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週末の一行語録解説【6/11号】

■笑顔の値段はタダではない

つい先日の大阪出張でのこと。

 

ある企業に訪問に行く前に少し時間があったのでマクドナルドに朝食を取りに行きました。

 

鶏肉の消費期限切れの問題の後、マクドナルドに行く機会がかなり減っていたため、久しぶりのマックへの来店となりました。

 

店内を見ると以前に比べると少し活気がないような雰囲気を感じます。

 

また、順番待ちで並んでいたお客さんをレジに案内する順番を間違えてしまい、お客さんから怒鳴られるなど、大変そうな雰囲気でした。

 

そして私が注文する順番となりメニューを覗き込むとあることを思い出したのです。

 

それはマックのメニューに「スマイル0円」がなくなっていたことです。

 

学生の頃、「スマイル0円」というのを本当にやってもらえるのかと思い、注文したことがあります。

 

その時は普通に店員さんが笑顔を見せてくれ、この「スマイル0円」というのは本当に存在するものなのだと感心した記憶があります。

 

しかし、そのメニューがよくよく見ると消えていたのです。

 

おそらく、変な輩が面白半分で注文を繰り返すなどのトラブルがあって無くなったのではないかと推測されますが、なかなか革新的な取り組みだったと思います。

 

そのメニューが無くなったことが原因ではないと思いますが、店舗に活気は以前よりもなくなっているような気がしています。

 

逆に、同じファーストフードでもスタバの店内はいつも活気を感じます。

 

家の近くにもスタバはあるのですが、いつも店舗に行くとスタッフの接客が笑顔で非常に心地よいです。

 

過去、東京で仕事の合間にコーヒーを買いに行った際もレジでお金を支払うと

 

「お仕事、頑張ってください!」

 

と言われ思わず、

 

「そう言うようにマニュアルか何かで決まっているのですか?」

 

と確認したことがあります。

 

しかし返ってきた答えは「マニュアルに従って答えたわけではありません」という回答だったのです。

 

大学生ぐらいの若い方だったと思いますが、その神対応に驚きを隠せませんでした。

 

巷ではスタバのコーヒーはおいしくないという人もいます。

 

私もスタバのコーヒーをそこまでおいしいと感じたことはありません。

 

しかし、マックやドトールにいけばもう少し安い値段でコーヒーが買えるにも関わらず、なぜかスタバを選択していたりするのです。

 

人は商品を選択する上で、商品そのものだけで選択しているのではなく、その周辺のサービスも判断材料となっています。

 

例えば、すごくおいしい料理を出していたとしても店が汚いとおいしく感じません。

 

これを伝染効果と言いますが、商品+付随サービスで意思決定がなされているのです。

 

そして今後はこの付随サービスが、商品が売れるか否かの分かれ道となると私は思っています。

 

今、世の中の商品を開発する技術は発達しており、どのような商品を作ってもすぐに真似られることが多くなってきました。

 

こうなってくると商品自体で差別化を図ることは難しく、商品以外の付帯サービスで差別化を図るしかなくなるのです。

 

そしてその付帯サービスの1つとして営業マンは大きな影響力を持っています。

 

営業マンの対応1つで、その商品への価値の感じ方が変わってくるのです。

 

そして、その価値が変わるという証拠としてある面白い研究データがあります。

 

それはカリフォルニア大学とミシガン大学が共同で行った研究で、笑顔のサブリミナル画像と怒りのサブリミナル画像を被験者に気付かない程度に見せた後、その後の購買意欲に面白い変化があったというものです。

 

それぞれ各画像を見た後に、飲み物を提供して「いくらなら支払う気があるか?」という問いに、このような結果が出たのです。

 

なんと笑顔のサブリミナル画像を見た被験者は、怒りのサブリミナル画像を見た被験者よりもその後に飲み物に対して2倍の金額を支払う気になったのです。

 

笑顔はタダではありません。

 

タダどころか売上を上げる効果もあるのです。

 

マックのメニューには「スマイル0円」は消えてしまいましたが、あなたの営業活動で密かにスマイル0円活動を開始してみるのも良いのではないでしょうか。

 

表向きは0円かもしれませんが、見えないところで何万、何十万という利益を生むことになるかもしれません。

 

このような研究結果がある以上、実践してみる価値はあるのではないでしょうか。

 

 

2016年06月11日コラム営業


週末の一行語録解説【6/4号】

■業界動向調査と称して休眠客に再度連絡を取れ!

多くの企業で売上の上積みというと新規開拓という発想が多い。

 

なぜなら、新規開拓は相手の情報がないだけに単純に考えてしまうからだ。

 

例えば、新規10件獲得すれば1件当たり50万と考え、500万円の売上が立つと考えてしまう。

 

しかし既存客だと情報があるがゆえに、50万円を上乗せできる先を10件見つけてくださいと話をしても「1件もありません」という回答が返ってくる。

 

ただこの発想は活動を始める前のものであり、いざ活動を始めると新規開拓の方がいかに大変なのかを実感する。

 

なんだかんだ言って最初のハードルが最も高いのだ。

 

では、客数を増やすよりも購入頻度を増やす方がやり易い訳であるが、購入頻度を増やす方法は何も既存客だけではない。

 

一度購入いただいて、長らくの間購入していない休眠客への購入を促すことも購入頻度を上げることになる。

 

そこで休眠客にアプローチするという結論になる訳だが、ここで多くの営業担当者が何をきっかけに再度連絡をすれば良いのかに悩む。

 

良くあるケースが「担当が変わりましたので」というアプローチである。

 

まあ「担当が変わったので挨拶」というのも悪くはないが、顧客の立場からすると「だから何?」という印象であろう。

 

ここで相手に「だから何?」と思わせないようにするために、もうひとヒネリ欲しいところである。

 

そこで相手に「だから何?」と思わせないようにアプローチしながら、相手の情報をうまく引き出す方法が業界動向調査というやり方だ。

 

具体的なやり方をお伝えすると、お客様にアンケート調査を行い、協力してくれた方にはそのアンケート調査の結果を無料で配布するというものである。

 

例えば、我々のようなコンサルであれば以下のような情報を聞きこむと相手にとってもこちらにとっても有効である。

 

・年間に実施している研修の回数

・年間に捻出している研修の金額

・過去、どのような種類の研修を実施したか

・研修の情報を得るための情報元がどこか

 

お客様も他社がどれぐらい教育にお金をかけているのか、どのような研修を行っているのかは気になる所である。

 

それが同業界であれば、なおのことだ。

 

主婦たちがご近所の奥様方が子供の教育にどれぐらいのお金をかけているのか、どのような教育をしているのかが気になるがごとく、経営者や人材育成担当の方も同じように気になるものである。

 

そのためアンケートに協力してもらえる可能性は高く、またその情報が聞きこむことができれば営業担当者にとっても大きな資産になる。

 

なぜなら、その情報そのものが提案の材料になるからである。

 

また、その研修を検討する際に使っている情報元などを聞きこめば情報提供の仕方も分かってくる。

 

無料レポートを作成しなければならないという手間は発生するもののスムーズに休眠客との関係性を復活させ、更に得たい情報も得ることができる「業界動向調査」。

 

まずは自社でどのような情報を得たいかを考え、その情報がレポートにできないかどうかを考えてみてはどうだろうか。

 

 

2016年06月04日コラム営業


週末の一行語録解説【5/27号】

■商品のデモンストレーションは、商品を上下に動かすことを意識せよ

世の中に心理学を活用した営業テクニックは山のようにあり、それを知っているかどうかで営業への取り組み方も変わってくる。

 

今回の一行語録の解説を行う上で、まず前提として知っておいてほしい営業テクニックはYESセット話法である。

 

YESセット話法で有名な話は相手が承諾しやすい環境を作るために、まずは天気の話をするというものだ。

 

天気の話はあまり否定されることはない。

 

なぜなら、

 

「今日はいい天気ですね」

 

という事実を突き付けられて

 

「いいえ、天気は悪いと思います」

 

という反応にはなりづらいからだ。

 

なので多くの書籍やセミナーなどで「まずは当り障りのない天気の話をして最初のYESを取れ」というのは、ほとんどの営業マンがご存じだと思う。

 

ではここで、なぜ最初にYESを取ることが良いのかを解説すると、

 

それは「一貫性の法則」という心理が大きく関わっている。

 

一貫性の法則とは、人は一貫した行動を取り続けてしまうという心理であり、心理学者であるロバート・チャルディーニが多くの実験結果を「影響力の武器」という著書で紹介している。

 

例えば、「100円貸してほしい」と最初にお願いし、承諾を得た時点で「もう1000円貸してもらえないかな?」とお願いすると、最初から1000円貸してほしいとお願いするよりも承諾率が上がる。

 

この一貫性の法則という現象がなぜ起こってしまうかというと、我々の意識の中に「一貫性のない人間=信用のない人間」という教育が施されており、信用のない人間になることを回避するために、無意識に一貫性を保とうとしてしまうのだ。

 

その心理をうまくつき、YESという回答になりやすい質問を積み重ね、最後に売りたい商品の話に誘導していくのがYESセット話法である。

 

しかしこのYESセット話法は、実は「YES(ハイ)」という返事をしなくても効果があることが分かってきたのである。

 

それはどういう事かというと「YES(ハイ)」という返事をしなくとも「YES(ハイ)」と同様のしぐさを繰り返せばYESセットは成立するという事なのである。

 

「YES(ハイ)」と同様のしぐさとは一体何かというと、それは『うなづき』である。

 

これはヴュルツエンブルグ大学 イェンスフォスター教授の研究によるものであるが、コンピューターの画面を通して商品を見せ、一方は首が水平方向に動くように商品を見せ、もう一方では垂直方向に首が動くように商品を見せたのである。

 

その結果、水平方向(首を振る)の動作をさせた場合より、垂直方向(うなづき)の動作をさせた方が商品に対する評価は高く、購入する確率も高かったことが判明したのである。

 

うなづきによって無意識に好感を抱く理由は、幼少期の頃にあると考えられており、赤ちゃんが母親の母乳を探す時に頭を縦に振りながら探し、飲み終わると頭を左右に振ることからきているとのことだ。

 

要は、うなづき=賛成、首を振り=反対という一種のルールが幼少期の頃から既にできあがっているのだ。

 

確かによくよく考えてみると、セミナーを受講している時を想像して、うなづきながら話を聞いた場合と、首を横に振りながら話を聞いた場合では、そのセミナーの評価は違ってくるように思える。

 

そこから考えると「うなづき」という動作自体が潜在意識に何かしらの働きかけをしていると考えられるのではないだろうか。

 

 

2016年05月28日コラム営業


週末の一行語録解説【5/21号】

■営業では商品の中で一番マイナスの特徴を早い段階で取り上げる

昨日、大阪でセミナーをしていた時。

 

セミナーの受講生からある質問を受けた。

 

その内容は「新規開拓で心が折れない方法」というものであった。

 

新規開拓というテーマのセミナーではなかったが、有料で参加してもらっていることもあり、出し惜しみをすることもなく回答した。

 

その時に回答した内容は「お客様になりやすい定義を決める」というものだ。

 

実際に新規開拓の活動に入る前に、どのような属性のお客様であれば取引の可能性が高いのかを考えるのである。

 

例えば、保険でいうと大きなイベントが加入のタイミングになることが多い。

 

具体的にいうと、「結婚」「出産」「新築」。

 

このようなタイミングに直面している人は保険に加入する可能性が高い。

 

という事は「結婚」「出産」「新築」というイベントが近々あってもおかしくないような人は取引の可能性が高いと判断できるのである。

 

この定義づけができていると強い断り文句を言われたとしても、断りの印象に左右されることなく営業し続けることができるのである。

 

そして逆にお客様の定義に反する対象はあまり頻繁に通っても可能性は低いと判断し、いくら好意的に接してくれたとしても見極めるのである。

 

今、社内に私の前職と全く同業界で営業をしていた先輩コンサルがいるが、その人も全く同意見だった。

 

結局のところ新規開拓で成果がでないのは、取引の可能性が極めて低いにも関わらず、やさしく接してくれるという理由だけで通い続け、無駄な時間を過ごしてしまうからなのである。

 

以前読んだある書籍で、トップセールスは「Yes」ではなく「No」取りに行くという話があった。

 

この真意を解説すると、トップセールスは相手に取引の条件を明確に提示し、それがOKかNGかを『確認』しているのである。

 

そしてOKなら追いかけるが、NGなら見極めるのである。

 

しかし、ローパフォーマーは「Yes」を取りにいこうとするあまり、言いにくい条件は後回しにして最後に確認する。

(特に予算など)

 

結局、最後に条件が合わず無駄な時間を浪費したり、引くに引けなくて値引きを社内に懇願したりするのである。

 

「なぜ、マイナスの特徴を早い段階で取り上げるのか?」

 

この一行語録を読んで、そんな疑問を持ったかもしれない。

 

しかし、もしあなたがそんな疑問を持ったり、商談で言いにくいことを後回しにしているようであれば気をつけた方が良い。

 

もしかするとトップセールスとは逆の思考になっている可能性がある。

 

セールスは「説得」ではなく、『確認』なのである。

 

なので、できるだけ早い段階でマイナスの特徴を話しておいた方が良い。

 

そしてマイナスの特徴を話すことはデメリットだけではない。

 

あえてマイナスの特徴を話すことによりお客様の信頼を獲得できるという効果もある。

 

多くの営業マンは商品のメリットしか語らないが、あえてデメリットを語ると素直な営業マンという印象を与え、信頼度が増すのである。

 

これは「両面提示」という方法であるが、特に新規客のようにこちらに不信感を抱いている場合に大きな効果を発揮する。

 

マイナスの特徴に怯え、いつも話すのが後回しになっているようなら今日からそれを辞めできるだけ早い段階で切り出してみよう。

 

YesではなくNoを取りに行くという意味を理解していれば、そんなに怯える必要はないはずである。

2016年05月21日コラム営業


週末の一行語録解説【5/14号】

■ポジティブなメッセージにはパーセントより実数表記の方が印象が良い

今週木曜日から2日間、八ヶ岳で社内研修が実施された。

 

この研修は社内のチームワークを高めるための研修であり、その第1日目は社内講師を使って提案力を身に付けるというものだった。

 

その提案力強化研修の内容はたった1分で会社紹介(もしくは商品紹介)を行うという至ってシンプルな内容だが、実は1分間でプレゼンテーションを行うというのは意外に難しい。

 

普段、商品の事についてよく理解しているため、どうしても多くの事を語りたくなってしまう。

 

しかし、会社紹介(商品紹介)はたった1分で収めなければならないのだ。

 

最初に何を話すかを準備し、あとは講師がランダムに指名し、指名された受講者はその場に立って、すぐに会社紹介を行うのである。

 

最初はスムーズには話せない。

 

しかし、これを何度も何度も繰り返していく内にだんだんと流暢に話せるようになる。

 

ただ、流暢になっても話すボリュームが多いと1分では終われない。

 

そして1分で終われないため、トークスクリプトのボリュームを削っていく。

 

そしてボリュームを削っていくことによって本当に伝えなければならないワンセンテンスが明確になっていくのである。

 

今回の研修で得た気づきは商品の内容を伝えようとすると長くなりすぎる。

 

だから商品の機能説明は完全に省き、商品(サービス)使うことによってどのような結果が得られるのかを話すことが一番話しやすく、分かりやすいと気付いたのである。

 

久々に受講する側となって受けた研修には、体験するからこそ分かる大きな気づきがあった。

 

たった1分という制約を与えられ、言葉を厳選し続けることで本当に響くセールストークができあがるのである。

 

あなたは営業トークでどれだけ言葉にこだわっているだろうか?

 

実はほんの少しの言葉を変えることによって、同じ意味を言っているにも関わらず全く違った伝わり方をすることがある。

 

心理学、行動経済学、脳科学などの世界では、このようなことを証明するために数々の実験が行われ、多くの事が明らかになっている。

 

今回、解説する一行語録はまさにその1つである。

 

このポジティブなメッセージにはパーセントより実数表記の方が良いというのはジェイソンツヴァイクの神経経済学の書籍に記されている。

 

例えば、以下の文章を見比べてみるとその意味が何となく理解できると思う。

 

①    2%の確率で死亡する

②    100人中2人が死亡する

 

いかがだろうか?

 

実は人はパーセンテージで表記されるよりも実数で表記された方が、実際の人を想像してしまうのである。

 

そのため数字を相手に強く印象付けたい場合は、パーセントよりも実数を使うべきなのである。

 

例えば、「このセミナーは90%の受講者が『大変満足』と評価している」と言うよりも「このセミナーは10人中9人が『大変満足』と評価していると書く方が印象に残りやすいのである。

 

相手にどのような言葉を投げかけるとインパクトがあるのか。

 

是非、このような実験データに裏付けされた要素を盛り込んでみてはいかがであろうか?

 

※また、営業トークを研ぎ澄ませるために、私が体験した1分間の制約の中で考えていくという方法が体験したい方はこちらで。

http://www.attax.co.jp/seminar/detail/02606.html

2016年05月14日コラム営業