週末の一行語録解説【8/22号】

■目標基準値は高く、幸せ基準値は低く設定する
これは以前インタビューしたトップセールスの原田さんのブログから引用させていただきました。

社内で1番の実績をたたき出してしまうと、それに胡坐(あぐら)を掻いて過ごしがちになってしまいます。

「俺は社内で1番売っている」
「俺は誰よりもすごい」
「俺に誰も指図できない」

などという感情が起こってくることもあるでしょう。

しかし、1つ社内を出てみると更にすごい営業マンは山のように存在し、井の中の蛙になっている可能性もあります。

そして、現状に満足していると成長へのアンテナは弱まり、その期間は成長なく不毛に時間が過ぎていきます。

もし、今自分自身が社内で1番を獲得していたとしても、「昨年の自分よりも更に上に」「更に限界に」挑戦する姿勢を持つことが成長につながりますし、今の地位を盤石にする結果にもなるのです。

逆に「幸せの基準値は低く」というのは普段当たり前にできていることが、本当は当たり前でないことを認識することです。

社内で売上が上がらないのは会社の責任、「目標が高すぎる」「良いお客さんをつけてくれない」「業界が特殊で商品の説明が難しい」などと不平不満を言う方がいますが、これは幸せの基準値が高すぎるのです。

「お客さんが話を聞いてはくれる」

これを当たり前だと思っているかもしれませんが、特定の業界では話をすることすらままならないという方も山のようにいます。

そして話を聞いてくれないことに思い悩み、潰れていく人も山のようにいます。

ゆるい業界の営業と比較して、「俺は恵まれてない」と考える暇があるなら、さっさと売り上げを上げる方法、目標を達成する方法を考えましょう。

そんなことを感じさせてくれる名言でした。

引用させていただいたブログはこちらです。

http://ameblo.jp/canseryarou/entry-12057081936.html

2015年08月22日コラム営業


第55回リアルトップセールスインタビュー

高江さん

第55回のリアルトップセールスインタビューは(有)竹工房オンセの高江さんです。

今回のトップセールスは訪問販売ではなく、店頭販売のトップセールスです。

高江さんは大手百貨店の物産展などに期間限定で出店し、竹を使ったバッグや箸、カゴを販売しています。

普段は、大分で商品の制作を行っているのですが、毎年、春・夏の時期になると全国の大手百貨店に期間限定で出店し、年間の売上の70~80%をこの店頭販売で稼いでいるのです。

そしてその販売力は初出店の頃から他店を圧倒しています。

初めて百貨店に出店した当初、ある事情で急な出店となったこともあり、百貨店チラシでの出店の告知が間に合わないまま販売をスタートさせました。

しかし、チラシに掲載された店舗が1週間で50~60万の売上がやっとの中、初出店で120万の売上を獲得

そして翌年の販売では、他店同様に広告掲載をしてもらうと、なんと週間売上は230万!

当然ですが、出店まもない店ということもあり立地は他店より悪条件だったと思います。

にも関わらず他店の4倍もの売上を獲得したのです。

そして直近では週間の売上を300万にまで引き延ばしています。

通常、同業の他店(竹工芸の店)が週間100万越えは厳しい中、その金額をはるかに超える実績をたたき出しているのです。

それでは、どんな悪条件の中でも他店を圧倒する販売術とはどんなものなのかをご紹介いたします。

 

■考え抜かれたセールスプロセス(新規編)
よく営業マンに商談の進め方について聞くと、

「そんなものありませんよ。感覚、感覚!」

と言われることが少なくありません。

今回、どのような手順で営業を仕掛けているのかをお尋ねした時に、正直、そのような返答がくると予想していたのですが、高江さんの営業方法は明確なセールスプロセスがありました。

それを、順を追って解説いたします。

1)声掛けのタイミング
まずは声掛けのタイミングです。

店頭販売にとって声掛けのタイミングというのは非常に重要なポイントです。

店舗内でお客様に話しかけることができ、その時間が長くなればなる程購入される可能性は高くなります。

それは消費者の立場で考えると分かると思います。

しかし、だからといって店舗内に入る客、入る客、すべての人に話しかけてくるような店であれば、非常に近寄りづらく、店舗内に人がいなくなってしまう事も容易に想像がつきます。

冷やかし客には距離を取りつつも、本気で考えている顧客には漏れなくフォローする販売活動が求められるのです。

では、冷やかし客なのか、本気客なのかを高江さんはどこで判断しているのでしょか?

それを高江さんにお聞きするとこんな答えが返ってきました。

水田「声掛けのタイミングって難しいと思うのですが、高江さんはどこで見極めていますか?」

高江氏「私はお客さんの足の向きをチェックしています。お客さんの足が商品の方をしっかりと向いていれば話しかけるようにしています」

水田「へ~、なるほど足の向きですか」

高江氏「そうです。買わないお客さんは足が出ていく方向を向いています。これは私の経験則ですが、たいてい話しかけると逃げていかれます」

水田「なるほど、よく数秒立ち止まったら声をかけるという話は聞きますが、足の向きで判断するのですか。確かに冷やかしでも数秒商品を眺めていることはあるので、立ち止まった時間よりも体の向き、特に足を見るというのはおもしろいですね」

2)体験による理解
水田「それでは、足の向きが商品に向いているお客さんにまずは何を話しかけますか?」

高江氏「まずは何かを話しかけるというよりは、実際に竹細工のバッグを持ってもらうようにしています」

高江氏「私の顧客層の方は比較的年齢層が高く、普段バッグが重いことに少なからず不満を持っています。そこでこの竹バッグを持ってもらうとその軽さに驚きます。あと、竹細工だと洋服に引っかかったりするのではないかという心配がありますので、実際に体感していただくことで、その不安を解消していくのです」

水田「説明よりも体験させるということですね」

この説明よりも体験させるというのは非常に理にかなった営業方法です。

これは「巻き込み」という心理トリガーをうまく利用しています。

「巻き込み」とは体験させることによって、顧客は義理を感じ、もう潜在意識の中では買うつもりになっているという心理です。

車の試乗や服屋の試着などがまさにこの心理であり、余計なことを説明するよりもまずは体験させることは有効な手段です。

3)本物の証拠の提示
水田「体験させた後は何かを説明するのですか?」

高江氏「その後は、輸入品との差別化を図ります。国産であれば作家の名前が入ることや、伝統工芸品として認定されている場合にしか入らないマークの説明を行います」

体験させた後は、品質が確かなものである教育。

国産であることの見分け方や、経済産業省認定の伝統工芸品であることを認識してもらうことで本物であることの証拠を提示しています。

素人であれば、今、目の前にしている商品が本当に確かなものであるかどうかは判断しづらいものです。

なので、多くの人はブランド品を好みます。

ブランドがあれば確かな商品であると思えるからです。

それと同じように「●●お墨付き」のような証拠を提示されると「本当に確かなものであるのかどうか」という不信感は一瞬のうちに払しょくされます。

顧客心理を先回りして考えられた効果的なセールス方法です。

4)保証によるリスクリバーサル
水田「更にその後もまだ何かありますか?」

高江氏「そうですね。最後は商品を購入いただいた際には5年保証がついていることを伝えます。うちの商品は購入いただいて5年間は、壊れた場合に無償で修理しますし、5年以降も実費で修理することを伝えています」

水田「(おーーー、クロージングまであるとは!完璧すぎる~)※心の声」

この話の流れがあっさりと出てきたところから推察すると、それぞれの営業方法を場当たり的にやっているのではなく、明らかに一連の型として構築されており、普段から実践されているということが分かりました。

「声掛け」→「体験による理解」→「本物の証拠の提示」→「保証」

世の中にいる営業パーソンの中で、いったいどれぐらいの人が自分の商談の型を持っているでしょうか?

おそらく多くの営業パーソンのほとんどが、型を持たずに営業活動していると思います。

やはりトップセールスマンは、話の流れや型にまでこだわっていることが、このインタビューを通して痛切に感じます。

 

■リピートさせる営業法
また、新規顧客への営業方法だけではありません。

高江さんはリピート顧客に対しても「ある行動」を実践するように心がけています。

その「ある行動」とは、店舗に再来店してくれたリピーターに必ず名前を呼んで挨拶をするようにしているのです。

顧客というのは一度購入したお店で以前買ったことを覚えてもらっていると嬉しいものです。

一見客ではないという扱いを受けると自己重要感を刺激されます。

そして、うれしく思ったリピーターが更に高江さんやお店のファンになるのです。

しかし、全国にいる何百、何千人といる顧客の顔を覚えることは至難の業です。

というか不可能です。

顔と名前を憶えておかなければ、来店した際に名前を呼ぶことはできないのですが、それを実現するために高江さんはあることを実践しています。

その実践している事とは、商品を購入してもらった際に、購入した商品とお客さんの写真を必ず撮ってファイリングしているのです。

そして写真が蓄積されたファイルを出張前に確認し、出店地に向かうのです。

この弛まない努力が、リピーターの心を鷲掴みにしているのです。

 

■水田チェック
今回、インタビューをさせていただきました高江さんは、かなり年下である私がネホリハホリ聞く質問に対して、何一つ嫌な顔をせずに、笑顔で多くのことを語ってくれました。

この人柄の良さは普段の販売にも出ているようで、20万円もする高額のバッグを買うお客さんに対して、「本当に買うんですか?」と聞き直すほどの方です。

そんな人柄の良さからなのか、いつも向けられている視線の先は「お客様の声」です。

先程、ご紹介したセールスプロセスもお客様の声が元で作られています。

「普段使っているバッグが重いこと」「竹細工のバッグに洋服が引っかからないかと心配していること」「すぐに壊れるのではないかと心配していること」などは全て実際のお客さんから学んでいます。

そして今もインターネットで販売した顧客に対しては、必ず商品を送付する際にお客様アンケートを同封しています。

そして、そのアンケートが返送しやすいように返信用封筒も用意するほど「お客様の声」を大事にしています。

世間一般では、売れない悩みを上司に相談したり、書籍を買ったり、セミナーに参加して解消しようとする方が多いと思いますが、意外にも最も効果的な方法は別にあるかもしれません。

『お客様の声』

これを収集する活動を始めるだけで、誰よりも売れるトップセールスになれるのかもしれません。

 

■インタビュー企業
社名:有限会社竹工房オンセ
住所:大分県宇佐市安心院町萱籠1167
TEL:0978-48-2027
URL:http://www.take-once.com/

週末の一行語録解説【8/15】

■今のニュースに絡めて商品を売れないか考えると最高のセールストークができあがる
毎日、毎日、テレビや新聞で配信されているニュースはジャーナリストにより厳選されています。

どのようなニュースでも取り上げるという訳ではなく、ジャーナリストが注目を浴びやすい記事を厳選して配信するのです。

ではそのジャーナリストがどのような判断基準でニュースを選別しているかというと「ニュース・バリュー」と言われる判断基準があるのです。

その基準は12項目に分かれており、

1. 周期性・・・出来事の発生がニュース・メディアの報道周期に合致
2. 強度・・・社会に与える刺激が強烈
3. 明瞭性・・・あいまいでなく単純な出来事
4. 関連性・・・文化的な近接性や関連性が高い出来事
5. 協和性・・・人々の期待(予測や願望)に合致する出来事
6. 意外性・・・予期されていない出来事
7. 持続性・・・1度ニュースになった出来事
8. 均衡性・・・ニュース報道の全体的均衡を構成するのに役立つ出来事
        (例:外国のニュースが多い時に、あまり重要でない国内のニュース)
9. エリートに対する志向性(a)・・・先進国に関する出来事
10. エリートに対する志向性(b)・・・政治家、官僚、財界人、文化人等に関する出来事
11. 擬人性ないしは人物志向性・・・有名人に関する出来事
12. 否定性・・・社会にとってマイナスになる出来事

というものです。

要は、ニュースというものは視聴者の気を引くための厳格な審査基準を通り抜けたものであり、ニュースを活用するということは相手の注目を集めるための強力なネタになるのです。

例えば、マックの異物混入事件を取り上げながら衛生用品を提案するようなトークを設計すると反応は高くなりますし、日経平均の暴落を話題に定期預金を勧めても成功率は高いでしょう。

ニュースというのは既に相手に注意を引かせる要素を備えているため、その要素をうまく利用し、営業トークに組み込むと最強のトークができあがるということのなのです。

2015年08月15日コラムマーケティング


週末の一行語録解説【8/8号】

■説得したい相手とは違う人に向かって説得行為を行いなさい

「漏れ聞き効果」という言葉をご存知でしょうか?

人は面と向かってコミュニケーションをしている時、受け手は送り手の説得意図を知覚しています。

しかし、面と向かってない漏れ聞いた話には説得意図を感じないため無条件に信じ込んでしまうというものです。

例えば、ホームセンターなどで実演販売をしていたとします。

売っているのはミックスジュースが作れるジューサーです。

実演販売員が色々な野菜や果物をジューサーに突っ込み簡単においしいジュースが作れることを実演しています。

そのジューサーの切れ味は鋭く、皮ごと突っ込んでもサラサラの液体に早変わり。

しかもさっと水洗いしただけできれいになるため、たいして掃除もしなくて良いと話している。

この時に、その実演販売員に直接話しかけられているシーンと、話しかけられている別のお客を横目に話を聞いているシーンを想像してみてください。

その時のあなたの販売員に対する抵抗は少し違ったものになっていると思います。

これは子供向けの通信教材を販売している一部の営業マンも使っているようです。

決裁者の母親に向けて説得行為を行うのではなく、子供に向けて話をする。

しかし、子供に向けて話している内容は本当は母親に伝えたい内容。

それをあえて子供に向けることによって直接の説得行為となる状態を避けているのです。

もし、あなたが営業現場で複数の人を相手に商談することがあれば、本当に説得したい相手に直接説得するのではなく、もう一方の別の方に話しかけながら説得行為を行ってみてください。

おそらくこの効果を実感していただけると思います。

2015年08月08日コラム


週末の一行語録解説【8/1号】

■大多数から離れ、かといって突飛ではない選択肢を人は選ぶ

ある休日に洋服を買いに出かけた時に、このような経験をされたことはないでしょうか?

ある店舗で洋服を買おうと探していると、自分の趣味に合った洋服が目の前に。
試着してみるとなかなかの着心地。鏡に映った自分を見てもまずまず悪くない。

だんだんその姿を眺めていると欲しいという感情が湧いてくる。

ここで衝動買いは良くないと思い、いったん保留にして他の店に立ち寄ってみる。

しかし、他の店を立ち寄ってもさっき見た洋服が気になり、だんだん欲しいという感情が膨らんでいく。

そして意を決してその店に向かおうと思ったら、先程気に入った洋服と全く同じ洋服を着ている他人を目にしてしまう。

その瞬間に一気に買う気が失せてしまった。

こんな経験はないでしょうか。

人はその他大勢と同じであると考えることに我慢できないという心理があります。

これは「レイクウォビゴン効果」と言い、自分自身は特別な存在でありたいと思う心理です。

しかし人は特別な存在でありたいという気持ちがある反面、あまり突飛すぎて理解されないその多少数になることへの恐れもあります。

誰も買いそうにない奇抜すぎるファッションが売れないのは、まさに理解されないことへの恐怖です。

この心理効果を顧客への提案に転化させると、非常に多くの人に購入されているがここは他と違うと伝えることが効果的であり、それがこの一行語録の意図なのです。

「このスーツは今はやりのデザインですが、紺色はどこの店頭にも置いていません」

「この車は多くの社長に支持をいただいていますが、今お見せしている車の運転シートは高級レザーシートになっておりまして、まだほとんどの車に装備されていません」

など、多くの人が好んでいるがここだけ他とは違うと話してみると思わぬ効果を発揮します。

是非、使ってみてください。

2015年08月01日コラム