週末の一行語録解説【8/1号】

■大多数から離れ、かといって突飛ではない選択肢を人は選ぶ

ある休日に洋服を買いに出かけた時に、このような経験をされたことはないでしょうか?

ある店舗で洋服を買おうと探していると、自分の趣味に合った洋服が目の前に。
試着してみるとなかなかの着心地。鏡に映った自分を見てもまずまず悪くない。

だんだんその姿を眺めていると欲しいという感情が湧いてくる。

ここで衝動買いは良くないと思い、いったん保留にして他の店に立ち寄ってみる。

しかし、他の店を立ち寄ってもさっき見た洋服が気になり、だんだん欲しいという感情が膨らんでいく。

そして意を決してその店に向かおうと思ったら、先程気に入った洋服と全く同じ洋服を着ている他人を目にしてしまう。

その瞬間に一気に買う気が失せてしまった。

こんな経験はないでしょうか。

人はその他大勢と同じであると考えることに我慢できないという心理があります。

これは「レイクウォビゴン効果」と言い、自分自身は特別な存在でありたいと思う心理です。

しかし人は特別な存在でありたいという気持ちがある反面、あまり突飛すぎて理解されないその多少数になることへの恐れもあります。

誰も買いそうにない奇抜すぎるファッションが売れないのは、まさに理解されないことへの恐怖です。

この心理効果を顧客への提案に転化させると、非常に多くの人に購入されているがここは他と違うと伝えることが効果的であり、それがこの一行語録の意図なのです。

「このスーツは今はやりのデザインですが、紺色はどこの店頭にも置いていません」

「この車は多くの社長に支持をいただいていますが、今お見せしている車の運転シートは高級レザーシートになっておりまして、まだほとんどの車に装備されていません」

など、多くの人が好んでいるがここだけ他とは違うと話してみると思わぬ効果を発揮します。

是非、使ってみてください。

2015年08月01日コラム


第54回リアルトップセールスインタビュー

鈴村さん

 

第54回のリアルトップセールスインタビューは(株)長登屋の鈴村さんです。

鈴村さんお勤めの長登屋はおみやげの商品企画・製造販売を行っている企業です。

長登屋の歴史はかなり古く、創業80年という老舗企業です。

今回のインタビューした鈴村さんは当社の営業マンの中でも群を抜いて素晴らしい数字を築いてきた人物であり、なんと目標達成率については120%以上を8年連続、継続しています。

この達成率の高さを継続している秘訣は、毎年出し続けているヒット商品の存在です。

そのヒット商品のいくつかをご紹介しますと

●「焼肉たむら」とのコラボ商品(30万個、1億円以上の売上):2011年
●「せんとくん」のクッキー(1億円以上の売上):2012年
●大阪の恋人(30万個、1億円以上の売上):2013年
●USJへの商品導入(3億円以上の売上):2014年

毎年1億円以上のヒット商品を生み出し、当社に多大なる貢献をしているのです!

しかし、毎年ヒット商品というのがそんなに簡単に出せるものなのでしょうか。

天才的な商品企画の才能があるからなのでしょうか?

そんな疑問を感じながら話を聞いてみましたが、ヒット商品を生み出す秘訣は天才的なセンスではなく、意外なものでした。

商品企画のセンスが人よりもズバ抜けているということではなく、非常に再現性の高い活動を行っていたのです。

それでは、その内容をご紹介したいと思います。

 

■おみやげ業界の特性
おみやげメーカーの営業先というのは、観光地のおみやげ屋さんやホテル、空港の売店、サービスエリアなどにある売店が主になります。

売上アップには提案した商品が「売れたか」「売れなかったか」は大きな要素であり、ヒット商品を開発できれば顧客の信頼を獲得することができ、その結果として店内シェアの拡大にもつながってきます。

しかし、ヒット商品を生み出すというのはどんなに知識があっても、どんなに業界に長けていたとしても、どんなに消費者トレンドを掴んでいたとしても非常に難しいものです。

この雲をつかむようなヒット商品を作るために、鈴村さんはいったい何をしているのでしょうか?

 

■ヒット商品の情報ネタはどこにあるのか?
ヒット商品を開発するにあたっていちばん私が知りたいと思ったのは、その情報のつかみ方です。

今のトレンド情報をどのようにつかみ、どのように商品化するのか。

その点について尋ねてみると、このような話が出てきました。

水田「ヒット商品を開発していくには、今のトレンドを把握してそれをいかに商品化するかだと思いますが、鈴村さんはどこからその情報を得ているのですか?」

鈴村氏「これまでの経験からヒット商品というのは、こちらがこだわって作った商品ほど売れません。こちらが一方的にトレンドを読んで開発しても売れないことが多いんです」

水田「なるほど、プロダクトアウトだとうまくいかないのですね」

鈴村氏「そうです。こちらがこだわった商品よりも顧客の意見を反映させた方がヒット商品につながる可能性が大きいですね」

水田「そうですか。となると売り場の方に今の消費者動向をお伺いしながら商品を企画していくのですか?」

鈴村氏「いえ、売り場の方ではなく、本部の商品企画のリーダーや会社によっては社長や取締役クラスの方に聞くことが多いです」

水田「売り場じゃないんですか?」

鈴村氏「はい、売り場の方ではなく本部のリーダーや役員たちと話をした方が、こちらを下に見ているということもあり、アイデアについて収集しやすいのです」

鈴村氏「ただ、このクラスの方とお話をしたからといってヒット商品を簡単に作れるわけではありません。企画というのは狙って売れるものではないので常にテストするという姿勢が重要だと思います」

水田「常にテストですか」

鈴村氏「はい、常に市場に投入して売れなければ何が悪いのか。ネーミングなのかパッケージなのか、価格なのか、味なのかなど、検証作業を繰り返していくのです」

鈴村氏「ヒット商品を一発で当てに行くのではなく、常にテストだと思って商品を投入して改善を繰り返していく。この作業がヒット商品につながる可能性を高めているのだと思います」

水田「なるほど、でも毎回商品を提案してはずしていれば顧客から信用を無くすということはないのですか?

鈴村氏「それはないと思っています。基本的に売り場は常に新しい商品を入れていかなければ飽きられてしまいます。だから常に新しい商品の提案を求めています。売れる・売れないに関係なく、常に新しい企画をぶつけていく行為自体に価値があると思います」

水田「確かにそうですね。お店側としては新しい企画を提案し続けてくれた方がうれしいですよね」

鈴村氏「そうです。それにたまにしか提案しない時より新しい商品を提案し続けていた方が、いざ企画がうまくいかなかった時にもお咎めが小さいですから」

この言葉を聞いて『なるほど』と感心しました。

新しい商品を企画し提案し続けると、その行為自体が相手にとってメリットがあり、その回数を量産することで『返報性の原理』が生まれているのだと思いました。
※返報性とは、報いられたら報い返したいと思う心理

その心理効果を狙って営業していた訳ではないと思いますが、経験則でそのような行為が効果的であるということを身に付けていたのでしょう。

そして、その裏付けとして鈴村さんに年間の商品企画数を確認すると、年間170~180アイテムの提案をしているとのこと。

ほとんど毎日のペースです。

「量が質を凌駕する」という名言がありますが、まさに企画提案の量を担保することで、顧客の反応という情報が集まり、そしてヒット商品を生む結果につながっているのではないかと思います。

 

■ヒット商品を簡単に作る方法
ヒット商品を連発して生み出している鈴村さんですが、ヒット商品を全て1から作っていくだけでなく、もう1つの方法も活用しながらヒット商品を生み出しています。

鈴村さんはヒット商品を生み出すパターンは2通りあると言います。

その1つは顧客とのコミュニケーションで生み出されるヒット商品、そしてもう1つは「競合のヒット商品を活用する」という方法だと教えてくれたのです。

ヒット商品は無から生み出すのはかなりの至難の業です。

なぜなら消費者心理は推測することが難しく、その移り変わりも激しいからです。

しかし、今売れている競合品のマネをすれば、効果検証済みのアイデアを拝借するわけですから、かなりの確率でヒットすることは間違いなしです。

消費者心理を推測するのではなく、テストマーケティングを終えた状態で商品開発をする訳ですから。

ただ、売れている競合品のアイデアを拝借する場合は『あること』を最優先しなければならないと鈴村さんは教えてくれました。

それは「スピード感」です。

ヒット商品は、一度ヒットするとそのアイデアを拝借する競合が大勢でてきます。

ですから、いち早くアイデアを拝借して商品化していかなければそのうま味はどんどん薄れていくのです。

・売り場で目立った陳列をされている商品をチェック
・売れていることが分かればすぐさま形を変えて商品化
・そしてあとはスピード感を持って市場に展開

市場投入の「スピード」こそが優劣を分けるポイントとなるのです。

いかがでしたでしょうか?

今回は営業担当者だけでなく、商品企画に携わる方々にもかなり参考になったのではないかと思います。

商品開発はセンスではなく、

「商品へのこだわりを捨て、テストマーケティングを繰り返す」
「競合品のアイデアを拝借して、スピード感をもって展開する」

これがヒット商品を生み出す秘訣だったのです。

本当に参考になるお話でした。

鈴村さん、ありがとうございます!

 

■水田チェック
今回、鈴村さんのノウハウで特筆すべき点は、提案量による顧客の囲い込み戦略だと思います。

常に新たな提案を繰り返すことで、返報性の原理が働き、商品企画がハズレた時でもお咎めが小さいというのはおもしろい話です。

そして提案の数が多いと、顧客も特別感を与える結果につながっているとも考えられます。

「ハード・トゥ・ゲット・テクニック」という言葉がありますが、人は特別扱いに弱いという心理効果があります。

提案の数を大量に行うことによって「うちには良くしてくれている」という特別感が湧き、そしてその行為が鈴村さんと顧客の関係性を強くしていっているのだと思います。

しかし、なぜこのような大量に提案する方法を身に付けたのでしょうか?

実は、このように大量に提案する背景として、鈴村さんは口下手であったことが大きいと話していました。

当社に入社して営業になり立ての頃はお客様との話が続かず、気まずい雰囲気になった事が何度もあったようです。

その空気に耐え切れず、何か解消方法を考えていた時に思いついたのが商品提案なのです。

「何かしら商品の企画を持ち込めば、顧客との会話が弾む」

それから顧客に訪問する際には何かしらのネタを持ち込み話に行ったのです。

「禍(わざわい)を転じて福となす」

何がきっかけでトップセールスになれるのかは分かりませんが、話し上手な人だけがトップセールスになっている訳ではないという事実は、うまく話せないことに悩んでいる営業にとっては勇気づけられる内容だったのではないでしょうか。

 

■インタビュー企業
社名:株式会社長登屋
住所:愛知県北名古屋市高田寺東の川12
TEL:0568-22-8511
URL:http://www.nagatoya-gift.com/index.html

週末の一行語録解説【7/25号】

■買う買わないは商品内容ではなく、お客様の今後で検討させる

セオドア・レビットというマーケティングの権威の有名な言葉として「ドリルを買いに来た人はドリルを買うのではない、穴を買うのである」という名言があります。

これが意味するものとは、人は商品を買いに来たのではなく、商品から得られる結果を買いに来ているということです。

しかし、多くの営業マンの商品説明は、商品の特徴やメリットに関してはうまく話すことができますが、その結果どんな未来が待っているのかまでを伝える人は数少ないです。

例えば、あるパソコンの特徴として「メモリ8G」であったとします。

販売側が伝える内容としては、「メモリ8G」→「処理スピードが速い」程度。

あとはお客さんの想像力次第。

心理学で何かを経験することの易しさや難しさを、経験の「フルーエンシー」と呼んでいますが、この「フルーエンシー(滞りのない状態=想像のしやすさ)」が商品の評価に大きく影響していることをある研究者の実験で明らかになっています。

その実験とはBMWの広告で以下の2パターンを作成し、見込み客に評価させました。

パターン①:
「BMWかベンツか?BMWを選ぶ理由はたくさんあります。あなたは10個挙げられますか」

パターン②:
「BMWかベンツか?BMWを選ぶ理由はたくさんあります。あなたは1個挙げられますか」

この2パターンを評価させた時に、後者のキャッチコピーの方が明らかに高い評価を得たのです。

※出典:影響力の武器(実践編)

商品そのものの価値ではなく、理由が想像しやすいかどうかが判断に大きな影響を与える結果になったのです。

先ほどの話に戻りますが、パソコンを販売するときに
「メモリ8G」
 →「処理スピードが速い」

までで留めるのではなく、

「メモリ8G」
 →「処理スピードが速い」
   →「複数のソフトを立ち上げてもサクサク動く」
     →「2時間かかっていた作業が半分で終わる」
       →「残業がなくなる」
         →「子供が起きている時間に帰ることができる」
           →「子供に好かれる」

といった想像を膨らませてあげることによって、商品への評価が高くなるのです。

2015年07月25日コラム


週末の一行語録解説【7/18号】

【テレアポの極意はマシーンに徹することである】

この名言はある業界のトップセールスがテレアポで新規開拓を実践するにあたってのノウハウです。

マシーンに徹するというのは、テレアポを実施するにあたって『感情を捨て』淡々と作業することを意味しています。

テレアポは顔が見えていないことが原因で、飛び込み営業よりも厳しい断り文句を受けることが多いです。

その厳しい断り文句1つ1つをまじめに受け止めてしまうと、精神的ダメージは大きく、次のアプローチに影響してきます。

ダメージを受けた心は、テンションに表れ、そのテンションの低さがお客さんの聞く気を失わせる結果になるのです。

このような負のサイクルに陥らないために、伝えるべきトークを事前に準備して、それをただ淡々と相手に伝えることに集中するのです。

トークスクリプト作成段階→相手の感情に全面的に共感しながら作成
アプローチ段階→感情は捨て、ただ正しく伝えるだけに集中

この感情のスイッチのON/OFFを使い分けることがこの名言のポイントなのです。

2015年07月18日コラム


第53回リアルトップセールスインタビュー

太田さん(フランソア)

 

第53回のリアルトップセールスインタビューは(株)フランソアの太田さんです。

太田さんが勤務しているフランソアは九州地区では有名なパンメーカーの企業です。

パンメーカーと言えば、ヤマザキ製パン、フジパン、敷島製パンなどがありますが、そういった企業との競争環境の中で、高品質を売りに九州地区で営業を展開している企業です。

今回ご紹介する太田さんは、増税で市場環境が厳しい中、「売上達成率」「既存店年比」「粗利達成率」の3つの部門で目標を達成しています。

この3冠を達成したのは約40名いる営業の中で太田さんを含めたった『2名』のみ!

また、当社の経営幹部の話から、太田さんは売上の増減が少なく業績が安定しているとのこと。

では、なぜ売上が安定しているのか、そして高い粗利額を獲得するために何をしているのでしょうか?

その点を解明すべく太田さんより話を聞いてまいりました。

 

■パンメーカーのトップセールスが行う習慣とは
パンメーカーの営業先は「スーパー」「コンビニ」などの小売店です。

小売店のバイヤーに店舗のパンの販売状況を確認し、状況に応じて新商品の企画を提案したり、定番の入替などの提案をしたりしています。

営業活動のほとんどは、このように担当店舗を巡回しての提案活動を行っていますが、太田さんは店舗を巡回する際に、必ずある行動を徹底するようにしているのです。

その行動とは、バイヤーや担当者に状況を確認しにいく前に、必ずパン売り場の確認を徹底しているということです。

この行動は入社当時に上司であった川崎部長の教えであり、売り場を定点観測することで売り場の変化に気づき、売り場の変化が顧客を知るという点で非常に重要な行為になるからなのです。

その売り場の中でも特に注視する場所は「定番」の棚です。

なぜ定番の棚を注視するのかというと、「定番の棚」にはバイヤーや担当者の考えが色濃く出るからだというのです。

特売品というのは顧客を引き寄せるためにその時その時のお買い得品を投入しますが、定番品はそこまで頻度高く入れ替えるものではありません。

つまり、バイヤーや担当者の考えの変化が見えやすい場所なのです。

商品の入替があれば、バイヤーや担当者が売り場に不足感を感じていた可能性は高く、その変化をいち早くチェックするためにも売り場のチェックは欠かせないというのです。

 

■常識vs 非常識
売り場を定点観測していると、他社が注力している商品も見えてきます。

そして、注力している商品が実際に売れているかどうかの確認を行い、売れていないという情報をつかむ事ができれば提案のチャンスです。

提案のチャンスが訪れると、すぐさま、今、自社で売れている商品の話題を展開してシェア獲得の動きに移ります。

まずはお試しといった感じで小さく入り、そこから売れ行きをバイヤーや担当者と確認していく作業に入ります。

太田さん「先日、入れ替えた商品の売れ行きはどうですか?」

バイヤー「なかなかいい調子だよ。提案してもらって良かったよ」

しかし、入れ替えた商品がいつもうまくいく訳ではありません。

他店で売れている商品を投入しても、売れないことも当たり前のようにあります。

こういった状況が発生した場合に、違う商品を提案して挽回を図ろうとするのだろうと私は思っていたのですが、太田さんからは意外な回答が返ってきました。

水田「切り替えた商品が売れない場合は、違う商品を提案するのですか?」

太田さん「もし、提案した商品が一度売れなくても、自分が「売りたい」、「売れる」と思う商品であれば、商品特徴が伝わるPOPをおいて目立つようにします」

水田「もし、それでも売れなければどうしますか?」

太田さん「それでも売れなければ、棚の底を浮かせてパンが目立つように陳列するようにします」

水田「それでも売れなければ?」

太田さん「レイアウトを変更します」

水田「それでもだめなら?」

太田さん「什器の場所を変えたりします」

水田「それでもダメなら?」

太田さん「商品を日持ちするものに変えて廃棄ロスを抑えます」

水田「それでもうまくいかなければどうしますか?」

太田さん「パンのフェイスを減らして、違う商品を置いてもらうようにします」

水田「パンのフェイスを減らす行為は自分の売上を下げる結果になると思いますが、それでもそのような提案を行うのですか?」

太田さん「はい、そうですね」

正直、意外でした。

商品の入替を提案するのかと思ったら、その提案はかなり後。

まずは商品の見せ方を変えるということころに焦点が当たっています。

しかも最終的には顧客の利益を考えて、パンのフェイスを減らすという提案まで行うのです。

そして一番驚いたことは、私のこのような面倒な質問攻めに対して、全て即答してきたところです。たまにこのような対応をしているのではなく、常に実践していることが窺えました。

しかし、このような営業方法は営業の定石からいうとあまり選択されない方法です。

POPやレイアウト変更あたりまでは行うかもしれませんが、それでも売れなければ、売れない理由は店舗の立地や集客に原因がある可能性が高いと考え、諦めて他の店舗に力を注ぐのではないでしょうか?

ある程度のところで顧客を見極めて、「販売力のある小売店に注力する」

それが営業の定石のような気がしていたのですが、太田さんの行動はこの効率的な営業の真逆をついているような気がしました。

そこでふと思ったのが、やはり他社の営業がやっていないことをやるからこそ、他とは違うと感じてもらうことができるということ。

そして、売り場のことを誰よりも考えてくれるので、定番といった店舗にとって重要な売り場を任せてもらえるのではないかと思ったのです。

営業の非常識=誰もやっていないこと

太田さんの営業活動を聞いて改めて「抜きんでた営業とは何なのか」を学んだような気がしました。

 

■水田チェック
昔、広告と言えばDMやチラシといった紙媒体が多く使われてきました。

そしてインターネットが普及している現在ではオンラインの広告が中心となってきています。

時代の流れによって広告のあり方は変わってきますが、オンラインがあたり前の時代だからこそ、あえて紙媒体での広告は目を惹くものになったりします。

営業活動でも質を高める時代に、量で勝負してみる。

効率が求められる時代だからこそ、非効率で勝負してみる。

あえて今の時代の逆をついてみると、それだけでその他大勢ではなく、唯一の存在になってくるのではないでしょうか?

人と違うことをするというのは恐怖感や不安感をもたらします。

「そんなやり方は間違っている」
「誰もそんな営業方法はしていない」

その他大勢と同じことをしていないと、さも間違っているという風潮が日本にはあるかもしれませんが、よく考えるとその他大勢と同じことをやれば、ただの普通の人です。

他社の営業とは違うと思われるためには、

「あえて他の営業担当者とは逆のことをやってみる」
「あえて普通の営業ではやらないことをやってみる」

という考えも必要なのではないでしょうか。

あるマーケティングの権威が

「どのような道を選んだにせよ、手本となる成功例が見当たらなければ、周囲の人々がしていることを眺め、単にその逆の事をすればいい。なぜなら、常に大多数の人間は間違っているからだ」

というナイチンゲールの言葉を引用して、周りに否定されるマーケティングプランこそ成功する可能性が高いと言いましたが、今回はまさにこのような考えに気づかせてもらったような気がしています。

 

■インタビュー企業
社名:株式会社フランソア
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