週末の一行語録解説【2/21号】

■売上は同情ではなく、信頼によって招き寄せられる

営業マンは言い訳の達人であると私は考えています。

 

ある意味、口で商売をしている人種であるため、口を開けばうまく言いくるめる能力を多少なりとも持っていると思います。

 

しかし、この営業マンがよくいう“言い訳”にも「良い言い訳」と「悪い言い訳」があります。

 

悪い言い訳というのは、「うちの商品は売れない」「あのお客には何回も通っているが一向にうまくいかない」「うちの業界の営業は難しい」という事象を『思い込み』で話しているタイプです。

 

この手の営業マンは、自分では気づいていないかもしれませんが、いかに自分がやっていることが難しいことなのか、大変なことなのかを相手に分からせようとしているだけです。

 

逆に良い言い訳というのは、うまくいかない事象に対して明確な『事実』を話すタイプの人です。

 

上司「なぜ、この案件が進捗しないんだ?」

 

営業「A社との競合になっており、先方が検討に1か月いると話していました」

 

上司「うちは勝てるのか?」

 

営業「正直、劣勢です。相手が当社の製品よりもA社の製品の方が今の課題と合っており社内もA社寄り話が進んでいると●●部長から確認しています」

 

上司「他のルートからたどってその方向性を変えられないのか」

 

営業「その線も探ってみましたが、今回の案件に関しては、今、話している●●部長がやはり大きな権限を持っているようです」

 

上司「価格を下げてみてはどうだ?」

 

営業「今回の案件に関しては、価格よりも課題を解決することが優先だと●●部長に確認しており、正直難しいと思われます」

 

このやり取りを見ると一見、営業マンがいかにこの案件が難しいのかという言い訳をいっているように見えるかもしれませんが、その言い訳の全てに事実があります。

 

既に確認済み、既に実施済みなど。

 

このタイプの言い訳は可能性を徹底的に探った形跡があり、逆に称賛に値する行動なのです。

 

「今、話している言葉が思い込みか、事実か」

 

是非、一度自分を問うてみてもらいたいです。

 

思い込みでいっている言い訳ばかりする人に魅力を感じる人はまずいません。

 

被害者面しかしない人とわざわざ付き合おうと思う人もいないでしょう。

 

自分は悪くないという態度は、無責任の表れであり、無責任な態度は人から敬遠されていきます。

 

そして売上からも見放されてしまうのです。

 

責任を回避すれば腑抜けになっていくだけですが、責任を負うことで力がみなぎります。

 

そして、その力がみなぎっている様子が魅力を感じさせ、人と引き寄せ、更には売上を上げていくのです。

 

自分の言葉が、思い込みなのか、事実なのか、そのことはあなたが一番分かっているはずです。

 

言い訳の達人になるのであれば、良い言い訳の達人になっていきたいものです。

2016年02月21日コラム営業


週末の一行語録解説【2/13号】

■飲み会で休日もしっかりした人物であることを伝えると受注につながる

営業とお客様の関係は、多少仲良くなったとしても、どこかでお客様から警戒されています。

 

仲良くなったとはいえ、商売ですので営業とお客様との間には駆け引きというものがあり、本当に自分のためになるものを提案してくれているのか、お客様の立場としてはその不安は多少なりとも常に持っているものです。

 

その不安を解消するために、営業マンとの普段の会話の中でその本性、いわゆる人間性を無意識に感じ取ろうとしています。

 

そして、その人間性を感じ取る上で影響を与えやすいのが、休日の過ごし方です。

 

なぜなら、仕事をしている時は、営業マンはどこかで自分を演じており、本当の自分を出していません。

 

仕事でしっかりしている話を聞けたとしても、本性の部分に触れている可能性は極めて低い。

 

それよりも気が抜けている休日に何をしているか、ここにお客様の多くは営業マンの真の姿を感じるのです。

 

そこで「休日は何もやっていません」「家でゴロゴロしているだけですね」と言ってしまうと、どこか怠慢な印象を持ってしまいます。

 

逆に、

 

「健康を維持するために毎週ランニングしています」

「スキル向上のために勉強会によく参加していますね」

 

などという情報を聞くことができれば、しっかりした印象を与えることになるのです。

 

しかもこれが飲み会という席になると、またこの効果が倍増します。

 

飲み会の席では、お酒の力もあり素の部分をさらけ出す人が多いです。

 

その素の部分をさらけ出す場という印象から、飲み会の席で話された会話は素の部分と感じられやすいものです。

 

そういった場で、休日にしっかりしている部分を情報公開すると、相手に良い印象を持たれやすいのです。

 

そして、そのしっかりした印象は、こんなことを連想させるのです。

 

「普段から、そんなにしっかりしている人なら仕事を任せても問題ないかな」

 

こんな印象を持ってもらえれば継続、追加受注の可能性大です。

 

とはいえ、休日の過ごし方に嘘をつくわけにはいきません。

 

なので、休日にしっかりとした印象を与えるエピソードがないのであれば、そのエピソード作りから取り組んでみてはどうでしょうか?

 

 

2016年02月13日コラム営業


週末の一行語録解説【2/6号】

■実は、契約が取れる奴ほど、提案書の内容は大したことない

ある週末。

 

ここ最近、娘とあるゲームにはまっています。

 

そのゲームというのは「Eカード」というゲームです。

 

「Eカード」というのは「皇帝」1枚、「市民」8枚、「奴隷」1枚の合計10枚のカードを使って2人で遊ぶゲームです。

 

ルールを簡単に説明すると、じゃんけんと同じような遊びで、お互いにカードを1枚ずつ出し、「皇帝」は「市民」に、「市民」は「奴隷」に、「奴隷」は「皇帝」に、勝てるというゲームです。

 

カードは、親に「皇帝」1枚「市民」4枚、子に「奴隷」1枚「市民」4枚が配られゲームがスタートします。

 

このカードゲームは、市民の枚数が多く、多くの場合は引き分けに終わります。

 

勘の鋭い方なら、このカードゲームの本質が分かってきたと思いますが、要は、親はいかに「奴隷」を出されていないタイミングで「皇帝」出すか、子はいかに「皇帝」が出されたタイミングで「奴隷」を出すかが、勝敗を決めるポイントとなるのです。

 

親は1/5の確率で敗退、子は1/5の確率で勝利ですので、圧倒的に親が有利なのですが、子の時に勝利するのがたまらなく面白いのです。

 

勝負は5回。

 

どのタイミングで勝敗を分けるカード(親は「皇帝」、子は「奴隷」)を出すのか。

 

その心理戦が非常に楽しいのです。

 

「せーの、(バンッ!)」←カードを開く音

 

1回戦は市民同士。

 

そして2回戦へ。

 

「せーの、(バンッ!)」

 

またもや市民同士。

 

引き分けで勝負が進めば進むほど、親が劣勢、子が優勢になってきます。

 

そして、

 

「せーの、(バンッ!)」

 

「おっしゃー、皇帝!」(奴隷を出した)

 

「きたーーーーーー!!!」

 

このたまにヒットするという感覚が何ともたまらないのです。

 

この心理は「部分強化の心理」と呼ばれており、毎回報酬を与えられるよりも、たまに報酬を与えられた方が何度もその行動を行おうとする心理です。

 

例えば、ギャンブルに依存してしまう心理などが、まさにこの「部分強化の心理」です。

 

この部分強化という心理。

 

あなたの普段の営業活動の中で、この誘惑には陥ってしまっていないでしょうか?

 

多くの営業マンは、提案という営業プロセスを、バクチを打つように活動しています。

 

お客様から「じゃあ1度提案をいただけますか」という言葉に、

 

「かしこまりました!!」

 

と喜び勇んで帰る。

 

そして社内で、「この提案の方が良いか?あの提案の方が良いか?」「あーでもない、こーでもない」と検討に検討を重ね、素晴らしい提案資料ができあがる。

 

そしていざ提案の現場に向かい、提案がうまく通れば、「やったーーーー!!!」と大喜びする。

 

一見、よくある営業の感動ストーリーですが、この営業活動の本質はただのバクチ打ちです。

 

お客様のニーズや取引条件をあまり確認せずに、自分の想像だけで提案書を提出するなど危険極まりない行為です。

 

トップセールスは提案書の作成よりも、その事前の取引条件の確認に時間をかけます。

 

そして、取引条件をすり合わせにすり合わせてから提案書の作成にあたります。

 

なので、提案書の内容は至ってシンプルです。

 

そして提案の場も、ほぼ確認作業の予定調和です。

(中には提案書を出さないケースもあります)

 

営業「こういう内容でよろしいですよね?」

 

お客「はい、そうですね」

 

以上、これで終了です。

 

提案が通った時のうれしさ、この部分強化の刺激に誘発され、大した確認もしないまま提案を繰り返していても、なかなか実績はついてきません。

 

もし、あなたの提案活動に思い当たる節があるのであれば、1度提案前の確認作業を念入りにしてみてください。

 

その習慣があなたをトップセールスに導いてくれるはずです。

 

2016年02月06日コラム営業


週末の一行語録解説【1/30号】

■嫌いな相手との接触回数を増やせ!

営業マン時代、私はテレアポという手法を使って営業をしていました。

 

このテレアポという手法は、営業をやった経験のある方ならよく分かると思いますが、非常にストレスのかかる営業手法です。

 

このストレスに耐えることができず、多くの営業マンが辞めてしまうような営業手法です。

 

このストレスが非常にかかる営業手法を私が6年間も続けることができたのは、実はこのストレスを克服するある1つの手法を身に付けていたからなのです。

 

そのストレスを克服する1つの方法とは、

 

「取引ポテンシャルリサーチ」という営業手法です。

 

どのような手法かというと、テレアポをしながらお客様から情報を聞き出し、取引の可能性を探るという営業手法です。

 

どのように取引の可能性を探るのかというと、一般的によく営業マンがやりがちな「相手の反応」では決めません。

 

なぜなら、テレアポをしていて反応で全て決めてしまえば、リストが何千、何万とあっても一瞬の内に枯渇してしまうからです。

 

(特に社会悪と認知されてしまった前職の業界では、この傾向は顕著でした)

 

では、何で取引の可能性を探っていくのかというと、『事実情報』から取引の可能性を探るという事です。

 

前職の金貸し業界で少し例を出してみますとこんな感じです。

 

例えば、手形の取引が月間●万円あるという事実をつかみ、あとは手形を持っている見込み客の信用度と照らし合わせてみるのです。

 

前職では帝国データバンクの情報は見放題でしたので、見込み客の信用度は容易に調査することができます。

 

例えば、帝国データバンクで30点台の企業であれば、手形を割引するにも銀行から制約を受けている可能性が高く、手形の全てを割引してくれていない可能性があると推測できるのです。

 

手形の全てを現金化できないのであれば、資金繰りも苦しくなる可能性は高く、ノンバンクとの取引の可能性は高くなるという推察です。

 

ここで取引の可能性を判断している情報は「月間●万円の手形取引がある」という事実と「帝国データバンクの評点が30点台」という事実です。

 

この事実情報から判断するという営業手法であれば、営業した時の相手の反応がどれだけ悪くても「必ずお客様になる」という思いが先行し、営業をし続けることができるようになるのです。

 

要は、嫌な相手に対しても営業を継続することができるようになるのです。

 

この嫌な相手にも営業を仕掛けることができるというのは、営業の業績を上げる上でも一定の効果を生み出します。

 

なぜ、嫌な相手に営業することができると業績が上がるのかというと、その見込み客は嫌な相手であるため競合も避けている可能性があるからです。

 

競合が避けているという事は、一旦その見込み客に取り込むことができると非常に参入障壁が高い(簡単に取引先を変更しない)顧客になる可能性が高く、安定的に仕事を獲得できる優良な顧客になるのです。

(※嫌な見込み客の中でも、「安くしろ」とばかりいう先は対象外ですが)

 

では、この顧客と仲良くなるためにはどうすれば良いのかというと、これこそ正に単純接触効果の出番です。

 

「単純接触効果」とは、何度も何度も接触を繰り返すことで相手が好意を持ってくれるという手法です。

 

この手法は、多くの場合、相手が好意を持ってくれるという点にフォーカスされて解説されることが多いですが、単純接触を繰り返すことにより自分をマインドコントロールすることもできます。

 

要は、単純接触することで相手があなたに好意を持つのと同様、あなたも相手に好意を持つようになるのです。

 

生理的に嫌いな人を好きになれるとまでは言いませんが、「そこそこ嫌い」というレベルにまですることはできると思います。

 

自分をマインドコントロールして業績を上げるために、あえて嫌な相手に接触量を増やしてみる。

 

こんな方法も全然ありではないでしょうか。

 

 

2016年01月30日コラム営業


週末の一行語録解説【1/23号】

■購入検討期間中に紹介依頼をしておくと、紹介の可能性が高まる

紹介をどのタイミングでお願いするのか?

 

一般的に言われていることは、お客様が購入した直後に紹介をお願いするというものです。

 

なぜなら、お客様が商品を購入した直後は、認知不協和が起きやすく、購入した事実を正当化するために、周囲との会話の中で購入した商品の話題があがりやすいからです。

(認知不協和とは、購入した商品よりも良い商品があったと思いたくないために、購入した事実を正当化する情報を集めようとする心理です)

 

よくある購入した商品の自慢話が、まさにそれです。

 

この自慢話の中で商品のことを話している間に、その商品に興味を持つ人が出てきます。

 

その興味を持つ人を目にした時に、購入直後にお願いされた紹介を思い出し「紹介しようか?」という言葉が出て、紹介につながっていくのです。

 

ここで「紹介しようか?」という言葉が出てくるのは事前に営業マンが紹介を促していたことが影響しています。

 

なぜなら、紹介という言葉を出しておくことで「焦点化の原則」が働くからです。

 

「焦点化の原則」とは、脳がある事実に焦点を当てるとそれに関連する情報が次々と入ってくるというものです。

 

「車が欲しいな」と考えだしてから、やけに車の情報誌が気になったり、車の広告に目が向けられてしまうのが1つの焦点化の原則の例です。

 

要は、営業マンが紹介という言葉を口にしていたからこそ、商品に興味を持った人に意識が向けられるのです。

 

ここで、これまでの話を整理すると、紹介を得るために必要な要素は、

 

①    お客様に商品の話題をあげてもらう

②    「紹介」に焦点を当てておいてもらう

 

という2つの要素です。

 

ただ、ここで良く考えると商品の話題を口にするには購入した直後だけではないことです。

 

商品を検討している間も周囲との話題に出るはずです。

 

例えば、家を購入する際に、家を買ってから周囲に話すのではなく、検討段階から既に話題にあがり始めていると思います。

 

という事は検討段階からその商品の話題を周囲と話している可能性は高く、検討時点でも「紹介」という事実に焦点を当てさせておくという事は重要なことなのです。

 

確かに、お客様が検討してくれている間に紹介はないかもしれませんが、購入後に再度紹介を促した際に、紹介する対象者を思い出す可能性は高まります。

 

紹介は、紹介者が具体的に紹介できる相手をイメージできなければ紹介できません。

 

その具体的にイメージしやすくさせるために、検討段階から意識しておいてもらい、紹介対象者をインプットさせるのです。

 

「話題」×「意識」=紹介

 

「商品の話題をあげてもらう」と「紹介に意識を向けさせる」

 

この2つの要素を突き詰めて考えれば、まだまだ他にも紹介の可能性を高める方法が思いつくのではないでしょうか。

 

 

2016年01月23日コラム営業