3秒で新規ターゲットリストを作成する方法

どんな企業でも新規顧客を集めようと思うと必要になってくるものがあります。

それは何かというとターゲットリストです。

テレアポをするにせよ、飛込みをするにせよ、DMやチラシを送付するにせよ、必ず営業を仕掛けていくためには、ターゲットリストが必要になります。

情報調査会社などを活用すればかなり企業情報が掲載されたリストを入手することができますが、そこまで費用をかけてリストを手に入れたいと思っている企業はあまり見かけません。

確かに、お金になるかどうか分からないものにお金をかけるのは気が引けるし、ちょっと手間をかければリストぐらいできると思っている企業もあります。

しかし、営業の立場からすれば、実際インターネットなどでキーワード検索を行い、HPを1件1件確認しながらコピー&ペーストでリストを作成するのは正直、時間も手間もかかり、面倒くさい作業でもあります。

そして結局、リストに1件1件落とし込む手間が面倒なので、ひとまずアプローチして反応があった先のみリスト化していく方法を取らざるを得なくなります。

しかし、この方法でフォローを続けていくと、リスト化しなかった企業に対してまた同じようにアプローチして同じ質問をするなど、クレームの温床になりかねません。

リストを作成して、1件1件履歴を残した方が良いというのは分かってはいるものの、リスト作成の手間があって作成できない。

しかも会社にリストの購入を促しても応えてくれない。

そんな営業マンに役立つツールをひとつご紹介します。

それはIタウンページを活用したターゲットリストの作成です。

Iタウンページとはインターネット上のタウンページです。

このサイトでは、「地域」「業種」でカテゴリー分けがしてあるので、その2軸でターゲットの絞込みをすることが可能です。

しかも、元のデータベースが電話帳なので、すべての企業を網羅できています。

しかし、このIタウンページも企業リストを一覧化することはできるのですが、エクセルなどへの転記は、地道にコピー&ペーストをしなければなりません。

でもご安心ください。

そのコピー&ペーストをまったくしなくても良い無料のツールがあるのです。

それがこちらのサイトです。

「顧客激増 タウン検索 ~ iタウンページを使った見込客情報収集ソフト」

http://www.netperfect.co.jp/53.html

ここで500件までですが、無料でIタウンページで絞り込んだターゲットリストをCSVに変換する機能をダウンロードすることができます。

操作も至って簡単で、検索したらボタンひとつでリスト化です。

リスト化されたデータには、企業名・電話番号・住所などの基本情報のほかに、URLや地図のURL、メールアドレスもついていることがあります。

ひとつひとつコピペして苦労している営業マンに、ささやかなプレゼントです。
(私が作った機能ではありませんのでえらそうなことは言えませんが・・・)

これで新規開拓のスピードを速め、是非とも開拓件数を伸ばしていってください!

追伸:本当はもっと企業に情報の価値を知っていただき、情報調査会社の詳細なデータでターゲット設定してほしいものですが・・・

2013年10月24日コラム


第36回リアルトップセールスインタビューズ

勇元さん

第36回のリアルトップセールスインタビューは(株)ジーアンドビーの勇元さんです。

ジーアンドビーさんは主な事業は読売新聞の販売です。

しかし、その経営方法は非常にユニークで、他の販売店とは一線を画すスタイルで経営・事業を行っています。

まずユニークなところは、社長以外はすべて女性スタッフという点です!

男性が中心の業界で、あえて女性だけでスタッフが構成されている点がユニークで、また手がけている事業もデジタルとアナログの融合をテーマに新聞の販売店と携帯ショップ店を併設させて経営していたり、地域のお年寄りに庭の手入れや、お掃除、カーテンレールの取り付けなどなど、生活でちょっとしたお困りごとに対してサポートする事業もありと、通常の新聞販売店にはない経営を行っているのです。

コンセプトは地域に根付いたサービスの展開であり、その経営手法で圧倒的な支持を地元地域から得ているのが当社なのです。

そして今回はそんなユニークな事業を展開しているお店の新聞販売部門でダントツの成績を上げているトップセールスの勇元さんにお会いしてきたのです。

新聞販売の営業はほとんどが男性で、しかもフルコミッションという形で雇われる営業マンが多く、販売のプロフェッショナルが集まっています

大阪には読売新聞の販売店が60軒前後あり、その店舗に所属する営業マンの数は約300人います。

毎年、本部の企画でセールスコンテストが行われ、累計契約月数がもっとも多かった営業パーソンは表彰されるという制度があるのですが、そんなフルコミッションの猛者たちが集まる業界のセールスコンテストで、勇元さんはなんと入社たった2年で『総合1位』に輝いたのです!!!

しかも長い読売新聞の歴史の中で、女性がこの賞を獲得したことはなく、歴史が始まって以来の快挙を成し遂げたのです!!

そんな快挙を成し遂げた勇元さんに、どのような手法でトップになれたのかを聞いてきました!

■売るための秘訣
新聞業界の営業は先程もご紹介したとおりフルコミッション(出来高制)の営業がほとんどです。

フルコミッションですと、契約した件数がそのまま給与に反映されるため、今月の給料を捻出するためにどうしても短期的な営業になりがちです。

即日商談、即日刈り取りは当たり前で、初めて会った人にその場で決めてもらうような営業方法が当たり前のように根付いている業界なのです。

しかし、勇元さんは初めて会った人にその日のうちに契約してもらうことなど自分にはできないと考え、自分独自の営業スタイルを社長と一緒に考え出したのです。

その方法は「step by step型の営業」です。

この「step by step型の営業」とは、いきなり営業を仕掛けるのではなく、複数回に分けてお客さんと接触を図りクロージングをしていくストーリー型の営業なのです。

■step by step型営業の手順
step by step型の営業は以下のようなストーリーでお客さんとの接触を図っていきます。

①1週間の無料お試し
まずは1週間の無料お試しを取っていただきます。
無料お試しを取っていただくことで読売新聞の良さを実感していただくのです。

ただ、1週間の無料お試しだけであれば通常の販売店となんら変わりありません。

通常なら無料お試しを取っていただいた後、お試し期間が終了する1週間後に営業マンが訪問してクロージングをするというのがパターンですが、勇元さんはこの1週間の無料お試しの間に『複数回の接点を取る』ことに他の営業マンと大きな違いがあるのです。

②お試し1日目
1日目の無料お試しが届いた後に、再度挨拶にいきます。

そして提携している珈琲屋の無料お試しコーヒーをお渡しして、「これで優雅な朝をお迎えください」と若干の笑いを入れながら接触を図ります。

③お試し1~3日目
1~3日目の無料お試しには新聞を配達すると同時に、配達する新聞に自社のニュースレターを折り込みます。

大きさはB4で内容は、お店の特徴やスタッフのがんばっている姿などが伝わるような内容です。

④お試し4日目
ここで一度、様子うかがいに訪問します。

このタイミングでも営業をかけることは一切せず、「どうですか?」という一言とあとはコーヒーを飲むためのコーヒーカップを渡しにくるだけです。

あくまで様子を伺うだけ営業はいっさいかけません。
そうすると相手はかなり拍子抜けされた様子になることが多いそうです。

しかし、このギャップをあえて作ることが大切と勇元さんは話します。

⑤お試し7日目
7日間の無料お試しが終了したタイミングで最後に営業をかけにいきます。

ここで初めて具体的な提案を切り出していくのです。

しかし、このストーリーを完結させるためには途中で相手に警戒されないように細心の注意を払うことが必要です。

途中で相手に警戒されてしまってはこのstep by step型の営業はうまくいきません。

勇元さんは相手に途中で警戒されないように、あるトークを営業活動の端々にちりばめるようにしています。

■相手の考える不安を取り除くトーク
例えば、以下のようなトークです。
1)「○○町の」という言葉を入れて地域密着をアピール
「○○町の皆様にご案内させていただいている」「○○町にお店がある」という言葉を投げかけ、さりげなく町名を入れることで親近感を沸かせています

2)お客さんの心配を事前に取り除く
「契約の話は、今日はしない」「お試しを読んだからといって取らなくて良い」「最後に強面の男性営業がくることはない」などお客さんが警戒していそうなことを事前に、そんなことはありませんよ、と伝えることで安心感を与えているのです。

この言葉を7日間の営業活動の端々にちりばめることでこのstep by step型の営業がスムーズに進んでいくのです。

■step by step型営業で得られる効果
お試し期間中の接触と、以上のようなトークを端々にちりばめることで7日目にクロージングをしたとしても怪訝そうにするお客さんはほとんどおらず、逆に「ありがとう」といってくださるそうです。

そしてこのstep by step型の営業は成約率を高める効果だけでなく、もうひとつの効果もあります。

それはお客さんに断られたとしても、「断る本当の理由を教えてくれる」ということなのです。

お客さんは通常営業マンを警戒しいているので、断る理由が建前であることが多く、本音を話してくれないケースが多々あります。

「お金がない」「知り合いがいる」「だんなに聞かないと分からない」など様々な断り文句がありますが、その本心はその言葉通りでないことが多いのです。

しかし、step by step型の営業で何度も接点を図っていくことで、断られても「来年の3月まで今の契約があるから」などお客さんが正しい情報を伝えてくれるのです。

正しい情報をつかむことができれば、本当にそのお客さんが今の新聞に切り替えられない理由があるのか、それともタイミングを待ちさえすれば切り替えられるチャンスがあるのかが分かります。

そしてその情報を蓄積して、「見極め」もしくは「いつ頃に再度アタック」など、方針を明確にしていくことができるのです。

■今の営業方法を確立したきっかけ
勇元さんが既存客維持の仕事から開拓(新規・休眠)の営業に移った時のことです。

勇元さんは新聞業界のある商習慣を耳にして驚いたのです。

新聞業界では、営業が取ってくる契約は今すぐ切り替えるという契約だけでなく、来年・再来年の契約を取ってくるということが当たり前のようにあります。

それは現在、購読している新聞の契約期間がまだ満了になる前に契約を切り替えることができないため、来年になったら切り替えるという契約が発生するためです。

しかし、この契約は消費者にとってあるリスクが隠されています。

そのリスクとは、来年の切り替えの段階で、やはり切り替えたくないと思ったとしても契約の解消には違約金が発生するため、切り替えを拒否することができない仕組みになっているのです。

これは販売店が営業をフルコミッションの営業に依頼しているため契約が取れた段階で営業マンに高い報酬を渡していることが原因です。

契約を解消されれば、営業マンに支払った報酬分が赤字となるために契約解消に違約金というものが付加されているのです。

しかし、消費者目線の勇元さんは消費者がそのリスクを負うのはおかしいと思い、社長に違約金が発生しない契約に変えるように進言し、その提案を社長も受け入れたのです。

そしてお客さんに契約を解除しても違約金が発生しないことを伝えると次々に契約が取れだしたというのです。

そして違約金が発生しないようにすることで契約解除が増えたかというと、契約解除はその後もほとんどなかったそうなのです。

お客さんの感じているリスクを取り除く努力をすれば、お客さんは自然に支持してくれることにこの経験を通して気づいていったのです。

■水田チェック
勇元さんが売れているポイントは、「単純接触効果」「保証」による信頼関係の構築方法にあると考えられます。

7日間の無料お試し期間中に何度も接触を図ることで、単純接触効果による信頼を得ているのです。
※単純接触効果:人は会えば会うほど興味関心が沸く

単純接触効果により信頼を得ることで、たとえ断られたとしても断る本当の理由を聞き出すことができているのです。

断る本当の理由を聞くことができれば対処の仕方が明確になり、ムダな営業に時間を割くこともなくなりますし、タイミングよく営業することも可能になります。

また、勇元さんの営業トークも大きな影響力を与えていると思います。

勇元さん自身は狙ってやっているというよりは本来の性格からきているように思えますが、相手がリスクに思っていそうなことを事前に解消するような言葉を投げかけてあげることで相手はこちらを信頼します。

これは第23回のインタビューでもご紹介した「保証」という方法で、相手に売り込まないことを約束することでお客さんの耳を貸さないという壁を排除しているのです。

勇元さんはお客さんの気持ちを察し、徹底的な「リスク排除の伝達」に心血を注いでいるからこそお客さんが耳を傾け、勇元さんを信頼するのだと思います。

勇元さんのノウハウを活用するために、お客さんが考えるリスクや不安を改めてリストアップし、「そんなリスクは発生しませんよ」と伝達してあげれば、お客さんはあなたの話に耳を傾けるようになるのではないでしょうか。

■インタビュー企業
社名:株式会社ジーアンドビー
住所:奈良県生駒市小明町1348-1
TEL:0743-70-8533
facebook:https://www.facebook.com/GEEandBEE

第35回リアルトップセールスインタビュー

山田さん

第35回のリアルトップセールスインタビューは黒崎産業(株)の山田さんです。

黒崎産業さんは創業が昭和11年という歴史のある企業であり、今年で創業から77年となる超老舗企業です。

主に建材や化学品、化成品などを取り扱っており、中でも化粧版の在庫量は『北陸随一』といわれる企業なのです。

今回ご紹介する山田さんはそんな老舗企業の社長からご推薦を受けた社内随一の営業マンなのです。

何がすごいかというと、新規開拓において山田さんは特筆な能力を持っているのです。

つい数年前、当社は今後の成長の事も考え、今の既存客の営業だけでなく、新規開拓を試みました。

新規開拓をやってみたところ山田さん以外の営業マンが年間10件程度しか開拓できない中、なんと山田さんはその『5倍!!』である50件以上を開拓してきたのです!!!

そして初年度だけではなく、その翌年も50件の新規開拓を行い、2年で累計100件以上も1人で開拓してしまったです。

今回はその要因を是非とも解明したいという社長のご要望もあり、私がインタビューを行ってきましたので、ご覧ください!

■売るための秘訣
実は今回のインタビューは事前に山田さんに伝えられておりませんでした。

それは当社の社長が用意してきた言葉ではなく、本当の山田さんの言葉・ノウハウを知りたかったためなのです。

そこで私が山田さんにいきなり「あなたはなぜ売れているのですか?」と単刀直入に質問するとおもむろに2つのことを話してくれました。

それは、①開拓する企業を決めること ②決めたら毎日でもいくこと、なのです。

■特筆すべき情報の使い方
現在、黒埼産業さんでは新規開拓を行う際に、与信的な観点から必ず帝国データバンクから情報を取ります。

昨今、倒産する企業も多く、売掛金が焦げ付かないように新規開拓の時点から顧客管理をしっかり行っているのです。

基本的には評点が50点以上の顧客であれば新規開拓の対象先として認定されます。

多くの営業マンはこの帝国データの情報を会社から指示のあったとおり与信の情報としてしか見ておらず、もっぱら確認されるところは評点です。

しかし、山田さんは評点だけでなく、帝国データバンクの基本情報から営業対象となりうる先かを算定するために評点以外の情報も確認しているのです。

まず確認する情報の1つとしては『販売先』です。

新規開拓の対象先が、今後成長していく企業なのかどうかを算定する上で販売先を確認しているのです。

新規開拓先が取引している販売先が、今後成長が見込める企業との取引が多ければ販売先の成長に伴って当社も成長する可能性はあります。

逆に販売先が脆弱であれば、販売先の売上減少に引っ張られ新規開拓先も売上を減少させる可能性があります。

その観点から販売先に優良企業が多ければ、今後成長していく可能性が高いと判断し、積極営業先として認定するのです。

そして販売先だけでなく、他の情報も確認しています。

その情報とは『仕入先』です。
仕入先にある競合A社が記載されていると山田さんに完全に顧客となりえる先としてロックオンされます。

競合先のA社は、とある会合でA社の営業と何度か会ったことがあり、その時のコミュニケーションの品質から必ず営業で勝てると考えているのです。

特にこの仕入先の情報は重要視しており、競合A社が入っていると勝利を確信したかのごとく営業を仕掛けていくというのです。

「A社との取引があれば、あとは毎日通うだけで数字が付いてきます」

という発言もあり、山田さんの中では「A社=シェアを奪える」という方程式が成り立っているようなのです。

■雑談で困ったらトップセールスは何をしているのか?
帝国データバンクの情報を活用してターゲット先を設定したら後は毎日通うだけです、と山田さんは話してくれます。

しかし、用もないのに何度も同じお客さんに通うことができないという営業マンが多いのも事実です。

そこで私もいつものごとく悩める営業マンになったつもりで山田さんに聞いてみたのです。

水田「あの毎日通うと話すことがなくなりますよね。話すことがなくて困ったときにはどうすればいいんですか?」

山田氏「え?そうですね。話すことがないなら何も話さなくていいんじゃないですか?」

水田「はい????」

私は耳を疑いました。

水田「え?どういう意味ですか?」

山田氏「いえ、だから話すことがないなら何も話さずにいればいいんですよ」

これは根底から覆されたような気分です・・・・

■話さなくても良い
多くの営業マンがお客さんとの会話の中で沈黙を嫌がります。そして沈黙が嫌なために、頼まれてもいないのに色々と話し出します。
そして話すことがなくなると商品の話をせざるを得なくなります。そして商品の話をすることでお客さんにだんだん嫌がられてしまうのです。

山田さんの「話さなくてもよい」という発想は斬新かつ的を射た方法です。

営業マンが話をしなければ、その間の悪さにお客さんが話し始めます。
そして、相手から切り出してきた話題というのは相手が興味・関心を示している話題である可能性が高く、その話題を更に発展させることで会話が広がります。

中には営業のネタが見つかることもあるでしょう。

沈黙は営業マンだけが嫌なわけではなく、誰しもが居心地が悪いのです。

この居心地の悪さをうまく利用した営業方法ではないでしょうか。

「何も話さなくていい・・・・・」

おそろしい発想ですが効果は覿面ではないでしょうか・・・・

(そういえばこちらがインタビューしているのに、なぜかこっちの方がよくしゃべっているなぁ~。これが山田マジックかーーー!?)

■水田チェック
山田さんの帝国データを使って、どの企業が顧客になりやすいかという発想で営業活動をすることは重要です。

この方法は効率的に実績をあげる上でも重要ですが、それ以上に、他の事に効果を発揮します。

その他の事とは、「お客の断り文句が聞こえなくなる」という効果です。

新規開拓は営業活動の99%が断られる活動になります。
断り文句を日々浴びせ続けられる中、営業としてのマインドを維持することが非常に難しい仕事です。

そして多くの営業がこの苦痛に耐え切れずにやめていってしまうのです。

しかし、最初に顧客になりやすいと自分自身に思い込ませておくことで断り文句への心理的なダメージを和らげることができます

例えば、あなたが住宅販売の営業だったとします。

ある時、ちょっとしたことから他社の住宅展示場に参加した来場客のリストを手に入れたとします。

そこには名前と住所があり、早速あなたはそのリストを使って飛び込み訪問を始めたのです。

その対象先リストのお宅にお伺いし、営業を始めると

「まったく興味ありません!」

と強い口調でいわれた時、あなたはどう思うでしょうか?

おそらくこう思うはずです。

「また、またぁ~、あなたついこないだ、住宅展示場に行っているじゃな~い。そうか自分が家をほしいってことを隠そうとしているな~。そんなに警戒しなくていいのに~(笑)」

電話帳リストなどから飛び込み訪問した時と比べると、お客の断り文句に対する心理的なダメージは飛躍的に低くなっているはずです。

これが、トップセールスが活用している断る客にめげない方法なのです。

結果的には間違っていたとしても最初に顧客になりやすい定義というのを設定しておくことにはこのような効果が生まれてくるのです。

あなたも間違ってもいいのでお客さんになりやすい人はどういう人かを考えてみてください。

その仮説をもって営業することができればあなたの苦痛は驚くほどになくなっているはずです。

そしてネタに困ったら『無言』

この驚愕の手法を私も試したくなってきました。
使っているシーンを想像するだけで鳥肌が立ってきます・・・。

■インタビュー企業
社名:黒崎産業株式会社
住所:石川県金沢市湊3丁目3番地1号
TEL:076-238-9300
URL:http://www.kurosakisangyo.co.jp/main.html

第34回リアルトップセールスインタビュー

石川さん

第34回のリアルトップセールスインタビューはアイエヌジー生命保険(株)の石川さんです。

アイエヌジー生命さんは生命保険会社ですが、個人のお客様に直接的に販売するのではなく代理店を経由した保険の販売に特化しています。

代理店は保険代理店だけでなく、税理士、証券会社、リース会社、銀行などが主なパートナー先で、更に代理店の先も企業といったBtoBtoBの取引形態をとっています。

今回ご紹介する石川さんはアイエヌジー生命さんの営業教育担当部長からのご推薦で、なんと!200名いる営業の中で、現在『頂点』に君臨するトップセールスをご紹介いただけたのです!!

「全国No.1営業マンです!!」

その実績は輝かしいもので、「新契約保険料収入」「新規開拓した代理店の保険料収入」「戦略商品の保険料収入」といったそれぞれの部門で好業績を残し、総合部門でダントツの1位となったのです!!!

今日は全国No.1の実力を解明すべく根掘り葉掘りとインタビューをしてきましたのでご覧ください。

■売るための秘訣
売るための秘訣を石川さんにお伺いすると、石川さんはこのように答えてくれました。

石川氏「売るための秘訣となっているかどうかは分かりませんが、常に営業の3か条を頭の中に叩き込んで自分の行動に落とし込んでいます」

水田「何ですか?その営業の3か条って?」

石川氏「営業の3か条とは①笑い ②気づき ③思いやり というものです」

■営業の3か条とは
【石川さん談】
※ここで話すお客さんとは代理店のことです
①笑い
営業活動において一度の断りであきらめる人とあきらめない人が50%ずついたとします。2度目以降も同じ割合であきらめる人とあきらめない人がいたとしたら粘れば粘るほど、競争相手は減っていくはずです。

断るお客さんに何度も行くことは嫌ですし、中には会いたくないと思わせるほど怖い人もいますが、最後まで粘れば粘るほど競争相手が誰もいない魅力的な市場が待っているのだと考え営業活動を続けるのです。

ただ、相手の断り文句や罵声に怖いと思って萎縮してしまうと、せっかく繰り返し訪問したとしても関係は余計に悪化します。

萎縮している営業マンなんて傍から見ると頼りないですし、その姿を見ているお客さんも余計にイライラしてきます。

ここでは萎縮しないことがポイントですが、とはいえなかなか断るお客さんや不機嫌なお客さんを相手に萎縮しないことは難しいことです。

そこで私が実践していることは、何かというと『第一声で大きな声と笑顔で挨拶すること』です。

第一声で大きな声と笑顔で挨拶することで、場の雰囲気が変わりますし、相手も退きます。

その空間の主導権を握ってしまえば営業はやりやすくなりますし、また元気よく挨拶した手前、その後萎縮して話をすることはできない環境になります。

この萎縮できない環境を最初に自分で作り出し、自分を追い込んでいくことがポイントなのです。

②気づき
営業はお客さんに用件を聞かずとも「いかに気づくことができるか」に価値があります。

お客さんに用件を聞かずとも気づくようにするためには、お客さんと考え方を共有しておかなければなりません。

しかし、お客さんが営業マンに発せられる言葉は考えの一部にすぎず、いかにすべてを引き出すかがポイントになります。

そして私が考え方を引き出すためにしていることは、お客さんに『夢を語ってもらうこと』をしていただいています。

会社をどうしていきたいのか、どんなビジョンがあるのかを語ってもらうことで考え方が共有できます。

その考え方が共有できれば、お客さんに多くのことを語っていただかなくてもお客さんの望んでいることや細かい部分に気づける存在になることができるのです。

③思いやり
営業マンはお客さんの『期待以上』のことをして初めて価値があります。

お客さんからプランAの提案書を頼まれたら単にAの提案書を出すだけではなく、Bの提案書を必ず用意します。

頼まれたことをやるだけならアルバイトと何も変わりありません。
頼まれたことに頼まれたこと以上のことをするからこそ正社員であり、営業マンでありパートナーなのです。

これが、石川さんが実践している営業3か条なのです。
実はこの営業3か条にはそれぞれ深い意味があり、それぞれの項目について深く洞察していく必要があります。

その洞察した内容を水田チェックで語っていきたいと思います・・・・

■水田チェック
まずは一番目の「笑い」という項目ですが、これは主導権を握るために自分自身をマインドコントロールしています。

営業活動で粘れば粘るほど魅力的な市場が待っているというのは第24回の杉山さんのトップセールスインタビューを参考にするとこの理論は正しいことは分かります。

しかし、断る客、毛嫌いする客に何度も行くことは誰もが精神的にきついことだと思います。

ただ、その場の悪さを作り出しているのはお客さんだけでなく営業マン自身であることも少なからずあるのです。

営業マンの多くは、認識している・していないは別として、営業=悪という考え方を持っています。(特に売れていない営業マンは)

営業=悪=申し訳ない=暗い、という雰囲気となってしまい、その暗さがお客さんにも伝染します。

暗い人と会話をして、何時間も明るく話せる人はあまりいません。
暗い人と話しているとだんだん人は苦痛に感じてきます。

相手に暗い印象を与えることが、結果、断り文句を引き寄せていることに多くの売れていない営業マンが気づいていないのです。

そして売れないことを商品のせい・会社のせいにすればするほどまたネガティブになり、断り文句を引き寄せる結果になるのです。

石川さんの第一声の大きな声・笑顔は、その負のサイクルを断ち切る仕組みとして活用しているのです。

第一声で大きな声で挨拶することで、自分は明るい人間であるというセルフイメージを作り上げ、そのセルフイメージが暗くなることへの防波堤となっているのです。

そして2番目の『気づき』ですが、これは相手との“共通言語づくり”だと推定できます。

コミュニケーションで“共通言語“があるか、ないかで会話が円滑にいくか、いかないかは非常に大きく左右されます。

例えば、
「企業の問題解決の手順を考える上で、まず『どこに問題があるか』『なぜその問題が発生したのか』そしてそれを改善する方法は『どのようなものがあるか』という手順で考えていかなければならない」

という発言に「その通りだ!」となる人もいれば、「?」となる人もいます。

この違いがなぜ発生するかというと、「その通りだ!」と共感できた人には発言者と同じ共通言語があったからです。

問題解決の思考手順として「WHERE-WHY-HOW」というフレームワークがあります。

①問題はどこ(WHERE)にあるのか
②なぜ(WHY)その問題が発生したのか
③解決手段としてはどのような(HOW)方法があるのか

を考えるのが、問題解決の手順と言われています。

会話がスムーズにいったのもこの共通言語があったからこそであり、共通言語なしにはコミュニケーションは円滑にいきづらいものなのです。

この石川さんの夢を語らせるというのは、お客さんとの共通言語を探している作業であり、その共通言語を見つけることができれば、お客さんが多くのことを語らなくとも理解できる営業マンになれるということなのです。

そして最後に『思いやり』ですが、これを聞いた時に私はキーエンスの営業スタイルを思い出しました。

キーエンスといえば営業力に強みを持っていることで有名ですが、その中で営業マンが共通言語しているものがあります。

それが「顧客ニーズに応えない」という共通言語です。

なぜ、顧客ニーズに応えないのかというと、お客様の満足度を高めるためです。

お客さんの満足度があがる瞬間というのは2つあり、そのひとつが「期待する価値以上の価値を提供した時」もうひとつは「期待する価値とは違った価値を提供した時」に満足度が高まるといわれています。

この「顧客ニーズに応えない」という言葉には「予想できるものを提供しているだけでは満足は得られないため、顧客の予想外のことをしましょう」という意味が隠されているのです。

石川さんが常に要望以外のプランを提供することもこの「顧客ニーズに応えない」という行動とまったく同じで、お客さんの予想外の行動を常に起こしているからこそ、お客さんの満足度を上げることができ、多くの競合の中から石川さんが常に選ばれているのだと実感しました。

ここまでの内容を要約すると、
①元気よい挨拶で主導権を握り
②夢を語らせることで話の分かる営業となり
③+1提案することで顧客の満足度を引きあげる

これがまさに石川さんのノウハウではないでしょうか。

■インタビュー企業
社名:アイエヌジー生命保険株式会社
住所:東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート26階
TEL:03-5210-0300
URL:http://www.ing-life.co.jp/

第33回リアルトップセールスインタビュー

高島さん

第33回のリアルトップセールスインタビューは不二高(株)の高島さんです。

不二高(株)は住宅・店舗のような大型なものから家具・建具のような小型なものまで建築にかかわるあらゆる建材を取り扱っている問屋さんです。

実は今回インタビューする高島さんは第28回リアルトップセールスインタビューに出ていただきました中村さんにご紹介いただきました!

高島さんも中村さんと同様に後継者であり、ゆくゆくは当社の社長となられる方です。

現在は会社の役員を務めながらも自身で営業活動・営業組織のマネジメントもしています。

当社に戻る前は某大手メーカー(同業種)にお勤めで、中小の問屋・販売店・工務店・建設会社にルート営業というスタイルで建材を販売していました。

その某大手メーカーの営業の中でも高島さんの実績は群を抜いており、当時の他の営業マンが月間平均の売上高が3000~6000万ぐらいだったのに対し、高島さんはなんと!月間8900万の売上を上げていたというのです!!

金額にしておよそ「2倍」!!

1人で2人分の仕事をこなすトップセールスマンだったのです!!!

そんな驚異的な数字をあげている高島さんの売るための秘訣は「何なのか?」を聞いてきましたのでご紹介いたします!!


■売るための秘訣

水田「高島さん、売るためにやっていたことって何ですか?」

高島氏「そうだね、ヤクルトおばちゃんになることだね」

水田「ヤクルトおばちゃん????????」


■ヤクルトおばちゃんとは

高島さんがやっていたこととは、非常にシンプルなことでした。

それは何かというと。「毎日客先に行く」ということです。

この「ヤクルトおばちゃん」という表現はまさに的を射た表現であり、買ってもらおうがもらうまいが、ひとまず毎日顔を出すのです。

多くの営業が断られると必要ないのに何度もいくのは迷惑だと思い、間をあけて訪問しようとします。

断り度合いがきついと、中にはもう二度と訪問に行かなくなるというケースもあるかと思います。

しかし、高島さんは

「相手も人間です。どんなに怒られても繰り返し行けば話してくれるようになるんです」

といってたとえ強い断り文句があろうとも毎日顔を出すことを徹底しているのです。

そんな言葉に、悩める営業マンの代弁者である水田が突っ込んだ質問をしてみました。

水田「断られる相手に何度も行くことが重要であったとしても多くの営業マンがメンタル的な面で繰り返し行くことができないのですが、何かコツみたいなものはあるのでしょうか?」

高島氏「う~ん、そうだね~。まっ別に同じ人と何度も話さなくてもいいんじゃない?

水田「???」

高島氏「いや、別に毎日同じ人と話さなくても会社の中には社員はいっぱいいるからその人たちと話せばいいんじゃないかな?キーマンには今日も来ているという事実だけが分かればいいから」

高島氏「キーマンとよく話をしろっていうけど、事務員さんや他部署の社員、嘱託のおじさんと話をしても結構役に立つこと多いよ。そこで社内情報をきっちりつかんでおくことでキーマンと話をする時にも役に立つし」

水田「なるほどーーーーーーーーーーーー!!!」

私の中で衝撃が走りました。

目から鱗とはこのことです。

確かに取引先のいろいろな人に社内事情を聞けば、かなりの情報通になります。

そして取引先の社内のことに精通すればするほど、キーマンにとってこれほどありがたい存在の営業マンはいません。

なぜなら、たいして社内事情を説明しなくても営業マンが状況をよく理解しているため、用件をかいつまんだ形で伝えることができるからです。

こんな便利な営業マンがいれば仕事をお願いしたくなりますし、一旦仕事をお願いすると他に移りたいという気持ちが失せてしまいます。

確かに!なるほど!別に同じ人と話さなくて良いのか!これは私にとって大きな気づきになりました。

■なぜ、その方法に気づいたのか?
この方法に気づいたのは某大手メーカーに勤めて1年目の時です。

当時の某大手メーカーの営業は「在庫を突っ込め」「売って来い」という指示が飛び交う環境でした。

数字に対する詰めがきつく、営業マンも必ず目標を達成しなければならないという気持ちに駆り立てられていたようです。

そんな状況の中、入社1年目の高島さんは営業の業績が思うように伸びない月があり、本来であれば目標の60%を消化していないといけないところ、消化率が40%止まりで、あせっていたそうなのです。

しかし、あせる高島さんに当時、同じチームの先輩A氏がこんな言葉をかけてくれたのです。

先輩A氏「お前の不足分は俺が補ってやるから大丈夫だ。それよりも俺が言った通りに毎日、担当店に顔を出すことを徹底しろ」

高島さんは実績を上げることができずヤキモキしながらも先輩A氏のいうとおりに、毎日、顔を出すことを徹底していました。

そんな中、毎日通うことが功を奏し、だんだんとお客さんも高島さんの顔を覚え、自然と相手から声をかけてくれるような関係が構築できていったのです。

そんな矢先のある日、今月の数字を上げるために別の先輩社員B氏が高島さんと同行して営業することがあったのです。

高島さんがなかなか実績を上げられない中で、痺れを切らした別の先輩社員B氏が営業同行して数字をあげようとしたのです。

しかし、その先輩社員B氏が営業した時のお客さんの声に、『自分のこれまでの営業活動(先輩社員A氏の方法)が間違いではなかったことを確信した』のです。

先輩B氏「今月は在庫も少なくなっていますのでそろそろ追加で発注いただいた方がよいかと思いますが、いかがでしょうか?」

お客「ここであんた(B氏)が来て買ったらあんたの手柄になっちゃうじゃない。それだと高島さんに悪いから今日は買わないよ」

このキーマンとはそこまで話ができていた相手ではなかったのですが、毎日自分が通っていることを見てくれていて、その行動がいつの間にかキーマンとの関係性を深める結果になっていたんだ!と高島さんは気づいたのです。

そして毎日通うことは決して無駄ではないし、毎日来ているという事実を知ってもらうだけでも大きな影響力になるということをこのお客さんの言葉から気づいたのです。

■水田チェック
今回の売るための秘訣は私にはある意味、衝撃的でした。

ブラック営業会社出身の私は相手が断ろうが何度も同じお客さんに話しにいくという凝り固まった考え方がありました。

しかし、毎回キーマンに会わずとも社内のいろいろな人に会うことで社内事情に精通した存在になり、それ自体が他の営業マンとは圧倒的な差別化になるのだと気づいたのです。

そしてキーマンには頻繁に来ているという事実だけ伝えることで単純接触効果の役割は十分に果たしています。
(単純接触効果:人は会えばあうほど興味・関心がわくという心理効果)

しかも、色々な人から社内の事情を聞きだしているため、キーマンに事実確認をしなくて良くなります

キーマンとの商談で、
「御社の年商はいくらですか?」
「従業員数は?」
「どのような資材を使っていますか?」
「どこから仕入れられていますか?」
「月間の仕入れ量はどれぐらいですか?」
「・・・・・・・・・・・」
という事実情報のヒアリングを多用することで相手はイライラしてきます。
(※事実情報:誰に聞いても同じ答えが返ってくる情報)

なぜなら事実情報の確認は尋問調になりやすく、聞かれている方に心理的な圧迫を与えることになるからです。

しかし、高島さんのように事前に色々な人から事実情報を収集しておけば、キーマンとの商談で極力、事実情報を確認することがなくなります

また、キーマンの発した言葉の裏にある意味も察することができるようになるので、お客さんが事情説明をすることが少なくなり、重宝がられるのです。

「毎日通って取引先のあらゆる人と話をする」

この手法はかなりの営業マンが活用できるのではないでしょうか?


■インタビュー企業

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