 

これは新規事業に限らず、新商品にも言えることで、新商品を目にすると(中身はたいして変わっていなかったとしても)テンションが上がるように、我々の脳はできているのです。

 

もし、あなたがここ最近、新商品をリリースしたのであれば、その「新商品」という言葉は全面的に使うべし!

 

顧客が新商品と分かるだけでも、ドーパミンが分泌され好意的な商談になる事は間違いないでしょう。

 

あなたは新規性という魔力を、しっかり理解して営業活動ができていますか?

 

この知識、営業であれば絶対に押さえておくべきものだと覚えておいてください。

 

 

追伸:現在、新規ビジネスを数字に落としましたが、数字に落とすと現実が見える・・・

そんな天国と地獄を、この週末に味わっています。

 

 

2021年08月14日コラムマーケティング


【長年変えていない商品名を変えると化学反応が起きる】

「ブースター接種・・・」

 

つい先日、世界保健機関(WHO)がブースター接種を見合わせるよう求める中、イスラエル、イギリスがブースター接種を進めています。

 

まだ、2回ワクチン接種が世界的に普及していない中、ワクチン接種が進んでいる国が免疫を強化するために3回目の接種を促しているのです。

 

何を隠そう私も、まだワクチン接種の予約がなかなか取れず、1回目も接種できていない状況です。

 

接種券は自宅に届き、予約のためにホームページを何度も開いていますが、いつも予約が埋まっている。

 

ただ、そんな接種ができていない中、「3回目の接種をするとは何事か!」と言いたい訳ではなく、何となくこのネーミングに興味を持ったのです。

 

「ブースター接種」

 

医療用語としてブースター効果というのは以前から使われていたようですが、一般人にはあまりなじみのない言葉だと思います。

 

ブースターというとイメージするのはロケット。

 

追加の加速をするためのエンジンという印象があり、そのネーミングを使うだけでやけに効果がありそうな気がします。

 

これが「3回目のワクチン接種開始!」だとあまり良い印象を持ちません。

 

このような見出しで新聞紙上に乗ると、

 

「ワクチンって効かないんじゃないの?」

 

こんな誤解を受け、接種する意欲が低下し、余計にワクチン接種が普及しなくなる恐れがあります。

 

しかし、そこを「3回目の接種」とせず、「ブースター接種」というネーミングにした。

 

そこが私にとっては、すごく秀逸に見えたのです。

 

 

ネーミングが印象を変える

 

 

 

 

ヒット商品を生み出すのにネーミングは重要です。

 

2020年にヒット商品の3位にランクインした「あつまれ どうぶつの森」。

 

わずか3か月で500万本を売り上げたヒット商品です。

 

そのネーミングも短縮され「あつもり」として無限に成長し続けるあつもり経済圏を確立しました。

 

このようにヒット商品を生み出すためにはネーミングは極めて重要。

 

こんなことは誰もが理解しています。

 

しかし、このネーミングというのは何も新商品に限ったことではありません。

 

既存の商品、売れなくなった商品でもネーミングを変えることにより、人のステレオタイプを払しょくする効果があるのです。

 

改名で既存商品が爆発的に売れるようになったことで有名なのは「鼻セレブ」。

 

以前は、特にネーミングもなく「ネピア」のティッシュとして販売していたのですが、これまで低迷していた売上が「鼻セレブ」に変えた途端に爆発的なヒットになったのです。

 

うちには新商品がないので、なかなか売上が上がらない・・・

 

そう考えているあなた。

 

新商品をお金をかけて開発する前に、低迷している既存商品を改めて見てみましょう。

 

たった1つ、ネーミングを変えるだけで爆発的なヒットを生む。

 

そんなアイデアが見つかるかもしれないのですから。

 

 

2021年08月08日コラムマーケティング


【顧客の脳の5%に売り込むのはやめよう】

祝2000号!!

 

昨日は、平日に配信しているリアルトップセールスの一行語録が2000号を達成しました。

 

2013年3月に配信をスタートさせ、その月日は8年と4か月。

 

1つ1つの積み重ねでようやく2000号まで達成いたしました。

 

そして、その2000号が配信されていた昨日、私はある場所に出かけていました。

 

その場所は八ヶ岳であり、ここで研修を行っていたのです。

 

そして研修も終わり、帰宅前にお土産を買うためにいくつかの店を見回ったのです。

 

お土産は購入前からワインを買おうと考えながら、お店に向かいました。

 

そしていくつもあるお店を横目にワインの並ぶお店に一直線。

 

中をのぞいてみるといくつものワインが立ち並ぶ。

 

海外のワインも目白押しではありましたが、せっかく八ヶ岳に来たのであれば地元のワインを、と思い地元名産ワインを眺めていました。

 

しかし、私はワインの知識があまりなく、何がおいしいのかよく分かりません。

 

そのため店員のおすすめを頼りにワインを選定しようとしたのですが、よく見ると店員がいない・・・

 

すぐ帰ってくるのか?

 

そう思いながらワインを見ていましたが、なかなか帰ってこない。

 

そんな時間を過ごしていると何となく買う気が失せてしまい、外に出てしまいました。

 

他にワインを売っている店があるかな・・・

 

しかし、他にワインを売っている店はない・・・

 

そう思いながら歩いていると、肉料理を出している飲食店がベーコンやソーセージを販売しているのが目に入りました。

 

何となく入店し、2つほど手に取り購入。

 

これなら家族全員が食べられるし、良いかな~。

 

そう思いながらベーコンと手作りハムを購入したのです。

 

まぁワインは買えなかったが、この方が家族全員が食べることができるし、こっちの方が良いか。

 

そう満足しながら帰路に就いたのです。

 

 

無意識の勝利

 

 

 

 

 

本当に燻製肉で良いのか?

 

こう質問されると私は何と答えるだろうか?

 

ワインなら私と妻しか飲めないが燻製肉なら全員が食べられる。

 

家族全員で楽しめた方が絶対に良いでしょ。

 

その前に、娘は燻製肉は好きだったか?

 

嫌いではなくソーセージなどをよく食べるがソーセージは選ばなかった・・・

 

なぜ?

 

これを考えているとある答えにたどり着きました。

 

それは昼に食べたステーキハウスでのカレー。

 

ここで食べた肉が異常にうまかった。

 

そして隣人が食べているベーコンが異常においしそうに見えた。

 

しかし、私が食べたカレーの上に乗っていたソーセージにそこまでの感動はなかった。

 

もしかして購入の意思決定はこれ?

 

人はそもそも自身のニーズを明確に語ることができない生き物です。

 

今回の意思決定も購入した理由は家族のため、といいながら昼に食べた肉が異常にうまいことが脳にインパクトを与え、無意識下で購入の意思決定をしていたのです。

 

何だったら無意識の中では、ワインを買わずに燻製肉を購入することがワイン店に入る前から決まっていたのかもしれません。

 

私たちが取る行動の95%は無意識で決定される。

 

論理的に買っているようで、実は購入した後に正当化しているに過ぎない。

 

それが人間の行動です。

 

であれば営業活動において意識に働きかけるよりも無意識に働きかける。

 

この方が圧倒的に売れるようになることは間違いないでしょう。

 

あなたは商談が成立させるために何をしていますか?

 

たった5%の可能性にかけるのか、それとも95%に働きかけるのか。

 

確率から言っても何をすることが最適なのかをご理解いただけたのではないかと思います。

 

 

2021年07月03日コラムマーケティング