第52回リアルトップセールスインタビュー

都築さん(愛知BK)③

 

第52回のリアルトップセールスインタビューは愛知銀行の都筑さんです。

今回のインタビューはこれまでで「初」の業界、銀行業界のトップセールスです!

都筑さんの担当業務は融資業務であり、地域の企業に対して運転資金や設備投資などの提案を行っています。

これまでの都筑さんの実績には目を惹くものがあり、その実績をご紹介すると、

個人実績では、
・頭取賞1回(430名中 上位3%が表彰対象)
・優秀賞1回(430名中 上位5%が表彰対象)

そして都筑さんが所属する支店については、総合業績表彰として「金賞」「銀賞」「敢闘賞」を多数受賞しており、その業績のけん引役となったのが都筑さんなのです。

このような数々の表彰を受けている都筑さんですが、融資の提案方法として「借換え」を得意としています。

「借換え」とは、現在メインバンクとなっている他行の銀行に変わってこちらがメインバンクになるという手法です。

いわゆるメインバンクの地位を奪取する営業です。

商品がお金であれ、有形・無形の商品であれ、顧客のメインを勝ち取ることは非常に難しいことです

メインというのは取引関係が深く、かなりの信頼を置いているのでメインになっている訳ですので、簡単に変更されるようなものではありません。

その簡単にできない代物を得意としている都筑さんに、なぜそのような芸当ができるのかを確認してきました!

 

■銀行業界のジレンマ
私も昔、金融業界で融資を担当していたということもあり、企業融資の難しい点はよく把握しています。

通常の営業であれば、企業の健全状態とニーズに相関関係はありません。

優良企業であろうと、危ない企業であろうと、ニーズは発生します。

しかし、融資というのは本来貸したい先である優良企業ほど、資金需要が発生することが少なく、どちらかというと資金繰りがうまくいっていない企業の方が、資金ニーズが発生しやすい特性があります。

とはいえ、危ないと思われる企業に融資することはできませんので、この「企業の健全性」と「資金ニーズ発生の可能性」が逆相関の関係にある中、どのように営業業績を上げていくかが課題です。

また、企業に資金需要が発生した場合、まず最初にメインバンクに相談を持ちかけている可能性が極めて高く、メイン以外に振ってくる案件と言えば、メインバンクが断ったであろう案件、いわゆる実現可能性が低い相談内容であることが多いのです。

要するに、ニーズがあるからといってすぐに契約とはならない、一筋縄ではいかない特性を持っているのです。

このような業界特有のジレンマがある中で、どのようにメインバンクの地位を奪取しているのでしょうか?

 

■メインバンクを獲得する営業術とは
都筑さんいわく融資業務のポイントは、顧客のニーズに沿う形で案件組成を行い、与信判断上問題ない案件としてまとめることが銀行営業の腕の見せ所とお話しされていました。

先程解説した通り、メインバンクでない限り、企業からの融資相談は実現の可能性が薄いものばかりです。

「融資に対して担保がない」
「企業体力から顧客が要望している金額は大きすぎる」
「今の与信状態からこれ以上は追加融資できない」
など・・・

そんな要望をそのまま審査に通しても、まず融資は下りないという内容ばかりです。

多くの銀行マンは、そのような内容に一律の回答しか行いません。

「やはり追加で担保がないと・・・」

「審査には話してみますが、この内容はまず難しいと思います・・・」

難しい案件に対してはほとんどこのような回答です。

しかし、都筑さんは一見無理と思える融資であったとしても「その可能性を徹底的に探るべき」というポリシーを持っています。

そのため誰もがやっている表面的な企業の業績や資金繰りの状態を聞くだけでなく、より正確に企業の実態を把握することを心がけているのです。

例えば、顧客のビジネス、業界の外部環境、決算書に記されている各科目の実態など。

その実態把握で得る情報収集の量は、電話帳1冊分にも匹敵するほどの量だといいます。

そこまで企業を徹底的に把握し、他の銀行員が発想もしなかったような方法で、(完全にではないにせよ)顧客の要望を形にしてしまうのです。

顧客からのややこしい依頼というのは、通常の営業マンであれば嫌がります。

なぜなら、時間をかけてモノにならなければ無駄になりますし、そうなる可能性が極めて高いからです。

そのため早めにできないと判断して、見極めるのも1つの方法だと思います。

しかし、どの企業も断りを入れてきたような内容を実現することができれば、圧倒的な信頼を獲得できるチャンスでもあるのです。

銀行業界の競争はメインバンクの地位を勝ち取れるか否かで取引の「額」は極端に変わってきます。

また、保全(貸金に対する担保)を優先的に取れるかどうかにも関わってきます。

都筑さんは、通常の営業マンが避けている案件を相談された時に、借換えのチャンスだと認識し、相談されたニーズを実現すべく行動するのです。

そして、そのあえて難案件に挑む姿勢がお客さんにメインバンクとの取引を止めて「あなたにお願いするよ」と言わせているのです。

 

■案件組成のスキルを身に付けたきっかけとは
しかし、いくら情報収集を徹底しているといっても他の銀行員がなかなか発想できないアイデアを、早々簡単に出せるものではありません。

そこで、都筑さんに案件組成を生み出すために何かやっているのかを確認しました。

そうすると、やはり他人にはできない案件組成の裏側には他の人とは違った努力があったのです。

まず、案件組成のアイデアをストックするために常日頃からやっていることは、できる営業マンの案件の内容を確認し、気になった案件組成があると、その営業マンに質問攻めにしてアイデアを盗み取ります。

そしてそれだけではありません。

都筑さんは自分が借換えを逆にされてしまったお客様には、徹底的に借換えをされてしまった理由、そしてその背景、どんなきっかけで他行に借り換えようと思ったのかなどを徹底的に聞きこむのです。

その理由を教えてもらえない時は「土下座してでも聞きこむ」と話していました。

恐ろしいばかりの執念です。

しかし、この借換えをされてしまった理由を意地でも聞きこむのには実はある過去の体験があったからなのです。

その経験とは、渉外担当となってまだ間もないころ担当していた大口顧客が某銀行に奪われるという体験をしたのです。

その時の金額は非常に大きく、1億円の融資先を他行に持っていかれてしまったのです。

1億円もの融資先を他行に奪われると、支店長が他の支店に飛ばされる程のインパクトがあり、相当大きな出来事でした。

その融資を何とか防衛するために顧客に、なぜ他行に移すのか、何がきっかけだったのか、他行がどんな提案をしたのかを聞きこみまくったのです。

結果的に、その顧客は帰ってきませんでしたが、その時の聞きこんだ内容、他行の案件組成のやり方を聞きだせたのはこの後、都筑さんにとって非常に大きな財産となったのです。

実は某銀行に大口客を奪われてしまったのですが、そこでやられた提案方法を別の新規で実践したところ、借換えに成功!

その金額はなんと3億円です。

これ以来、都筑さんは借換えの提案が楽しくなり、今でも借換えを行うために常日頃から案件組成のアイデアを様々なところから学び、そしてそのインプットの量が、案件組成の礎となっているのです。

 

■水田チェック
アウトプットの重要というのはよく巷に叫ばれています。

しかし、良質なアウトプットを生み出すには、大量のインプットが必要です。

アイデアという言葉を聞くと、何か非常に創造性の高いものと思いがちです。

何か得体のしれないところから突然アイデアが出てくるといった、神秘的なものを連想しがちですが、全く「無」から生み出されるアイデアというものはありません。

既知と既知が組み合わさってアイデアはできるものなのです。

アイデアを生み出すのはインプットの量。

そして一番良質なインプットは現場の生の声。

業績を上げている人間ほど、現場の生の声を豊富にストックしており、現場の声からアイデアを創出しているのです。

あなたも現場の生の声を聞いていると自負されているかもしれませんが、本当にそうでしょうか?

「なぜ、あなたの商品を買ったのか?」

「その時にどんなことに悩んでいたのか?」

「あなたの商品(業界)に対してどんな勘違いをしていたのか?」

「なぜ、数ある競合の中からあなたを選んだのか?」

受注してしまうと喜びのあまり、なかなかこのようなことを確認していないものです。

しかし、このような顧客の当時の悩みや思い込みをストックしておけば、その情報は必ず営業活動に大きな力を与えてくれるはずです。

 

■インタビュー企業
社名:株式会社愛知銀行
住所:愛知県名古屋市中区栄3-14-12
TEL:052-251-3211
URL:http://www.aichibank.co.jp/

第51回リアルトップセールスインタビュー

上野さん(システム中部)

第51回のリアルトップセールスインタビューはシステム中部の上野さんです。

上野さんがお勤めの企業は、携帯shopを営んでいる会社です。

今では携帯shopというのは街のあらゆるところにありますが、当社が携帯電話の業界に参入した歴史は古く、携帯が普及し始めた平成7年から携帯業界に参入しています。

株式会社システム中部は携帯shop経営の経験は長いため、販売員の教育ノウハウも蓄積されており、教育体制や教育制度も充実したものとなっているようです。

今回、ご紹介する上野さんは、その教育された販売員の中でも群を抜いたエキスパートです。

この携帯業界にはテレコムサービスグループが主催しているMCSAというセールスコンテストが年に1回開催されます。

その2014年に開催されたセールスコンテストで東海地区に存在する3000名の販売員の中から書類選考で「販売実績」「経験年数」「お客様満足度」という3つの審査基準でトップ10に選ばれています。

3つの審査ポイントの中でも上野さんは「お客様満足度」の加点が群を抜いており、見事、東海地区のセールスコンテストに出場。

そして書類選考で選ばれた10名が実演販売(ロープレ)で競い合いました。

その10名の中には、前回のセールスコンテストで全国3位の販売員もいましたが、なんとその3位の販売員を抑え、見事!東海地区No.1に輝いたのです!!

そんな素晴らしい実績を持った上野さんに、圧倒的な接客技術について教えてもらいました!

 

■難しい印象を与える業界
携帯電話といえばもうほとんどの人が生活の一部としての存在になっていると思います。

その普及率は人口に対して120%程度あり、1人で2台を所有するほどの人が存在するぐらい我々の生活に浸透しています。

そしてスマホの投入でその機能も多様化しており、ただの電話やメール機能にとどまらず、LINEやfacebookで友人とコミュニケーションをしたり、動画を楽しんだりと様々な機能を活用することができる時代になってきました。

その技術革新のスピードは速く、若干過剰ともいえるぐらいにサービスが多様化しているため、携帯の多種多様な機能を理解するのは一苦労です。

また、「横文字(専門用語)が多い」「サービス内容がすぐに変わる」という特性から、ヘビーユーザー以外は、なんだか難しいという印象を与えてしまっていることも否めません。

次から次へと出てくる横文字(専門用語)や複雑なサービス内容をいかに理解してもらえるかが販売実績・そしてお客様満足度の向上に必要不可欠です。

しかし、簡単なことを難しく言うのは容易ですが、難しいことを簡単に説明するのは、非常に難易度の高いことであることはビジネスをやっている人であれば誰もが理解していることだと思います。

一体、どのような方法を使って説明しているのでしょうか?

 

■難しさを払しょくする営業法とは
水田「上野さん、接客する時にいつもやっていることや何か工夫されていることはありますか?」

上野氏「そうですね。私はいつもお客様目線で接客をしています。お客様の立場になった時にやってもらえるとうれしいことを常に考えて実践するようにしています」

水田「例えば、どんなことですか?」

上野氏「中でもお客様に手続きが長いと言われると本当に申し訳ないと思います。だからできるだけ早くサービスを理解してもらってスムーズに契約を終えていただくことに集中しています」

水田「できるだけ早く理解してもらうために何をしているのですか?」

上野氏「そうですね。専門用語をできるだけ使わずにこんな形で話をしています」

そう話すと上野さんはおもむろに紙とペンを持って私に実演をしてくれたのです。

上野さんは手元にあった紙にイラストを描き始めました

上野氏「今のプロバイダの料金が月々●●円で・・・・家にこのような四角のモデムというものが・・・・・モデムにつながっているルーターがあり、ここから電波が・・・・」

水田さん依頼の図

 

(↑実際の図)

1つ1つの説明を口頭で話すのではなく、イラストを描きながらサービスの説明をしてくれたのです。

その説明を聞いていると確かに理解しやすい・・・

そして上野さんは更にこのようなことも話していました。

上野氏「こんな感じでイラストを描きながら説明すると、お客様は非常に分かりやすいと言っていただけます。最初からあるパンフレットを使うのではなく、絵を描く過程をお客様と共有することが大事ですね」

なるほど、確かにそうです。

最初からあるイラストや写真で説明されるよりも、説明しながら描かれた方がなぜか頭に入りやすい。

コンサルタントも議論をする場ではホワイトボードを使用します。

なので、絵を描きながら話をすると議論が促進しやすいことはよく分かっています。

しかし、改めて言われると確かにそうですし、また、商談の場でそのような方法でお客さんと情報を共有しているかと考えると、商談の場にホワイトボードがなければそのまま口頭で話してしまっていることがほとんどです(私の場合)。

それに過去、営業されたシーンや営業同行で他の営業担当者が営業しているシーンを思い返しても、紙で書きながら説明をしていた営業マンはごく少数です。

なんとなく分かっているものの実践していない・・・

この話を聞いて「グサリ!」ときた人もいるのではないでしょうか?

 

■例え話で更に理解を深める
そして更に上野さんは分かりやすく説明するもう1つの方法を教えてくれました。

上野氏「あと、イラストを描きながら説明することと同時に、例え話も使っていますね。例えば、通信速度の速さをホースの太さで表現してみたり・・・」

水田「例え話は私もよくセミナーで使っていますよ。あれは理解してもらうためにはいいですもんね。でも、いつも困るのが例え話を考える時になかなかアイデアが出ずに困っているのですが、何かアイデアを出すコツみたいなものはありますか?」

上野氏「そうですね。私はお客様の『要するに』という言葉を大事にしています」

上野氏「例え話のアイデアを私自身も考えますが、ほとんどのアイデアは実はお客様から拝借していることがほとんどです」

上野氏「お客様が私の説明を聞いて、『要するにこういうこと?』と言ってくれることがあります。その内容を自分の中でストックしておくのです」

水田「なるほどね~。例え話のストックの仕方もお客様視点ですね~」

水田「普通はオレの例え話どう?みたいな感じで自信満々に自分が作った例え話を話してしまいますが、本当に伝わっているかどうかは怪しい。しかし、同じ立場の人が発した例え話なら共感される可能性は非常に高いですもんね~」

いつも例え話のアイデア出しに困っていた私には非常に参考になる内容でした。

しかし、それにしても「分かりやすく」説明するために本当に色々なことを実践していることに本当に感心しました。

このノウハウ以外にも色々な話が次々と出てきましたが、そのほとんどが現場から問題意識、そしてそれをうまく解消しようと考えたノウハウばかりでした。

さすがは東海No.1の実力です。

今日もこのノウハウをTTPさせていただきます!

ありがとうございました!

※TTP(徹底的にパクルの略)

 

■水田チェック
今回のノウハウは実はインタビューを終えた数日後にちょうど商談があったので、そこで試してみました。

商談の場は喫茶店で、当然ホワイトボードはなかったのですが、さっそく1枚の紙を取り出し、先方の役員を含め4名の方に説明をしたのですが、説明後にお客さんの方からその絵を使って質問攻撃。

最後、終わる頃にはお互いがかなり理解できた印象で商談を終えることができました。
(もちろん受注!)

なぜ、絵を描くと理解が促進されるのか。

それは脳には2種類の情報処理能力があり、1つは言語性、もう1つは非言語性(動作性)という処理機能があるからです。

言語性とは、その名の通り言語を処理し、非言語性(動作性)とは絵や写真、風景といった視覚情報を処理します。

イラストや写真を使うと、言語性だけでなく、非言語性の処理機能を活用することができるので理解が促進されるということなのです。

例えば、新聞を読むよりテレビでニュースを見た方が、理解が早いのはそのためです。

「絵を描く」

あらためてその威力を実感したインタビューでした。

 

■インタビュー企業
社名:株式会社システム中部
住所:愛知県春日井市鳥居松町3丁目78番地
TEL:0568-82-2331
URL:http://www.syschu.co.jp/

第50回リアルトップセールスインタビュー

三浦さん(前澤工業)②

第50回のリアルトップセールスインタビューは前澤工業(株)の三浦さんです。

三浦さんお勤めの前澤工業は東証一部上場企業で、配水管のバルブを製造販売している会社です。

エンドユーザーは主に官公庁ですが、バルブの流通経路となる商社や建設会社、設計を行う建設コンサル会社も案件採用に大きな関わりを持っているため、その営業先は多岐に渡ります。

三浦さんの前澤工業での実績はすばらしく、現在まで、個人目標を「7年連続」で達成しています。

この記録は現在40名いる営業マンの中で唯一の記録であり、まさにリアル(現在進行形)なトップセールスなのです。

今回は三浦さんの上席にあたる方からの推薦ですが、その上席になぜ推薦したのかを確認すると、驚くべき事実を耳にしたのです。

水田「今回はなぜ三浦さんを推薦してくれたのですか?」

上司「彼は成約率が異様に高い!会議などで上げてくる案件については、ほぼ100%受注してくるんだよね。こんな営業マンは過去にも見たことがないね~」

とのことだったのです。

案件の見極めがうまいのか、相手を説得する魔術のような方法を持っているのか、非常に気になるところです。

そこで早速、成約率100%近くたたき出す三浦さんにその営業ノウハウを聞くべく、インタビューを敢行して参りました。

 

■本物のにおい
【インタビュー当日】

水田「三浦さん、今日はお忙しいところありがとうございます。お忙しいのにわざわざインタビューのお時間をいただいて本当にありがたいです」

三浦氏「あっ、それは全然構わないのですが、私はトップセールスじゃありませんよ」

水田「そんな、ご謙遜なさらずに」

三浦氏「それに何も特別なことはやってないし・・・」

この言葉を聞いたときに、私は心が躍りました。

トップセールスは人とは違うことをやっているが、それが習慣になっているために自分では特別なことをやっているとは思っていないタイプの人が多いです。

この言葉を聞いた瞬間に、本物のにおいがすると思わず感じてしまったのです。

水田「了解しました。それでは普段、三浦さんがやっておられる営業方法を教えてもらえないですか?」

三浦氏「分かりました。誰でもやっていることだと思いますが、それでよろしければお話しします」

こんな感じでインタビューがスタートしました。

三浦氏「今の営業で意識してやっていることと言えば、できるだけ多くの仲間を作るようにしています」

 

■仲間を作る営業とは
三浦さんの営業先は商社・役所・建設コンサルなど多岐に渡ります。

その関係する会社に対して、できるだけ多くの仲間を作るようにしているそうです。

現在進めている商談に対して、関係があるか・ないかは特に気にせず、社内にいるあらゆる人に声をかけ関係性を深めていくことに時間を割いているのだそうです。

そして相手との関係性を深めていくために、顧客が企画しているゴルフコンペや花見、バーベキューのイベントごとにも顔を出していたり、関係性ができてくれば月に1回ペースで食事に行ったりなど、仕事以外での付き合いも積極的に参加しているのです。

そして驚いたことに、このような関係性を作る活動は、仕事を獲得する上で「影響力のない人」や「性格が合わない人」にも行うというのです。

多くの営業本に書いてある内容といえば、「キーマン」を特定してできるだけ最短で商談を成立させよ、という内容がほとんどです。

裏を返せば、あまり決裁権のない人にお会いしても時間の無駄になるためキーマン以外を見極めよという内容です。

しかし、三浦さんは営業の定石としては時間を割くべきではない人に対しても時間を割くというのです。

なぜなのでしょうか?

不思議に思った私は、三浦さんになぜ「影響力のない人」や「性格の合わない人」ともお会いするのかを質問すると、このような答えが返ってきました。

三浦氏「影響力のない人でもキーマンと会話をする際の話題を拾うことができます。また性格の合わない人だからといって敬遠していると、その人が、万が一、組織の中で大きな影響力を持った時に、営業が相当やりづらくなります。だから影響力や話のしやすさなどは関係なく、多くの人とのつながりを持つようにしているのです」

 

■取引先企業で存在感を高める方法
多くの営業マンがキーマンとの関係性を高めるために、キーマンの趣味や興味関心ごとを会話の中で探ろうとします。

趣味や興味・関心ごとが分かれば、その話題を面談・商談の際にはさむことで会話がスムーズにいくようになります。

しかし、お客様の中には趣味や興味関心ごとなどをフランクに話してくれない人もおり、聞き出せないとなると会話が仕事の話ばかりで重苦しくなります。

そんな事態にならないように、何とか会話テクニックを駆使して聞き出そうとするのが多くの営業マンですが、うまくいかないケースがほとんどです。

そんな中、三浦さんの発想は非常にシンプルかつ効果的で、苦労してキーマンから聞き出さなくても「周りの人に聞けばいいでしょ」という発想なのです。

聞きにくい相手に苦労して聞き出す必要はなく、周りの人に聞けば良いのです。

この方法は誰でもでき、最も簡単な方法です。

そして、社内の多くの人に会話をする効果はこれだけではありません。

実は、多くの人と関係性を持つことで「取引先での存在感を高める効果がある」そうなのです。

そのロジックはこうです。

「多くの人と関係性を持つ」→「社内の事情通になる」→「背景情報が把握できているのでキーマンは説明しなくて済む」→「理解が早い営業マンは顧客にとって便利」→「手放せない存在になる」

このように多くの仲間を作るという営業方法は、関係性の構築だけでなく取引先から有無も言わせずに発注させる囲い込みの戦略にもなっているのです。

もしかしたら、今回のノウハウは「ある1つの拠点を落としたい」「営業先に大企業が多い」という営業マンにとっては恐ろしく価値のあるノウハウだったのではないでしょうか。

今回も本当に勉強になるインタビューでした!

 

■水田チェック
三浦さんの仲間を作るという営業活動は、取引先で存在感を高めるだけでなくもう1つ隠された効果があることも会話の中で気づくことができました。

それは担当者から情報をうまく引きだすために、担当者の上長に根回しして布石を打っておくという話もしていました。

例えば、担当者が営業マンに対してあまり情報を開示したくない場合、担当者の上長から三浦さんとしっかり話をするように事前に言ってもらうことで、情報を聞き出しやすい態勢を整えていくのです。

この方法は「ピアプレッシャー」という心理効果があり、営業マンが顧客を説得するよりも仲間内から説得された方が、説得効果が高いというものです。

このノウハウが見えた時に、冒頭でお話しした三浦さんの成約率が「なぜ高いのか」が明確になったような気がしました。

おそらく、仲間を多く作り、仲間から案件担当者に影響力を与えることで説得効果を高め、そしてその結果として今の成約率の高さがあるのではないかと思います。

「外堀を埋める営業活動」

これこそがまさに三浦さんの営業ノウハウだと私は感じています。

 

■インタビュー企業
社名:前澤工業株式会社
住所:埼玉県川口市仲町5番11号
TEL:048-251-5511
URL:http://www.maezawa.co.jp/index.html

第49回リアルトップセールスインタビュー

IMG_0706

第49回のリアルトップセールスインタビューはナレッジスイート(株)の江戸さんです。

今回インタビューする江戸さんが取り扱っている商材はSFA・CRMといわれる営業支援システムで、営業情報の蓄積・共有・活用の強化を図ることによって顧客との関係性強化・売上アップ・営業効率アップを実現していくツールです。

社内では江戸さんの業績は他を圧倒する数字になっています。

システムの販売は住宅販売と同じように案件型ですので、受注件数が営業力を図る指標として適切であると思いますが、その件数が、なんと、昨年の実績で年間39件の受注を獲得しているのです。

しかし、年間39件の獲得といってもそのすごさは別の業界にいる方ではあまり分かりようがありません。

ということで比較対象として通常の営業マンの受注件数をお伺いしました。

江戸さんの他に営業マンは11名いるのですが、その平均値としては「年間20件の受注」です。

ということは!?江戸さんの受注件数は、なんと通常の営業マンの「倍」ということなのです。

しかも件数が多いだけではありません。

客単価も12名の営業マン中1位であり、なんと全体の売上の38%を江戸さん1人で獲得しているのです!!

そしてそんなスバ抜けた営業成績を上げるために、社内では江戸さんの売上構成比率をいかに下げるかという指標もあるとか・・・

そんな独壇場の数字をあげている江戸さんに、なぜそんな実績をたたき出すことができるのかについてお伺いしてきました。

■商談3回ルール
江戸さんは営業活動で、あるルールを自分の中に設定しています。

そのルールとは

「3回の商談で受注できそうにないお客様に対しては深追いしない」

というルールです。

これまで過去の経験から3回以内に結論が出たお客様については受注率が70%以上と高く、逆に4回を超えるとその受注率は極端に低くなるそうなのです。

そして、3回以内に結論が出るか否かは、3回の商談を終えてから見極めるのではなく、初回面談で概ね判断できると江戸さんは話していたのです。

江戸さんは会社の特性上、最初にお会いするのはシステム部門や総務の方がほとんどです。

その方々とお会いし、次回の面談で経営層もしくは営業部トップとの接触が図れる段取りがつけば3回以内で結論づく可能性が高いと判断するのです。

そしてそれがこれまでの経験値からも概ね間違っていないとのことなのです。

(これは私見ですが、おそらく初回の面談後に別部門をすぐに紹介してもらえるということは既に営業の問題が顕在化しており、その顕在化した問題が全社に共有されているからだと推測しています。
全社に共有されている=問題は深刻=問題を早く解決したいと考えている=顕在客
という論理が成り立つのではないでしょうか)

そして次回の商談で経営層や営業部門との接触が図れれば、即座にたたみかけにいきます。

なぜなら3回以内で商談を決めなければ、という考えがあるからです。

事前準備をしっかり行い、「ご質問いただいた件は次回の商談で・・・」とならないように万全の体制で商談に挑みます。

見込み客の中には決断を先送りにしようとして
「導入時期が早いのではないか」
「本当にうまく運用していけるのか」
と悩む方がいます。

しかし、そんな反論にひるむことはありません。

なぜなら商談3回ルールがあるからです。

そんな決断を単に先延ばそうとしているだけの意見には
「導入において期が熟すことはないこと」や「導入を成功させるフォロー体制があること」
を強く伝えて、決断できない見込み客の『決断』のお手伝いをするのです。

■潜在客への対処法
熱い見込み客に3回ルールを基準として即座に決めにいく営業を行いますが、まだまだ熱くなっていない潜在客へは顕在客とは違った接触方法を江戸さんは使っています。

違った接触方法とは、潜在客に対しては顕在客とは違って売込みを行わず、良き相談者として理解してもらうように努めているのです。

では具体的に良き相談者として認識してもらうために行っている事というのは何なのかというと、「その分野(営業部門が使うシステム)の専門家として認識してもらう」ということです。

一般的な業界知識はもちろんのこと、あえて他社製品の良さなども伝えることで業界の隅々まで精通していることを認識してもらっているのです。

他社製品の良さを語るという話を聞いて、そんなことまで話しても大丈夫なのか?と思った私はこんな質問をしてみたのです。

水田「他社製品の良さまで話してしまうと他社製品に魅力を感じて購入してしまったらどうするのですか?」

そうすると江戸さんは、

江戸氏「買う気がない人にいくら他社の良さを伝えたところで買わないものは買わないですよ。そんなことよりも他社製品にも熟知していると認識された方が後々メリットになるんですよ」

水田「どんなメリットがあるんですか?」

江戸氏「本当にSFAを検討する時期に入った時に私に連絡がくるようになるんです」

確かにそうです。

見込み客の立場になれば何となく想像できます。

他社の製品まで熟知しているという側面を見せられれば、その営業マンは最も自分に合った商品を提供してくれるという思いになります。

営業マンとお客さんという域を超えて、先生と生徒の関係です。

この立場が構築できているからこそ、いざという時に江戸さんに連絡がきますし、見込み客も江戸さんの提案する商品を疑いもなく購入していくのだと思います。

■水田チェック
江戸さんの営業方法を見ていると、見込み客の心理を熟知しているとしか思えません。

顕在客に対しては商品のメリットを語ることも重要ですが、最も重要なことは行動を促すこと

要は「決断をさせること」です。

「人は感情で買い理屈で正当化する」動物ですが、顕在客に必要なのは買うという行為を正当化する作業です。

その行為を促進させるために、「導入において期が熟すことはないこと」や「導入を成功させるフォロー体制があること」を伝えることは効果的です。

しかも人は迷えば迷うほど買うという行為を避ける「選択のパラドックス」というものがありますが、3回目の商談までに決めるという営業ルールはまさにその「選択のパラドックス」に陥らないための方法です。

いわゆる「鉄は熱いうちに打て!」ということわざそのものです。

そして顕在客への営業方法だけではなく、潜在客への対応方法も見事に顧客心理をとらえていると思います。

まだ必要性を感じていない見込み客に対して売り込みをかけても嫌がられるだけです。

この段階では「商品を購入してもらう」ということに焦点を当てるのではなく、「いかに信頼残高を積み上げていくか」に注目して営業するかという点に素晴らしさを感じます。

顕在客には「決断」を、潜在客には「信頼残高」を、といった感じで顧客心理に合わせた営業方法を選択して実践しているところに江戸さんのすごさを感じます。

今回のインタビューでは、どんなタイミングで、どんな営業スキルが活きるのか、が明確になったような気がしています。

※ちなみに江戸さんはITマガジン最大手のインプレスのクラウドウォッチでインタビューを受けており、その記事はSFA選定に非常に参考になると思います。
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/interview/20130507_598266.html

■インタビュー企業
社名:ナレッジスイート株式会社
住所:東京都港区海岸3-9-15 LOOP-Xビル 6階
TEL:03-5440-2081
URL:http://ksj.co.jp/

第48回リアルトップセールスインタビュー

原田さん
第48回のリアルトップセールスインタビューは(株)リアホールディングスの原田さんです。

原田さんがお勤めの会社は、フレッツ光やウォーターサーバー、太陽光などを販売している設立6年のベンチャー企業です。

設立が6年と若い企業ではありますが、現在はグループで従業員120名を擁するまでに拡大している急成長の企業です。

そんな勢いのある企業のけん引役となっているのが、今回インタビューする原田さんなのです。

その実績はすばらしく、通常フレッツ光の販売では平均的な営業マンで月間50件、トップセールスで月間70件の獲得がやっとの中、原田さんは、

「月間120件!!」

を獲得しているのです。

しかもその成績は、運よくひと月だけ上げた実績ではありません。

常に毎月100件程度の契約を量産し、5年間の累計契約件数はなんと!!

「5000件!!!を超える数字」

なのです。

そんな驚異的な数字をたたき出したスーパートップセールスの原田さんに営業で実績をあげる上での秘訣を聞いてまいりました。

■「当たり前」のマインドセット
今回のご紹介者である当社 取締役の林さんによると、原田さんと他の営業マンと圧倒的に違うところはマインドであるとお伺いしました。

営業に対する姿勢が、「取れたらいいなぁ~」という考え方ではなく、「契約が当たり前」「目標達成が当たり前」そんな感覚で営業活動を行っているというのです。

この「当たり前」という感覚は営業マンとして契約を取る上で非常に重要な考え方だと原田さんは話してくれました。

なぜなら契約を前提に話をすることで、お客さんの断り文句の捉え方が変わってくるからなのです。

■「当たり前」思考の効果
契約を取れるのが当たり前になっていない営業は、お客さんの断り文句を素直に受け取ってしまいます。

「必要ない」「興味ない」「面倒」「高い」など様々な断り文句に素直に受け止めてしまい、その素直さから、「この商品にはニーズがないのではないか」と考えてしまいます。

しかし、飛び込みで営業をかけられているお客さんは素直にその商品の良さを判断しているかというとほとんどそうではなく、営業への警戒感からこのような言葉を言っているのです。

そんな本心を理解しないまま、その言葉を素直に受け止めてしまうと、本当は契約の可能性があるお客さんまでも断り文句から「必要ない」と判断し、せっかく契約できるチャンスを見逃してしまうことがあります。

そして、お客さんの断り文句を素直に受け取ると、精神的なダメージも甚大です。

お客「結構です!!」
営業「あぁぁ↓・・・・」

「また断られた・・・」
「営業って難しい・・・」
「俺には向いてないのかな・・・」
「元々、口下手だし・・・」
「なんでこんなにつらい思いをしないといけないんだろう・・・」
「正直・・・やめたい・・・」

という思考になっていきます。

しかし、「契約が当たり前」という考え方であれば、お客さんの断り文句への捉え方が変わってきます。

まず、断り文句に違和感を感じます。

お客さん「必要ないです」
営業「(あれ?必要なはずなんだけど?もしかして警戒されてる?)」

お客さん「面倒なので結構です」
営業「(えっ?面倒でもやらなきゃ損でしょ?絶対、損だって!)」

※( )は心の中の声です。

となり、強烈に断られても、
「もったいないな~、なんでだろう?どう考えてもメリットあるはずなのに」

といったように断りのダメージをまったく感じなくさせることができるのです。

この考え方は非常に大切で、以前も飛び込みを主体としていたトップセールスがこんな話をしていました。

「飛び込み型の新規開拓営業では、テクニック云々よりも、いかに自分のマインドをうまくコントロールするかにかかっている」

といった名言にある通り、自分のマインドのコントロールの仕方を知っている人間は断られても営業を楽しむことができ、営業を楽しんでいるから好印象を与え、好印象が契約につながる結果になるのです。

そして原田さんはまさにそのマインドをコントロールする術を熟知しているということなのです。

■お客さんのタイプを見極める
その他にも原田さんにはノウハウがあります。

お客さんが警戒している中、お客さんに信頼してもらうために、お客さんのタイプに分けて話し方を変えるというのです。

お客さんがどのような性格なのか。

「マイペースなのか、せっかちなのか、慎重なのか、おおざっぱなのか、意見を聞き入れる人なのか、我が強い人なのか」

そのタイプを最初に出会った30秒で判断します。

そして30秒で判断したタイプ別に、相手が同調しやすいような営業の展開に変えていくのです。

例えば、
慎重型・・・いい加減なことを言わない、結論を急がせない
せっかち型・・・簡潔に説明、結論ファースト
我が強い・・・説得しない

などといったようにタイプによって話し方を変えていくのです。

では、具体的にそのタイプをどのように判断しているのでしょうか?

飛び込み営業は最も警戒される営業スタイルです。

警戒される中、相手の性格を判断できるほど長々と話をすることはできません。

短時間で、その人の性格を判断してタイプを見極めなければならないのです。

非常に難しいように思えましたが、原田さんにその見極めのポイントをお伺いするとこんな答えが返ってきたのです。

原田氏「返事(はい)のレスポンスで見極めています」

■営業を楽しむ方法
原田さんはお客さんの返事の仕方によってタイプを見分けていたのです。

一部をご紹介すると

「はい」を言わない人・・・マイペース、慎重
「はい」を連呼する人・・・我が強い、意見が通りづらい

等々

最初の「はい」の返答で、だいたいのタイプを判断することができ、そこで判断したタイプに沿って話し方を変えていくのです。

ただ、このスキルに関しては簡単に真似できるものではありません。

この「はい」という返事だけで見極められるようになった背景として、はやり原田さんが飛び込み訪問の「数をこなしてきたから」という要素が大きいと思います。

毎日、毎日、200~300件の飛び込み訪問を行い、そのお客さんの反応とタイプを観察してきたからこそ身に付いたスキルだと思います。

しかし、このスキルは真似できないからといって何も得るものがないかというとそうではないと思います。

このお客さんを観察するという姿勢で営業することは、先程の「当たり前」のマインドコントロールと同様、断りのダメージを小さくする手法だと思います。

お客さんを説得するという考えだと断られるとダメージが残ると思いますが、お客さんのパターンを分析するという観点で飛び込み営業を行っていれば断りがダメージではなく、サンプルになります。

このように考え方を変えるだけで、断り文句の捉え方が変わり、捉え方が変われば、飛び込み営業へのきついというイメージも変わるのではないでしょうか。

そして営業を楽しめるようになれば、必然的に明るくなりますし、その明るさがお客さんを惹きつける魅力になっているのではないかと思います。

■水田チェック
今回インタビューさせていただいた原田さんはどんな状況においても非常に前向きであり、営業を楽しむための秘訣を教わったように思います。

しかし、この前向きな考え方を得た背景には壮絶なストーリーがありました。

実は、原田さんは非常に重い病気を抱えています。

その重い病気とは

「癌」

です。

しかも、その進行度合いは「ステージ4」まできています。

その病気の影響で左足は、服の上からでも分かる程、肥大化しており右足とは比べ物にならないぐらいに腫れている様子でした。

最初に「癌」が発覚したのは20歳のころ。

その頃に大手術を行い、何とか無事に手術は成功。

そしてこれまでの通りに生活に戻れると思っていたのですが3年後に再発・転移。

その後は1年に1回手術、今では2か月に1回入院をしなければならない程の症状になっています。

本来であれば、仕事をする気にもなれず、家にふさぎ込んでいてもおかしくないような状態です。

しかし、原田さんは今の現実を後ろ向きに考えずに、前向きに、そして仕事を楽しんでいるのです。

このようなマインドを保てるのは会社の上司である林取締役の影響が大きいようです。

原田さんは学生時代からバイトとして当社で働いていたこともあり、林取締役の付き合いは20歳頃からになります。

ちょうど「癌」が最初に発覚した時期でもあります。

そして3年後に「癌」が再発・転移して悲観的になっていた原田さんに対し、誰もが心配そうな面持ちでいたにも関わらず、林取締役だけ全く違った態度だったのです。

林取締役は原田さんに対して、

「どうせ、人はいずれ死ぬ。それが早いか遅いかだけの差だろ」
「人生、先は長いと思って気が付いたら爺さんになって何も生きた証を残せない奴よりも、短い人生だと分かって必死になって生きて、何か生きた証を作れた方がよっぽど最後に幸せを感じられると思うぞ」
「それにほとんどの人間が人生は長いからと思って、いつの間にか歳を取って何も残せないまま死んでいくやつばっかりだから」

この言葉に原田さんは驚きました。そして気づいたのです。

人は物事の解釈の仕方を変えるだけでいくらでも前向きになれる。

そして前向きになれるということは、人生は起こっている出来事自体に幸・不幸があるのではなく、解釈の仕方が幸・不幸を決めているのだと。

そして、この出来事、会社のポジティブな文化が、「契約は当たり前」という考え方を原田さんに発想させるきっかけとなり、今ではこの思考が契約を量産する原動力となっているのです。

■インタビュー企業
社名:株式会社リアホールディングス
住所:東京都渋谷区桜丘町8-9 メイセイビル6F
URL:http://reaholdings.co.jp/