トップセールスインタビュー

第60回リアルトップセールスインタビュー

人材サービス(上野さん)

第60回のリアルトップセールスインタビューは人材教育サービス業界にお勤めの上野さんです。

 

上野さんは、ビジネスマンに対してビジネスコミュニケーションのトレーニング講座をご紹介する仕事を行っています。

 

営業のスタイルは広告からの反響営業であるため、毎月、お問合せがあった見込み客が各営業マンに均等に割り振られます。

 

そしてその見込み客に対して成約にまで持っていくことが上野さんの役割です。

 

ということは、営業の優劣を判断する材料は“成約率のみ”です。

 

その中で普通の営業マンが約30%の成約率に対して、今回インタビューした上野さんは成約率がなんと!!『50%』なのです。

 

100人の見込み客に対して30人獲得できるところを50人獲得している計算になりますので、約1.7倍の売上を獲得していることになります。

 

『1.7倍』です!

 

では、その成約率50%、そして1.7倍の売上を確保した営業ノウハウとはどのような方法なのか。

 

さっそくその方法をご紹介したいと思います。

 

 

■業界特有の難点

上野さんは現在20代前半です。

 

非常にお若いにも関わらず、しっかりとした対応をされるので感心していたのですが、しっかりとした立ち振る舞いができるようになったのも、業界特有の問題がそうさせたようなのです。

 

というのも、今、上野さんが取り扱っている商品は、「ビジネスコミュニケーション」というもので、コミュニケーションにコンプレックスを持っておられる方が来店されます。

 

また、お客様はビジネスマンということもあり、ほとんどの確率で自分よりも年上のお客様がご来店されます。

 

お客様としてはコンプレックスを感じていることについて年下の人間に相談しなければならないという点で、接客に少しでも違和感があると本音を話してくれなくなります。

 

お客様から本気で相談されない関係になってしまえば成約は極めて難しくなり、そうならないように、いかに相手が話しやすい環境を作るかに心血を注いでいるのです。

 

 

■逆の視点

では、相手の話しやすい環境を作るためにどのような工夫をしているのでしょうか?

 

その話に切り込んでいくと次のような教訓が出てきたのです。

 

その内容を列挙すると、

 

・立ち振る舞い、言葉遣いに失礼のないようにする

・相手が口にしたキーワードを聞き逃さない

・上から目線にならないようにする

 (例:コミュニケーションが苦手なようには見えないなど口にする)

・同じ質問を2度しない

・相手の話をさえぎらない

・余計なことは言わない

・理詰めのコミュニケーションはNG

・理屈だけでは信頼されない

・あいづちを忘れない

・・・・・

 

その1つ1つはそんなに驚くべき話ではないかなと思っていたのですが、最後の一言に衝撃が走ったのです。

 

そして、その言葉に営業の本質を感じたのです。

 

その言葉がこちらです。

 

【上野さん談】

「営業というのは成約率を100%にすることはできません」

 

「なので、絶対成約に持っていける営業手法というものはないと思っています」

 

「ただ、ミスをしない営業というのは目指すことができるはずです」

 

「だから、『どうすればうまくいくかというよりも、どれだけNGを避けられるか』に、いつも注意しているのです」

 

私にとってこれは思わぬ言葉でした。

 

私を含め多くの営業マンは、営業で業績を上げるために「どうすればうまくなるのか」という点をいつも気にしています。

 

そして、うまく営業するための新たな手法があればそれに飛びつき、その方法論を試してみる。

 

しかし、トップセールスとして業績を上げている人は、突飛な手法に飛びつき溺れるのではなく、愚直にミスを犯した事例を収集し、愚直にそれを回避する行動をとり続けているのです。

 

魔法のような営業手法や説得技術ではなく、ミスを極小化する営業を目指しているのです。

 

これが上野さんの本質であり、営業の本質なのです。

 

 

■失敗から学んだ教訓

では、なぜ上野さんは『どうすればうまくいくかではなく、どれだけNGを避けられるか』に注意するようになったのでしょうか?

 

それはある見込み客との営業経験が、ミスのない営業を目指すきっかけになったようです。

 

その営業経験とは、ある30代の女性が後輩の指導の仕方が分からないという相談があり、そのニーズにあった講座を提案していた時のことです。

 

上野さんが提案した講座は、まさにその女性の悩みにぴったりのもので、その必要性も理論立てて説明し、非の打ちどころのないような提案に仕上げたのです。

 

しかし、クロージングの段階で、それまで少しおとなし目の女性から衝撃的な言葉を投げかけられたのです。

 

女性客「確かに、ご提案していただいた講座は良いと思うのですが、あなたが信用できません。なので、この話はなかったことにしてください」

 

上野氏「えっ?・・・・・・・・・・・・」

 

自分の中では完璧だと思っていた理論立てた提案が、理論とは全く別のところで覆されてしまったのです。

 

このお客様に言われた一言がきっかけで、本気で相手を気遣う気持ちがなければ、どれだけニーズと合致した提案をしても無駄であるということを学び、それ以降は相手の感情面に非常に注意を払うようになっていったのです。

 

失敗から学んだ教訓。

 

それが上野さんの高い成約率を形作っているのです。

 

 

■水田チェック

今回のトップセールスである上野さんの事例を裏付けるおもしろい研究が世の中にあります。

 

その研究とは、行動科学の研究者であるウェンディ・ジョンの研究で、成功例と失敗例のどちらに重点を置いてトレーニングすべきなのかという研究です。

 

この研究はある消防士に対して行われた研究で、1つは優れた判断によって悲劇的な結末を避けられた実例をもとに作られたトレーニング、もう1つは消防士の誤った判断で残念な結末に至った実例をもとに作られたトレーニング。

 

このどちらがトレーニングとして効果を発揮するのかというものです。

 

トレーニングを行った結果、その後、判断力がはるかに向上したのが後者

 

いわゆるミスが起きた事例を取り扱ったトレーニングだったのです。

 

行動経済学に「損失回避性」という言葉があります。

 

これは「人は利益を得ること」よりも「損失を回避すること」の方が強い動機づけになるという人の心理です。

 

この研究が立証しているように、上野さんの失敗を回避するという考え方は、どうすればうまくいくのかという考え方よりも人の意識レベルに強く働き掛け、結果、大きな成果を生むことにつながっているのではないかと私は考えています。

 

 

第59回リアルトップセールスインタビュー

東橋さん

第59回のリアルトップセールスインタビューは(株)レジェンドプロジェクトの東橋さんです。

東橋さんは当社の代表取締役であり、4年前にこの事業をスタートさせました。

当社の事業内容は、セミナーの企画・運営であり、セミナー講師とタッグを組んで収益を上げています。

基本的にはコンテンツは講師が担当し、セミナーの企画・集客を東橋さんが担当しますが、中には東橋さんがコンテンツ開発のアドバイスを行い、12回プログラムにしたり、合宿形式にしたりして開発部分にも携わっております。

そして、東橋さんが直近8か月間で企画したセミナーの数は、なんと90件、そしてその集客人数は745人

これを『たった1人』で行っているのです。

そしてもう1つ驚愕な事実があります。

それは今では60万以上する高額セミナープログラムを販売し、その集客に成功しているのです。

コンサルタントとしてやっているとよく分かりますが、セミナー事業はまず有料での集客という壁があります。

そして有料で集客できるようになっても1万円以上の料金体系になると、また集客に苦しみます。

そして5万円の壁、10万円の壁、50万円の壁と、ある一定の金額レンジで集客の難易度が変わっていきますが、非常に高額である60万円という金額でのプログラムをわずか4年という期間で実現させているのです。

では、そのような高額な商品を売れるようにするために、いったい何をしているのかを確認して参りましたのでご覧ください!

■見込み客の集客方法
東橋さんはいきなり高額のセミナーを販売する営業をしている訳ではありません。

まずは見込み客を育てるという方法を取るためにメルマガに登録してもらう活動を行っています。

その集客方法は一風変わっていて、インターネット経由からメルマガ登録者を募るのが王道の中、『リアルに』名刺交換から登録者を蓄積しているのです。

主に名刺交換をしている場所は「セミナー」や「勉強会」の会場です。

「人は興味・関心のあるジャンルを買い続ける習性がある」とあるマーケティングの権威が語っておりましたが、にセミナー受講しているような人であればセミナー情報に関しては興味・関心がある可能性は非常に高いです。

一旦、名刺交換をした後にメールでメルマガ登録の許可を得て登録する訳ですが、このプロセスは非常に有効であると考えられます。

なぜなら、インターネット経由で登録したメルマガは簡単に解除することができますが、実際に名刺交換した方のメルマガはなかなか解除しづらいものだからです。

なぜ解除しづらいかというと、解除ボタンをクリックしようとした瞬間、向こうで解除されたことによるリアクションが頭に浮かび、なかなか解除しづらいのです。

これはうまいメルマガ登録者を維持する作戦です。

また、この登録者を蓄積するスピードも目を引くものがあります。

現在、事業をスタートして4年目になりますが、リアルな名刺交換のみでメルマガ会員数を集めて、たった4年で2000人もの会員数を集めています。

1年で500人、1か月で40人強、そして1週間で10人程度の人とリアルに接触し、会員を増やしていっているのです。

中にはセミナー参加者の紹介で登録に至っているケースもあるかと思いますが、名刺交換をしてもメルマガの登録に許可しない人やお伺いメールに返信しない人もいることを考えると相当数の接触を行っていることが想像できます。

■高額商品が売れていく仕掛け
ひとまず、メルマガに登録してもらうことができれば定期的な接触をメルマガで取ることができるようになります。

しかし、メルマガで定期的な接触を繰り返しても結局、その後の商売につながらなければこれまでの努力が水の泡です。

では、このメルマガにどのようなコンテンツを載せているのでしょうか?

その内容をお伺いすると主には以下の3つを記載しているとのことです。

① 自社セミナーの開催報告と学びの共有
② 他社セミナーの参加報告と学びの共有
③ 日常での気づきや学びの共有

要は、東橋さんが得た気づきや学びをメルマガのコンテンツとして配信しているのです。

この話を聞いた時に私が想像したのが、このメルマガには「アンダードック効果」が働いているのではないかということです。

アンダードック効果とは、頑張る人を応援したくなる効果です。

毎年、夏に甲子園が開催されますが、昼間に放送されているにも関わらず、巨人戦の視聴率を度々超えることがあるのは甲子園球児のひたむきな姿が大きく影響しています。

ひたむきな姿が心を打ち、ついつい応援するためにテレビに釘付けになってしまうのです。

この必死に頑張る人をついつい応援したくなるという心理がアンダードック効果ですが、この東橋さんがメルマガに記載しているコンテンツもまさに同じ効果を発揮させているのではないかと考えています。

ひたむきにビジネスマンとして知識を習得し成長し続けている姿が、人間的な魅力を増幅させ、メルマガに引き込ませる力になっているのではないかと思います。

そして東橋さんは上記3つのコンテンツ以外にも、頻度は高くありませんがあるコンテンツを配信していると伝えてくれました。

そのコンテンツが「セミナーで学ぶことの意義」というテーマのものです。

なぜセミナーで学ぶことが効果的なのか、なぜ学びが深くなるのか、そして副産物的に生まれてくるメリットなどをメルマガで語っているのです。

いわゆるセミナーに対する知識の提供です。

このコンテンツは先程の3つのコンテンツと融合することにより大きな効果を生んでいるように推測できます。

セミナーで学ぶことの意義を伝えながら、日々さまざまなセミナーを運営し、そして時には他社セミナーに参加し、そしてセミナー以外からも学んでいる姿は、その意義を伝えられる証拠として大きな影響力を持っているものと理解できます。

この4つのコンテンツを配信することで、東橋さんはセミナーを選別できる専門家としてのポジショニングを確立しているのではないかと思います。

それではなぜ東橋さんが高額商品を売ることができるのか。

それは今の消費者が「何を買うかよりも誰から買うか」を重要視するようになったからだと推測できます。

現在は高度成長期の時と違い、商品があふれています。

パソコンやテレビなどの家電を見ても分かるように、商品のコモディティ化が進み、消費者からは違いが分かりづらくなっています。

またインターネットという文明の利器が発達し、情報過多の時代にもなっています。

消費者はこの商品のコモディティ化や情報過多の中で、何を買えば良いのかが分からなくなっているのです。

そういった中で出てきた考え方として、商品を判断する知識がないのであれば、それを提供している先で判断する方法です。

要は、提供する先が信頼できる人物(会社)かどうかという判断基準です。

同じ商品であったとしても違いが分からないなら大手企業から買おうという判断はまさにこのことだと思います。

また、「誰が提供しているか」だけでなく、「誰が推薦しているか」も同じ効力が発揮します。

例えば、本の帯に「あの●●社長も推薦」と有名企業の社長の推薦文などが入ると、その本の売れ行きが変わってきます。

また、TVCMなどで芸能人を使って推薦する通販番組も同じです。

一般人よりも芸能人から推薦された方がその信頼度はより増します。

東橋さんはメルマガで自分自身がセミナーという分野で専門家であることをメルマガの情報配信で確立しています。

そしてその専門家の推薦であるからこそ、セミナーという価値が分かりづらい商品でも売れるような仕組みを構築しているのではないでしょうか。

■水田チェック
今回はこのメルマガ戦略を一般の営業マンにも活用してもらおうと思い、そのアイデアも東橋さんにお聞きしてきました。

水田「メルマガとなると一般的な営業マンには少々ハードルが高いと思うのですが、どのようなコンテンツを配信すれば良いと思いますか?

東橋氏「そうですね。僕が一般的な営業マンだったとしたら『商談の中での気づき』を配信します

水田「それは具体的に言うとどんなものですか?」

東橋氏「例えば、今日、商談したお客様がこんな悩みを持っていたとか、商品に対してこんな勘違いをしていた、などを書いてそれを解決する商品としてこんなものを提案したというような内容でしょうかね」

水田「なるほど!それはいいですね。同じような悩みを持っている顧客はいるでしょうから、そのメルマガを読むことによって問い合せがあるかもしれませんね」

水田「ただ、頻繁にメルマガを書くとなると、どうしてもネタに困るということが出てくると思うのですが、何かネタに困らない方法ってありますか?」

東橋氏「そうですね。私の場合、いろいろな所に出かけた時に何かにハッと気づいたら写真を撮るようにしています」

水田「へ~、写真ですか?」

東橋氏「そうです。写真を撮りためておいていざメルマガを書くときに写真フォルダから写真を眺めてメルマガの内容を考えたりするのです」

水田「なるほど、それはいいですね!」

SNSの登場でコミュニケーションのあり方も以前とは随分変わってきています。

営業マンもリアルでのコミュニケーションだけでなく、別の方法でも顧客との接点を取る日が来るかもしれません。
(少数ではありますが、もう既に別の方法を使っている人も存在しています)

その時のために今回の取り組みを今実践してみるのも良いのではないでしょうか?

ハードルが高いと後回しにしていると、いつの間にかその手法が主流になり、取り残される日もやってくるかもしれません。

■インタビュー企業
社名:株式会社LEGEND PROJECT
住所:愛知県名古屋市港区多加良浦町4-237
TEL:090-6464-3905
URL:http://legend-project.main.jp/

第58回リアルトップセールスインタビュー

白石社長

第58回のリアルトップセールスインタビューは(株)綜合理工医学の白石さんです。

当社では家庭用治療機器(火を使わない振動式温熱灸など)の販売やレンタルを行っています。

販売先は主にJAの組合員に対してであり、チラシや会報誌でセミナーに集客して、そのセミナーの中で直接売ってしまうという方法を取っています。

取り扱っている商品の単価は約6万円前後と、即決するには少々ハードルの高いような商品に思えるのですが、これをなんと月間50台前後、コンスタントに販売するのです。

年間の売上にすると6万×50台×12か月=3600万円の売上です。

しかも驚くのは販売金額だけではありません。

なんと、商品が6万円もするにも関わらず、セミナーに参加した人の50%前後が毎回購入して帰るというのです!

この驚くべき成約率の裏にはいったい何が隠されているのでしょうか?

それを解明すべく白石さんに、その営業ノウハウを確認してきました!

■プレゼンの型
まず白石さんから話があったのは、セミナーの中での基本的な姿勢です。

その姿勢とは、基本的には「売ることを目的にセミナーをしない」ということです。

売ることを最優先の目的にしてしまうと、オーバートークになりやすくなります。

売ることを最優先したオーバートークは誇張表現になりやすく、時には法律に引っかかることもありますし、何よりも返品率が増えるとのことでした。

しかし、売ることを目的としないという話を聞くと、ますます疑問が湧いてきます。

セミナーで50%の確率で即決させているにも関わらず、売ることを最優先しないトークで商品が売れるのでしょうか?

このような疑問が頭の中を駆け巡りながらも、それを解明すべくプレゼンの内容を白石さんに確認すると次のような手順でプレゼンを進めていることが明らかになりました。

プレゼンの手順は、まず「手当の基本」を伝えます。

手当の基本というのは、どのような症状の時に冷やした方が効果的なのか、温めた方が効果的なのかという話です。

そして、次にツボについての話をします。

どのツボを刺激するとどのような効果があるのかという話です。

そしてその次に実際に体験してもらいます。

家庭用医療機器を実際に使い、痛みの取れ具合を体験してもらうのです。

そして最後にクロージング(価格の話)を行います。

① 手当の基本→ ② ツボの説明→ ③ 体験→ ④ クロージング(価格提示)

という手順で行うのです。

この4つのステップの中でも最も重要なのは③の体験であると白石さんは説明してくれました。

この体験のステップであることを聞き出すことに全力投球しているというのです。

そのあることとは「購入に対する不安」です。

■買わない理由のほとんどが不安の解消不足
顧客が買わない理由のほぼ100%が、購入に対して湧き上がる不安への解消不足だと白石さんは強く語りました。

いくら良い商品であったとしても必ずお客さんは購入に対して不安を感じます。

金額が高くなればなるほど、その色は濃くなっていきます。

例えば、「売りっぱなしでいなくなるのではないか」「後々、効果がなくなってくるのではないか」このような不安を抱くとのことなのです。

その不安に対して白石さんは不安を解消し、行動を促すような言葉を投げかけます。

例えば、「どうせ使わない」というご意見はよくあるようです。

この言葉に対しても、

「今、体が痛いのはこれまで散々ガマンしてきたからですよ。ガマンしなければ痛みまでは出なかったのです。機器を使うのは面倒と思うかもしれませんが、体が痛むのを我慢して余計に痛みが増して外に出るのが億劫になる人生と、痛みが消えて元気に過ごせる人生とどちらが余生を楽しめますか?」

と具体的な未来と比較させ、使うことの面倒くささよりも機器を使って痛みを消すことの価値を教育します。

また、他にも「息子に相談してから」と言いながら決断を先延ばしにしようとする人もいます。

その言葉に対しても、

「いくら家族でも体の痛みまでは分からないですよ。おばあちゃんが痛がっているのに放っておくような家族ではないと思いますが、結局はご自分で判断しないと後悔することになってしまいますよ。自分の体のことは自分が一番分かっているのですから」

という言葉を投げかけ、購入に対する不安を解消していくのです。

しかし、中には購入に対して強い抵抗を示すようなタイプのお客さんもいるのではないかと思い、もしそのようなタイプのお客さんがいた場合はどうするのですか?とも白石さんに尋ねると、それに対しても対処法があると話してくれたのです。

白石氏「確かに、お客様の中には何を言っても強い抵抗を示す人もいます。ただ、私の場合、そういった人にあえて説得するようなことはしないですね」

水田「そうですか。ということはその顧客は諦めるということですか」

白石氏「いえいえ、そういうではなく、別の人に話をしているように見せかけて反論や不安を解消するように努めています」

水田「それってどういうことですか?」

白石氏「購入に対して強い抵抗を示している顧客に対して直接説得しても効果は薄いです。そうではなく、別の人に説明しながら、あえてその人にも聞こえるように話すのです」

白石氏セミナーにご参加いただくお客様の中にはよく質問をくださる方がいます。その質問に熱心に答えながらも周りに聞こえるように話をするのです。こうすると強い抵抗を示しているお客様もその言葉を受け入れてくれやすくなるのです」

■思わず聞き入れてしまう説得術のルーツ
この方法は非常に興味深いと思い、この方法を編み出したルーツについても確認してみました。

なぜこのような説得術を身に付けたのか?

それは白石さんの前職での経験がルーツになっていました。

白石さんは今の事業を立ち上げる前に、家庭教師派遣の営業を行っていたのです。

その家庭教師派遣の営業は、まずはチラシで反響営業を行い、問い合せのあった顧客に訪問に行き、まずは体験で試してもらいます。

そして体験で試してもらった後は、実際に家庭教師を雇うか否かの決断をしてもらう手順で営業を進めます。

反響営業ということもあり、体験まで持っていくことは非常に容易なのですが、最終の結論をもらう段階では営業マンの力量によって大きな差が出てきます。

中には決めきれずに受注を逃すということも少なくありません。

そして決めきれない親御さんの中には、やはり金額がネックになることもあります。

そんな時に親御さんに対して「息子さんの未来のためには必要ではないでしょうか」という話をするのではなく、子供に判断をゆだねるかの如く話を進めていくのです。

白石氏「勉強は好きかい?」

子供「あまり好きじゃない」

白石氏「そうか、じゃあ勉強しないでいるとどうなるだろう?」

子供「テストで悪い点を取ってしまう」

白石氏「テストで悪い点を取ると、将来の選択肢ってどうなるかな?」

子供「あまり選べなくなると思う」

白石氏「40歳でコンビニのバイトとかってどう思う?」

子供「それは絶対嫌だ!」

白石氏「だよね。 先生に助けてもらいながらだったら勉強できそう?」

子供「うん、それだったら大丈夫。 頑張ってみる!」

このようなやり取りを傍から聞いている親御さんは、直接決断を促されるよりも遥かに意思を固めるということを経験則で知っていたのです。

ここで培った販売方法が今も活きており、今でも購入に抵抗のあるお客さんを直接説得するようなことはせずに、周りを使ってうまく行動を促すようにしているのです。

■水田チェック
実は今回のノウハウについては、以前に週末の一行語録解説でこの効果を解説しています。

週末の一行語録解説【8/8号】

http://realtopsales.jp/column/983/

「漏れ聞き効果」と言って説得の意図を感じさせないようにすることで説得効果が高まるという心理効果です。

お客様は商品を購入する際に必ず葛藤します。

そしてその葛藤している時間は非常に苦しいものです。

中には、購入したいがあと一押し欲しいというお客様も多いと思います。

実際に私もそんな経験をしたことが何度もあります。

商品購入の意思がかなり固まっているのに、あと一歩が出ない・・・

そんな状態を救ってあげるのも営業マンの役目ではないでしょうか。

■インタビュー企業
社名:株式会社綜合理工医学
住所:福岡県福岡市南区井尻4丁目34-20
TEL:092-586-6688
URL:http://www.kenkoseikatsu.jp/index.html

第57回リアルトップセールスインタビュー

上村さん

第57回のリアルトップセールスインタビューは(株)ミロク情報サービスの上村さんです。

当社は税理士事務所や会計士事務所、またその顧問先に対して業務用のアプリケーションソフトを開発・販売している企業です。

上村さんの直近の業績をご紹介するだけでも驚くべき実績であることは間違いありません。

当社は企業規模も大きく、営業社員(専任)は全国に600名いますが、その中で新規開拓の実績が25年度「全国2位」、26年度「全国4位」という実績です。

そして上村さんが所属している鹿児島支社では新規、売上の両方で「4年連続」「1位」の実績をたたき出しています。

また、直近だけでなく、入社して新人賞を取っている上に、これまで目標の未達成が一度もないというのです。

このような実績をたたき出している上村さんですが、実は他の営業よりも圧倒的に抜きん出ている能力があります

それは顧客からの紹介件数です。

この紹介件数は直接の顧客である税理士事務所や会計事務所の顧問先を紹介された件数であり、税理士事務所や会計事務所の先である顧問先も顧客対象としている当社にとっては非常に重要な中間指標です。

そのためこの紹介件数は中間成果として計測されているのですが、上村さんはその紹介件数においては全国『1位』なのです。

では紹介をもらうために、どのように活動をしているのでしょうか?

そのヒントは直接の顧客(税理士及び会計士)との関係性を築き方にありました。

■選択理論の心理学
水田「上村さんはお客様から顧問先を紹介してもらえる件数が非常に多いという実績がありますが、紹介をもらうために何か工夫をしていることはありますか?」

上村氏「そうですね。工夫していることというより今の営業スタイルがそうさせているのかもしれません」

水田「その営業スタイルというのはどういうものですか?」

上村氏「私は、未来のお客様のために【お役に立てることはないか】をいつも確認しています」

水田「それは商売とは関係ないことでもですか?」

上村氏「そうです。お客様が企業を成長させる上で、できることは何でもしています」

水田「でも、あまりお客様のために時間ばかりを割くと売上を上げるという意味では非効率になりませんか?」

上村氏「そんなことはありません。この営業スタイルに変えることによってまずクレームに関連する仕事が激減しました。それに利益率も高くなりましたし、以前に比べて案件化した後の商談回数も減っていますので、逆に効率よく売上は上がっています」

水田「なるほど、そうですか。では、なぜ今のような営業スタイルに変えられたのですか?」

と質問すると過去に苦しんだ背景を私に教えてくれました。

上村さんは当社に入社して1年目に新人賞を取る実績を残しました。

しかし、その当時の上村さんはいつも数字に追われている感覚をもっており、毎月毎月、翌月分の前倒し営業を行いながら目標を達成させていたようです。

目標は達成するものの、非常に苦しい毎日。

営業という職種が嫌になっていた時にあるセミナーに参加して、ある理論を学びました。

それが「選択理論心理学」というものです。

選択理論とは、アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサーが提唱した心理学であり、より良い人間関係を築くための心理学です。

基本的な概念には「他人をコントロールしようとせず、相手を受け入れ交渉を行う」というものがあります。

この基本的な概念から、自分が今苦しんでいるのはいつも「お客様をどうコントロールして自分の利益を上げるか」ばかりを考えていたことに原因があると気づいたのです。

この日から上村さんは営業スタイルを「お客様をどうコントロールして自分の利益を上げるか」から「お客様の利益のために自分がどう動くか」というスタイルに変えたのです。

この考え方に変えて営業を始めた瞬間に、今まで数字に追われて苦しんでいた感覚はなくなりました。

しかもこの営業スタイルに変えることにより、お客様から感謝されることが多くなり、逆に役に立てているという充実感から仕事をすることが楽しくなっていったのです。

これまでは業務アプリケーションソフトを販売するにあたり、リプレース提案ばかりをしてきました。

リプレースの提案ばかりだと「そろそろ新しいものにバージョンアップしませんか」というお願い営業ばかりになります。

この提案を続けるとお願いばかりになるため、お客様との関係性は悪くなり、立場もどんどん弱くなっていく一方でした。

しかし、お客様の成長のために何ができるかを考えて実践していると、相手との関係性は良くなり、立場は徐々に強くなっていったのです。

しかも、お客様の成長のことを考えれば、必然的に税理士や会計事務所の顧問先へどのようなサービスを提供するかという話になります。

そして顧問先にどのようなサービスを提供するかという話から多くのケース、提供しているアプリケーションソフトの話につながっていったのです。

しかし、上村さんの面白いところは、このノウハウだけに留まらない所です

■お役立ち営業が非効率にならない理由
先程の話を聞くと、よくあるトップセールスの話として聞いたことがあるかもしれません。

相手のために尽力する。

そして結果は後からついてくるという考え方です。

しかし、上村さんはその辺りのトップセールスとは違い、もう1つ深い話があるのです。

それを今からお話します。

お客様の役に立つことを実践していたとしても、そのお客様自体が商品を購入することはあるかもしれませんが、顧問先を紹介をしてくれるかどうかは、その顧客次第です。

そこで上村さんにすべての人にそのような営業方法を取っているのかと尋ねると、特に注力している顧客層があると話していただけました。

当然そうだと思います。

全ての顧客に対して仕事には直接的にはつながらない労力を全力で奉仕していては身が持ちません。

では、どのような基準で特にお役立ちスタイルで関係性を構築する先を選んでいるのでしょうか?

取引金額が大きいところか?

それともポテンシャル(顧問先数)が大きいところか?

それを上村さんに聞くと、取引金額やポテンシャルも大事であるが最も重要視している軸があるというのです。

その軸とはいったい何なのでしょうか?

それを尋ねるとこのような答えが返ってきました。

それは「成長意欲」という軸です。

事業に対して成長意欲が旺盛な企業に対して、お役立ち営業を如何なく発揮させるのです。

成長意欲の旺盛なところは現状維持を嫌うため、常に変化し続けようとしています。

変化し続けようと考えている企業は、問題意識が高く、情報へのアンテナも高く、そしてアグレッシブです。

そのような気質を持った企業は、上村さんのような社外の異質な提案に対しても受け入れやすいという特徴があります。

そして成長意欲が旺盛なところは周りへの情報発信力(求心力)があるため紹介につながる可能性が飛躍的に高いというのです。

なぜ、成長意欲の高いところが周りへの情報発信力(求心力)が高いのかというと、それを理解するのにイノベーター理論が役に立ちます。

イノベーター理論では、マーケットは大きく5つに分解されます。

いち早く新しいものを取り入れる「イノベーター層」

次に新しいものを取り入れる「アーリーアダプター層」

そしてその2つの層の動きを見て、その後に「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」が続いていきます。

イノベーター層やアーリーアダプター層のような革新者は、新しいことをいち早く取り入れ実践するため、先駆者として周りにアドバイスを求められたり、動向を注視されたりする傾向にあります。

このため周りへの影響力が大きく、いかにこのオピニオンリーダー層たちを取り込むかが、市場シェアを獲得していく上で重要な要素になるという考え方です。

上村さんはこのオピニオンリーダーになる可能性がある先に特に注力しているため、その後の拡散の程度が他の営業とは違っているのではないかと考えられます。

お客様のために全力を尽くす。

しかし、全力を尽くす先は情報発信力(求心力)のあるところ。

これが上村さんの営業ノウハウの秘訣なのです!

■水田チェック
今回はどのような顧客に紹介を促すと紹介が成功しやすくなるのかが理解できたような気がします。

イノベーターやアーリーアダプターは新しいものを誰よりも早く取り入れる特性から、先駆者として周りから相談を受けたり、アドバイスを求められたりすることが多いはずです。

ということは、新しいもの好きの方に対して紹介を促すような活動をしていると、周辺に対しては影響力を持っている可能性が高いため紹介が成功する確率が高いと考えられるのです。

上村さんのすごい所は関係性を構築していくリアルな部分では、自社のビジネスの部分は捨て純粋に尽くす。

しかし、ターゲットはしっかりビジネスを見据えた上で設定している所ではないでしょうか?

この方法は紹介をお願いする時に、誰にお願いすべきかという切り口で使って試してみようと思います。

■インタビュー企業
社名:株式会社ミロク情報サービス
住所:東京都新宿区四谷4-29-1
TEL:03-5361-6369
URL:http://www.mjs.co.jp/

第56回リアルトップセールスインタビュー

高井社長

第56回のリアルトップセールスインタビューは(株)ヒトカラメディアの高井さんです。

(株)ヒトカラメディアはオフィスの移転コンサルを行っています。

その内容は物件仲介だけに留まらず、依頼主のありたい働き方からオフィスレイアウトや設備に至る総合的なオフィス空間を提案する企業です。

今回インタビューさせていただいた高井さんは当社を2年前に設立し、現在は10名以上の従業員を抱える企業に発展させているベンチャー企業の経営者です。

今期で3期目になる当社ですが、2年目の実績の作り方に非常に興味深いものがありました。

創業まもない企業ですと、顧客が少ないので新規顧客の開拓に必死になるのは当たり前だと思います。

まずは生計を安定させるために顧客獲得が必須です。

しかし、高井さんに「どのように顧客数を伸ばしてきたのか」とお伺いすると、非常に意外な一言を耳にしたのです。

高井氏「私は新規活動をそんなに積極的にはやっていません。ほとんどが紹介です。売上を見ても、およそ7割ぐらいが紹介での売上です」

金額にして7000万

当社の業界では1人あたり1500~2000万円の売上が平均と言われる中3倍以上の売上を紹介だけでたたき出しているのです。

だとすると企業で提供しているサービスが非常に特殊で他社にはないものだからなのかとも思ったのですが、その質問に高井さんの答えは「NO」でした。

同じサービスを提供できる企業はいくらでもあるとのこと。

では、いったいどのような方法を使って紹介だけで顧客を増やしているのでしょうか?

その謎をインタビューしてきました。

■大量の顧客接点を確保する発想
高井さんは新規開拓を、飛び込みやテレアポからは行いません。

とはいえ全く新規活動を行わずに、ただ問い合わせを待っているだけかというとそうではありません。

どのような新規活動を行っているかというと顧客一人ひとりに接点を取るのではなく「顧客が集まりそうな場所」に出向いているのです。

要は、セミナーやイベント、勉強会などです。

高井さんは社長という役職でもあるため新規開拓だけに時間を使うことはできません。

経営全般の業務をこなさなければならないのです。

経営全般の業務をこなす中、短時間で顧客との接点をとれる方法として、この「顧客が集まりそうな場所に行く」というのは非常に効率的な方法です。

しかも手当たり次第のセミナー、イベントや勉強会に参加している訳ではありません。

「自分たちの力をもっとも必要とする顧客」が集まりやすい場を選別して参加しているのです。

自分たちの力をもっとも必要する顧客とは以下の3つの視点で選別しています。

「強み」「弱み」「機会」です。

【強みとのマッチング】
当社は物件の仲介に留まらず、オフィスレイアウトやオフィス設備を提案する点に強みを持っています。

しかし、オフィスの空間に対して特にこだわりを持たない企業であると、この強みを活かすこともできません。

そこでまず選別の基準となるのが「オフィス空間と生産性の関係を理解している企業」になります。

その生産性を理解している企業として「IT企業」をターゲットとして設定しています。

【弱みを強みに転化】
当社は創業間もない企業です。信用という面では創業年数が若いということから商談が不利に運ぶケースもあると思います。

しかし、創業間もないことを弱みとして卑下するのではなく、その弱みを魅力的に感じてくれる企業はどこかという視点で考えています。

そこで出た仮説が「スタートアップ企業」なのです。

「類は友を呼ぶ」ということわざがありますが、人は共通項があると急に近しい関係に思えるという心理があります。

その心理から創業間もないスタートアップ企業であれば、置かれた環境が似ていることがうまく働き、逆に興味を持ってもらえる可能性が高くなるという考えなのです。

【機会の可能性】
最後は機会です。

いくら強みと合致していても弱みが補完できたとしても需要自体が発生しない企業であれば意味がありません。

そこで当然ですが「オフィス移転が発生する可能性がある」という視点でターゲッティングを行っています

「オフィス移転が発生する可能性がある」=「成長中もしくは成長意欲のある企業」

この視点はまさに外すことができない要素だと思います。

■紹介を誘発するプレゼンテーション
秀逸なターゲット設定ではありますが、目を引くのはこのターゲット設定だけではありません。

それよりも、そのセミナーや勉強会に行った際に高井さんが実践していることなのです。

高井さんは初めてお会いする相手に自己紹介をする上で、あることをいつも伝えるようにしています。

その伝える内容とはこの3つです。

① 会社のミッション
② 現在お付き合いしている企業
③ 紹介がほとんどであること

① 会社のミッション
まずは自社がどのようなこだわりを持って事業を営んでいるかということを話します。

会社移転をコストと考えるのではなく投資と考え、オフィス空間を最適なものにすることで人材をより活き活きとさせることをミッションにしていることを伝えるのです。

この『こだわり』を強く話すことによって、聞く側に魅力を感じさせます。

強いこだわりや意見には「権威」という心理効果が働きます。

「権威」とは、権力のある人に従わなければならないと自動的に考えてしまう心理です。

我々は子供のころから「親の言うことを聞く」「先生の言うことを聞く」と教育されています。

その経験から適切な権威に従うことが正しいことであり、従わないことは間違いであると認識するようになっているのです。

この「権威」の力は強いこだわりや強い意見にも同等の効果が見られます。

なぜ、小泉首相があんなにも支持率が高かったのかというと、官僚が用意したメモを読むのではなく、自分の信念を語っていたからなのです。

今回の高井さんの会社のミッション(=こだわり)を初対面の方に伝えることで、そのこだわりが「権威」の心理を誘発し、その心理が安心感にもつながっているものだと思われます。

② 現在お付き合いしている企業
現在、お付き合いしている企業が、IT系の企業が多いこと、スタートアップ企業の方が好まれること、成長意欲のある企業であることを伝えます。

ここで付き合っている企業の属性を、こと細かく分類しているところが非常にうまいところです。

紹介者が顧客を紹介する時に最も心配になるのは、無駄な紹介になってしまった時です。

紹介はしてみたものの、お互いの求めているモノが違っていて結局時間の無駄になってしまうことを紹介者は恐れています。

しかし、高井さんのように現在お付き合いしている企業をしっかり分類して伝えることは紹介者にとってどんな人を紹介すれば良いのかが明確に分かるため、該当者を検索しやすくなります。

そして具体的に紹介者をイメージしやすくなるので、実際の紹介につながる可能性が高くなるのです。

③ 紹介がほとんどであること
これは事実を伝えているだけなのですが、「紹介がほとんどです」と言われると暗に「質の高いサービス」を提供していることを想像してしまいます。

また、紹介されるという事実が高井さんを他の人も評価しているという「社会的証明」の原理をも誘発させています。

※社会的証明・・・多くの人が支持しているものを良いものと判断してしまう心理効果
(例:ベストセラー小説=おもしろい小説、行列のできるラーメン店=うまい店 など)

このような事実を聞いてしまうと、実際に当社からサービスを受けたことがない人であったとしても社会的証明の原理によって紹介しやすくなります。

この3要素を自己紹介の中に毎回盛り込むことで、紹介を誘発させているのです。

単に偶然ではなく、紹介を誘発するような営業を行っているという点に感心いたしました。

これをお読みいただいたあなたも、紹介を得るための具体的方法をゲットすることができたのではないでしょうか?

早速、今日から使ってみましょう!

■水田チェック
高井さんの営業力の源泉にはポジショニングをうまく設定しているという背景があると思います。

サービスについてはどこでもできたとしても、そのサービスを提供している先として「IT業界」「スタートアップ企業」「成長意欲のある企業」とカテゴライズしたことは大きいと思います。

小企業が大企業に勝つ戦略は、ランチェスターの戦略にもあるように「局地戦」です。

市場を細分化し、細分化した市場に経営資源を特化することで大企業に打ち勝つことができます。

例えば、家電でも個人事業主が「家電」というカテゴリーのままでは大手家電量販店に負けてしまいます。

しかし、家電の中でもパソコンだけ、そしてパソコンの中でもMACのみに特化している店、となると顧客の店に対する見方が変わってきます。

カテゴリーを特化すればするほど、大手には提供できないサービスがあるのではないかと魅力を感じるものなのです。

そして対象顧客をカテゴライズすることで、どのような企業を紹介すれば良いのかも明確になります。

ご紹介を促す時に、ついつい多くの紹介をもらいたいと思い、「どんな方でも!」と言ってしまいがちです。

しかし、改めて「どんな人であれば自分の商品・サービスを喜んでもらいやすいのか」を考える。

紹介してほしい人を具体的にすればするほど、あなたの商品・サービスの魅力は上がり、また紹介の可能性も高くなることは間違いないと思います。

■インタビュー企業
社名:株式会社ヒトカラメディア
住所:東京都渋谷区神南1-9-2 大畠ビル6F
TEL:03-6455-1940
URL:http://hitokara.co.jp/