週末の一行語録解説【9/19号】

■直接の面談以外で接触する方法を考え、実践すると、飛躍的に成績が伸びる
マジカルナンバー7±2という言葉をご存知でしょうか?

このキーワードは、人の記憶容量に関するもので、人の記憶は概ね7チャンク(チャンク=情報の塊)のことを記憶できると言われています。

±2というのは人によっては記憶力の良し悪しがあるので、その分のブレを含んでの表示になっているのです。

この考え方を提唱したのは、ジョージミラーという心理学者なのですが、近年ではこの記憶容量についての更なる研究が進み、現在ではマジカルナンバー4±1が主流になっています。

なぜ、このような記憶容量についてのお話をしているのかというと、もしあなたがお客様の頭の中で5番目や6番目以降の存在になっているのであれば、お声が掛かることすらないからということを伝えたいからなのです。

では、どのようにしてお客様の脳内シェアを獲得していけば良いのでしょうか?

インパクトのある印象を与えるというのも1つかもしれませんが、お客様の記憶に残るようなインパクトを毎回与えられるような営業は、なかなか狙ってできるようなことではありません。

では、どうすれば良いのかというと、脳内シェアを獲得する上で最も効果的で簡単に実践できる方法として「単純接触効果」というものがあります。

「単純接触効果」とは、人は会えば会うほど興味関心が湧くという心理です。

単純にお客様との接点回数を競合よりも増やすことにより、お客様の脳内シェアを占有し、いざ依頼があった際に、1番にお声が掛かるようにしていくのです。

この単純接触効果というのは、訪問量を上げて接触を増やすというのが王道ですが、実は少しの工夫で訪問量を上げるだけでなく、接触を増やすことができるのです。

それが訪問前後の接触を考えることです。

1度の訪問でも、単にアポイントを取って行くだけであれば接触回数は2回です。

しかし、「アポを取る」→「訪問直前の確認を行う(tel)」→「訪問」→「訪問後のお礼メールを送付」すれば、1度の訪問で4回の接触を図ることができます。

単純接触効果は、接触している長さではなく、接触回数に比例して効果を発揮しますので、1度の接触で何度も接点を図ることを考えれば、競合と会っている回数が同じだとしても、あなたの方が先に呼ばれる可能性が高くなっていくということなのです。

※あと、facebookでお友達になっておくというのも有効な方法です。

2015年09月19日コラム営業


第56回リアルトップセールスインタビュー

高井社長

第56回のリアルトップセールスインタビューは(株)ヒトカラメディアの高井さんです。

(株)ヒトカラメディアはオフィスの移転コンサルを行っています。

その内容は物件仲介だけに留まらず、依頼主のありたい働き方からオフィスレイアウトや設備に至る総合的なオフィス空間を提案する企業です。

今回インタビューさせていただいた高井さんは当社を2年前に設立し、現在は10名以上の従業員を抱える企業に発展させているベンチャー企業の経営者です。

今期で3期目になる当社ですが、2年目の実績の作り方に非常に興味深いものがありました。

創業まもない企業ですと、顧客が少ないので新規顧客の開拓に必死になるのは当たり前だと思います。

まずは生計を安定させるために顧客獲得が必須です。

しかし、高井さんに「どのように顧客数を伸ばしてきたのか」とお伺いすると、非常に意外な一言を耳にしたのです。

高井氏「私は新規活動をそんなに積極的にはやっていません。ほとんどが紹介です。売上を見ても、およそ7割ぐらいが紹介での売上です」

金額にして7000万

当社の業界では1人あたり1500~2000万円の売上が平均と言われる中3倍以上の売上を紹介だけでたたき出しているのです。

だとすると企業で提供しているサービスが非常に特殊で他社にはないものだからなのかとも思ったのですが、その質問に高井さんの答えは「NO」でした。

同じサービスを提供できる企業はいくらでもあるとのこと。

では、いったいどのような方法を使って紹介だけで顧客を増やしているのでしょうか?

その謎をインタビューしてきました。

■大量の顧客接点を確保する発想
高井さんは新規開拓を、飛び込みやテレアポからは行いません。

とはいえ全く新規活動を行わずに、ただ問い合わせを待っているだけかというとそうではありません。

どのような新規活動を行っているかというと顧客一人ひとりに接点を取るのではなく「顧客が集まりそうな場所」に出向いているのです。

要は、セミナーやイベント、勉強会などです。

高井さんは社長という役職でもあるため新規開拓だけに時間を使うことはできません。

経営全般の業務をこなさなければならないのです。

経営全般の業務をこなす中、短時間で顧客との接点をとれる方法として、この「顧客が集まりそうな場所に行く」というのは非常に効率的な方法です。

しかも手当たり次第のセミナー、イベントや勉強会に参加している訳ではありません。

「自分たちの力をもっとも必要とする顧客」が集まりやすい場を選別して参加しているのです。

自分たちの力をもっとも必要する顧客とは以下の3つの視点で選別しています。

「強み」「弱み」「機会」です。

【強みとのマッチング】
当社は物件の仲介に留まらず、オフィスレイアウトやオフィス設備を提案する点に強みを持っています。

しかし、オフィスの空間に対して特にこだわりを持たない企業であると、この強みを活かすこともできません。

そこでまず選別の基準となるのが「オフィス空間と生産性の関係を理解している企業」になります。

その生産性を理解している企業として「IT企業」をターゲットとして設定しています。

【弱みを強みに転化】
当社は創業間もない企業です。信用という面では創業年数が若いということから商談が不利に運ぶケースもあると思います。

しかし、創業間もないことを弱みとして卑下するのではなく、その弱みを魅力的に感じてくれる企業はどこかという視点で考えています。

そこで出た仮説が「スタートアップ企業」なのです。

「類は友を呼ぶ」ということわざがありますが、人は共通項があると急に近しい関係に思えるという心理があります。

その心理から創業間もないスタートアップ企業であれば、置かれた環境が似ていることがうまく働き、逆に興味を持ってもらえる可能性が高くなるという考えなのです。

【機会の可能性】
最後は機会です。

いくら強みと合致していても弱みが補完できたとしても需要自体が発生しない企業であれば意味がありません。

そこで当然ですが「オフィス移転が発生する可能性がある」という視点でターゲッティングを行っています

「オフィス移転が発生する可能性がある」=「成長中もしくは成長意欲のある企業」

この視点はまさに外すことができない要素だと思います。

■紹介を誘発するプレゼンテーション
秀逸なターゲット設定ではありますが、目を引くのはこのターゲット設定だけではありません。

それよりも、そのセミナーや勉強会に行った際に高井さんが実践していることなのです。

高井さんは初めてお会いする相手に自己紹介をする上で、あることをいつも伝えるようにしています。

その伝える内容とはこの3つです。

① 会社のミッション
② 現在お付き合いしている企業
③ 紹介がほとんどであること

① 会社のミッション
まずは自社がどのようなこだわりを持って事業を営んでいるかということを話します。

会社移転をコストと考えるのではなく投資と考え、オフィス空間を最適なものにすることで人材をより活き活きとさせることをミッションにしていることを伝えるのです。

この『こだわり』を強く話すことによって、聞く側に魅力を感じさせます。

強いこだわりや意見には「権威」という心理効果が働きます。

「権威」とは、権力のある人に従わなければならないと自動的に考えてしまう心理です。

我々は子供のころから「親の言うことを聞く」「先生の言うことを聞く」と教育されています。

その経験から適切な権威に従うことが正しいことであり、従わないことは間違いであると認識するようになっているのです。

この「権威」の力は強いこだわりや強い意見にも同等の効果が見られます。

なぜ、小泉首相があんなにも支持率が高かったのかというと、官僚が用意したメモを読むのではなく、自分の信念を語っていたからなのです。

今回の高井さんの会社のミッション(=こだわり)を初対面の方に伝えることで、そのこだわりが「権威」の心理を誘発し、その心理が安心感にもつながっているものだと思われます。

② 現在お付き合いしている企業
現在、お付き合いしている企業が、IT系の企業が多いこと、スタートアップ企業の方が好まれること、成長意欲のある企業であることを伝えます。

ここで付き合っている企業の属性を、こと細かく分類しているところが非常にうまいところです。

紹介者が顧客を紹介する時に最も心配になるのは、無駄な紹介になってしまった時です。

紹介はしてみたものの、お互いの求めているモノが違っていて結局時間の無駄になってしまうことを紹介者は恐れています。

しかし、高井さんのように現在お付き合いしている企業をしっかり分類して伝えることは紹介者にとってどんな人を紹介すれば良いのかが明確に分かるため、該当者を検索しやすくなります。

そして具体的に紹介者をイメージしやすくなるので、実際の紹介につながる可能性が高くなるのです。

③ 紹介がほとんどであること
これは事実を伝えているだけなのですが、「紹介がほとんどです」と言われると暗に「質の高いサービス」を提供していることを想像してしまいます。

また、紹介されるという事実が高井さんを他の人も評価しているという「社会的証明」の原理をも誘発させています。

※社会的証明・・・多くの人が支持しているものを良いものと判断してしまう心理効果
(例:ベストセラー小説=おもしろい小説、行列のできるラーメン店=うまい店 など)

このような事実を聞いてしまうと、実際に当社からサービスを受けたことがない人であったとしても社会的証明の原理によって紹介しやすくなります。

この3要素を自己紹介の中に毎回盛り込むことで、紹介を誘発させているのです。

単に偶然ではなく、紹介を誘発するような営業を行っているという点に感心いたしました。

これをお読みいただいたあなたも、紹介を得るための具体的方法をゲットすることができたのではないでしょうか?

早速、今日から使ってみましょう!

■水田チェック
高井さんの営業力の源泉にはポジショニングをうまく設定しているという背景があると思います。

サービスについてはどこでもできたとしても、そのサービスを提供している先として「IT業界」「スタートアップ企業」「成長意欲のある企業」とカテゴライズしたことは大きいと思います。

小企業が大企業に勝つ戦略は、ランチェスターの戦略にもあるように「局地戦」です。

市場を細分化し、細分化した市場に経営資源を特化することで大企業に打ち勝つことができます。

例えば、家電でも個人事業主が「家電」というカテゴリーのままでは大手家電量販店に負けてしまいます。

しかし、家電の中でもパソコンだけ、そしてパソコンの中でもMACのみに特化している店、となると顧客の店に対する見方が変わってきます。

カテゴリーを特化すればするほど、大手には提供できないサービスがあるのではないかと魅力を感じるものなのです。

そして対象顧客をカテゴライズすることで、どのような企業を紹介すれば良いのかも明確になります。

ご紹介を促す時に、ついつい多くの紹介をもらいたいと思い、「どんな方でも!」と言ってしまいがちです。

しかし、改めて「どんな人であれば自分の商品・サービスを喜んでもらいやすいのか」を考える。

紹介してほしい人を具体的にすればするほど、あなたの商品・サービスの魅力は上がり、また紹介の可能性も高くなることは間違いないと思います。

■インタビュー企業
社名:株式会社ヒトカラメディア
住所:東京都渋谷区神南1-9-2 大畠ビル6F
TEL:03-6455-1940
URL:http://hitokara.co.jp/

週末の一行語録解説【9/12号】

■多くの営業はメリットしか提示しない。それが実現できる証拠を提示することを忘れるな

あなたが実際に営業しているシーンを想像してみてください。

普段あなたはお客様に対して商品の特徴を伝えて、「いかがですか?(良いですよね※心の声)」とだけで終わっていないでしょうか?

研修などでロールプレイングをしていてよく思うのが、商品の特徴(メリット)を伝えることは誰しもができますが、なぜその特徴が実現できるのかという証拠まで説明できている営業マンは少ないです。

例えば、戸建てを販売している人で「間取りの良さ」をアピールする場合、「特徴(メリット)のみ」と「特徴(メリット)と証拠」の場合とでは以下のように違ってきます。

「どうですか?うちの間取り。奥様が家事をしやすいように徹底的に考えられています。キッチン横にあるドアを開けていただくと、すぐに洗面所や風呂場に行き来することができ、洗濯をしながらも料理の様子を確認することもできます。便利ですよね」

というのが商品の特徴(メリット)までの説明です。

これに実現できる証拠を足すと、

「どうですか?うちの間取り。奥様が家事をしやすいように徹底的に考えられています。キッチン横にあるドアを開けていただくと、すぐに洗面所や風呂場に行き来することができ、洗濯をしながらも料理の様子を確認することもできます。便利ですよね。『この間取りの設計に関しては家をご購入いただいたお客様に128名にアンケート調査を行い、どんな時に家事の不都合を感じるかを徹底調査し、当社の設計担当が3か月以上も考え設計した間取りになっているのです』」

という具合になります。

このサンプルを読んでいただければ分かる通り、証拠を付け足すことによって商品への「こだわり」が伝わってきます。

ある1つの価値に対してどれだけの手間をかけたかを伝えることによって、価値を大きく感じてもらうことができます。

価格というのは価値と正比例しており、価値がより高いと感じてもらえれば、それだけ価格に対しての納得感が出ます。

もし、あなたが他社と価格競争になることが多いとか、価格が高いと言われることが多いのであれば、「なぜできるのか?」という証拠を伝えるようにしてみてください。

そうすることで価格競争から抜け出せる営業ができるようになるはずです。

2015年09月14日コラム営業


週末の一行語録解説【9/5号】

■ビジネスメールに人間味を出すようにするだけで引き合いが増える
日々受け取るメールの中には、ついつい読み込んでしまい、その内容がいつまでも記憶に残っているメールがあります。

逆に翌日になるとほとんど記憶に残っていないメールというのも山ほどあります。

同じメールという機能で文章を送っているだけにも関わらず、記憶に残るメールと記憶に残らないメールがなぜ発生するのでしょうか?

読まれやすく、記憶に残りやすい文章の例を挙げると
・女性が感情表現豊かに送ってきたメール
・お客様からのクレームメール
・絵文字や感嘆符が多いメール

などです。

逆にあまり記憶に残っていないメールは
・用件のみのメール
・堅苦しいメール
・短文の返答(例:「了解しました」など)

などです。

この2種類のメールを見比べて見えてくる違いというのは何かというと文章に「感情移入」がされているかどうかです。

ではなぜ感情移入されたメールはいつまでも記憶に残るのでしょうか。

その理由は、まず送り手の感情に感化されて、読み手も感情移入してしまうというところにあります。

人の脳にはミラーニューロンというものがあり、相手の感情を物まねする機能があります。

例えば、

「目の前の人が怒っていると自分もイライラします」
「目の前の人が緊張していると自分も緊張してきます」
「目の前の人が楽しそうにしていると自分も楽しい気分になってきます」

と、このように周辺の空気に感化されて、自分も同じ感情になってしまう性質があります。

そしてこの感情が伴うことと記憶力には大きな関係があります。

脳の中で記憶力を司る海馬と情動を司る扁桃体は、隣り合わせの位置にあり、扁桃体は海馬に大きな影響力を与えます。

簡単に言うと、喜怒哀楽が強ければ強い出来事ほど人の記憶に残りやすくなるということです。

「9.11」「3.11」という数字を見て

数年も前の話にも関わらず、ビルに飛行機が突っ込むシーンや東北で起きた大地震や津波などのシーンを思い出すのは、当時の驚きと悲惨さという感情が強く伴っているからなのです。

ビジネスメールで人間味、いわゆる感情を伴うようにして文章を書くと、相手に感情を刺激する結果となり、記憶に残りやすくなります。

そして、お客様の記憶の脳内シェアを大きく獲得できればできる程、1番にお声が掛かる可能性が高くなり引き合いも増えるということなのです。

2015年09月05日コラム営業


週末の一行語録解説【8/29号】

■契約確認活動と題してテレアポを行え!
テレアポでまず最初に何を話すかは、担当者にとって悩みの種です。

あまりはっきりと売り込みと表現してしまうと電話を切られますし、かと言ってあいまいな表現を使っても怪しまれます。

また、あいまいな表現を使って話ができたとしても売り込みに転じた際に「だましてきた」という印象はぬぐえず、結果的にアポを取ることは非常に困難になります。

そこで、「売り込みと悟られずに」かつ「だまされたという印象を与えない」ためにどうすれば良いのかという悩みを解消するのがこの契約確認トークです。

具体的にトークにすると、

※コピー機営業の場合
「○○株式会社の水田と申します。本日は今お使いのコピー機の契約のご確認でご連絡させていただきました。1,2点質問させていただいてもよろしいでしょうか?」

「今お使いのコピー機は1か月に1度以上紙詰まりを起こしますか?」
「1枚当たりのコピー代は●円以上ですか?」

「このようなご不便を解消する良いご提案ができるのですが、いかがですか?」

このように今の既存の取引の確認という名目で話をスタートさせれば、さほど警戒はされません。

そして商品の具体的な内容を伝えないことによって、相手に聞いてみたいという心理を掻きたてています。

もし、あなたがアポを取ることに困っているのであれば、この契約確認トークを是非1度使ってみてください。

2015年08月29日コラム営業