第27回リアルトップセールスインタビュー

山口さん
第27回のリアルトップセールスインタビューはアフラック生命の山口さんです。

山口さんは保険営業といってもお客様に直接販売しているのではなく、代理店を通しての販売です。

営業は主に保険代理店への販売促進であったり、代理店を開拓するという業務になります。

山口さんが勤務する会社の予算設定は非常にシビアで、市況の変化に関係なく、毎年、前年比+10%前後で組まれるとのことで常に右肩上がりを想定した予算設定になっています。

そんな厳しい予算設定の中、なんと山口さんは営業を始めてからの10年間で、ほとんど予算を達成しており、戦績は7勝3敗という輝かしい実績を残しているのです!!

それだけではありません。

過去に年間表彰5部門中3部門を、山口さんが総なめにするなど、数々のタイトルを獲得しております。

また、予算金額の大小は、担当する代理店の大きさ・数に左右されるのだそうですが、山口さんは10年間すべて支店で一番の大きな予算を設定されているそうなのです。

これは毎年、大口客を任せられているということであり、その事実から当社が山口さんに対して絶大な信頼を寄せている証拠でもあると考えられます。

そんな社内からも信頼の厚い山口さんに代理店営業のノウハウをお聞きしてきました!!

■売るための秘訣とは?
今回は直接販売でなく、代理店営業というこれまでと違った切口ですので、代理店・問屋・パートナーを経由して販売している営業マンに非常に役に立つ内容ではないかと思い、私も興味津々で話をお伺いしてみました。

水田「山口さん、是非代理店営業の秘訣を教えてください」とお伝えするとこのような秘訣を教えてくれたのです。

代理店営業の秘訣、それは、、、

「解決策を提示しない」

当社では、代理店との癒着が万万が一にも発生しないように、2年周期ぐらいで代理店の担当変更を行うそうです。

2年程度で担当が変更されるのであれば、代理店に自社の商品の販売強化を促し、実績を上げるだけ上げたら、「サヨナラ」という割り切ったお付き合いをしている営業も現実的にはいると思います。

しかし、山口さんは短期的な業績アップを考えるのではなく、代理店がうまく営業できるようになることを常に最優先しているとのことなのです。

短期的な業績アップを追うよりも代理店の長期的な成長を考えて接した方が、結果的に業績が上がるというのです。

では、代理店がうまく営業できるようにやっていることは何なのかが気になった私は、その具体的な手法を聞いてみたのです。

そうすると山口さんは、代理営業のノウハウをシリアスに語ってくれたのです。

山口さん「私は代理店さんに対して『●●した方がいいんじゃないですか』とか『●●について聞いてみてください、●●保険の提案につながる可能性があるかもしれません』といった直接的なアドバイスはしません。直接アドバイスするのではなく、相手に気づいてもらうようにしています」

水田「へー、どうやって相手に気づかせるようにするのですか?」

山口さん「例えば、代理店さんと話をしていて、お客様の家族情報まで聞くことができれば色々な提案ができると分かっても直接、『ご家族の情報を聞いてください』とは言わないのです」

山口さん「こちらも気づいていないフリをしながら、自分が保険に加入した体験談や他のお客様での体験談を話題にしながら相手に気づいてもらうように示唆しています。相手に気づかせることができれば、その代理店さんはすぐに動きますし、次回同じようなシチュエーションに会った時に自然と気づくようになるのです」

水田「なるほど、でもよくそこまで我慢できますね。私だったら言ってしまいそうですけど」

山口さん「自分のことだけでなく、相手の今後のことも考えれば直接的なアドバイスよりも気づかせた方がより商品知識が身につきますし、実は遠回りに見えますが、結果的にはこちらの方が早いし効果は高いのです」

これは代理店に動いてもらわないと契約が増えないという制約のある営業スタイルで、非常に参考になる話ではないでしょうか。

実績を上げるためには、代理店に具体的にお願いして動いてもらうことを早いと発想してしまいがちです。

しかし、実際に手取り足取りやっていては代理店も育たないし、自分自身も手間がかかるばかりなのです。

代理店やパートナーの販売力を強化するためには、直接的なアドバイスで動いてもらうよりも「気づきを与えること」に専念した方が効率的なのです。

この事実をどれだけの代理店営業の方が気づいているでしょうか?

苦労ばっかりして予算がなかなか達成しない営業マンには大きな気づきがあったのではないでしょうか?

また、山口さんはお客様や代理店のニーズが自社の商品で満たすことができないと判断すると迷わずに、他社の商品や営業マンを、人脈を活用して紹介します。

そこまでして代理店のことを考えているのです。

解決策を提示しなかったり、結果的に他社商品がニーズを満たすことになろうとも、代理店のことを最優先に考えて活動することが山口さんの良さでもあり、代理店に支持される営業マンとなっている理由ではないでしょうか。

「代理店に育ってほしい」という姿勢が相手の好感を呼び、信頼関係を深めることで代理店がいの一番に相談する営業マンになっているのではないかと思います。

山口さん、ありがとうございます!!

■成果を上げるために心がけていることは?
気づきを与えるプロフェッショナルの山口さんが成果を上げるために心がけていることは、

「大量のコミュニケーション」

です。

山口さんは、お客さんとの接点をできる限り増やすことを心がけています。

過去1日1~2件のお客様との接触回数を、現在はその8倍にしているそうなのです。

そして、山口さんはマネージャーでもあるため個人予算だけでなく組織の予算達成の責任も持っています。

そこで山口さんが実践されていることは、お客さんだけではなく、部下とのコミュニケーション量もこれまでの2~3倍を心がけるようにしているとの事なのです。

山口さん曰く、
「部下とのコミュニケーション量を増やすことで飛躍的に相談される数が増えました。そのおかげかどうかは分かりませんが、部下の実績も向上して、前年対比7%アップの予算だったにも関わらず、予算は十分に上回りました」

「あと、昨年は組織の予算を達成させただけでなく、周りからの定性評価も非常に高く、コミュニケーション量って本当に大事だなと実感しちゃいました」

山口さんは、コーチング技術がなくとも、部下を見捨てない覚悟とコミュニケーションの量を担保すれば十分に部下は育つと確信しているようです。

そしてこんなことも話してくれました。

言葉は何を言うかよりも誰が言うかの方が大切です。なので私は部下に憧れられる存在になれるようにしていますし、憧れられる存在になるために2つのことを心がけています。ひとつは『自分が実績を出すこと』もうひとつは『逃げないこと』です」

保険業界では保険適用外のケースでも保険金を求められトラブルとなるケースが多いようです。

そのようなクレームが部下にあった際に自分から出て行き、そのトラブルを解決するようにしているらしいのです。

「男前ですね」と私が話すと、

「結構ムリしてますけどね(苦笑)」

と。

その表情から「本当に大変そうだな(汗)」と思わず思ってしまいました・・・

■トップセールスになるにあたって何か転機となった出来事はありますか?
トップセールスになるにあたってのきっかけは沖縄で営業していた時のことです。

山口さんは沖縄で営業していた時に、うまく沖縄の地域特性を捉えることができず2年間実績が低迷していました。

2年前後で転勤になる仕組みの会社ですので、山口さんはそろそろ異動になるだろうと考えていたのです。

しかし、沖縄での実績は思わしくなく、このままでは代理店さんに「何も残せないまま離れてしまうことになる」と思いふけったのです。

そこで山口さんは実績を残すことができなくても最低でも営業ノウハウは伝えていこうと思ったのです。

営業ノウハウを学んでもらえれば、自分自身が転勤になった後でもその代理店のためになると思ったのです。

そこで短期的に実績を上げるのではなく、どのようにすればノウハウを伝えることができるのかを考えたのです。

そこで考え出した答えが、「気づきを与えること」だったのです。

気づきを与えることができれば、吸収するペースも早くなると考えたのです。

そして実績を上げることではなく、ノウハウを吸収してもらうことに専念していると、なんと実績がこれまでの2倍に跳ね上がったのです。

この失敗&成功体験が、今の山口さんの「気づきを与える」営業手法の源泉になっていったのです。

■水田チェック
山口さんの営業手法は、まさに「傾聴」のテクニックだと思いました。

「傾聴」とは、

①相手の話を相手の語るままに聞き取っていく。
②相手の言葉の意味を正しく聞き取るだけでなく、相手の感情を受けとめる。
③言葉の背景にあるもの、沈黙の中に語られているものを理解しようとする。
③アドバイスしたり、問題解決しようとしない。

というものです。

私は直接話していたので分かりますが、非常に会話しやすいように気遣ってくれていましたし、相手が何を考え、どのような意図で話しているのかを常に考えているとも話してくれました。

そして話す割合も営業とお客さんで1:9の割合になるようにしているそうなのです。

解決策を提示しない姿勢といい、まさに山口さんの営業手法は、「傾聴」ではないかと分析しております。

■インタビュー企業
社名:アメリカンファミリー生命保険会社
住所:東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル
TEL:0120-5555-95
URL:http://www.aflac.co.jp/

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「予材管理」が、あなたを“リアル・トップセールス”にする!

営業という職種は、自分自身の成果が数字と直結しているため、成果が上がっているかどうかががわかりやすく、成果を上げている営業パーソンにとっては、これほど面白い仕事はないと思います。
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2013年05月10日DVD、書籍紹介


名言ランキング

メルマガの読者の方から非常にうれしい連絡がありました。

それは、これまでのトップセールス一行語録の「うなづける投票」社内でして
いただいたというのです。

このメルマガをそこまで社内で共有していただけて本当にうれしいです。
せっかくですので、その内容をコラムで紹介したいと思います。
(4月26日現在のランキング)

1位:人の印象は、最初の3秒で決まる
2位:営業で最も大事な仕事は「0」を「1」にすること、いわゆる案件化である。
3位:営業は「いかにお客様が困っていることを探し出し、解決するか」
4位:断る理由をひとつひとつなくしていけば、契約は見えてくる
5位:紹介をもらえる人ともらえない人のいちばん大きな差は、「紹介してくださいと言っているかどうか」
6位:苦手意識を持っている人にあえて会いに行けば道は開ける
6位:刈り取りよりも種まきの時間を優先しろ
6位:値切られるか、言い値か、商品説明が求められるか、任せられるかは「信頼関係の差」だけ。
9位:断るお客さんにも最低18ヶ月は通え!継続の先に勝利がある
9位:飛び込みのモチベーションを持続する秘訣は、訪問件数を目標にすること
9位:与えられた目標よりも高い目標を立てなければ、与えられた目標は達成しない

6位~8位は同数、9位から11位も同数です。

第一印象への気遣いは、もはや営業の共通認識となっているようですね。
見た目の印象が重要なことだといわれる中でよくメラビアンの法則が話題にされます。

「見た目」が55%、「話し方」が38%、「話す内容」が7%の影響力を持っているという法則です。

このメラビアンの法則は実験内容を知らずに結果だけが一人歩きして、見た目を重視せよという間違った
ことを伝えていると解いた人もいます。

でも、またこの意見も一人歩きして、見た目は関係ないと解釈している人も世の中にいるようです。

まぁ、研究者の意見はさておき、重要なことは「飛びぬけているかどうか」だと思います。
この名言を伝えてくれたトップセールスの挨拶は飛びぬけていました。私がこれまで会った営業マンの中
でもダントツの1位でした。

そしてその挨拶一発で1番表情を思い出しやすい、記憶に残る、人物となったのです。

営業において最初に思い出してもらえる人物になれるかどうかは、非常に重要な要素です。
お客さん側の立場になれば分かりますが、似たような商品の説明を、比較対象のためとはいえ何社も聞く
のは苦痛です。

せいぜい比較をするといっても3社程度でしょう。

その3社に入ることも大事ですし、最初の1番にプレゼンをすることも重要です。
なぜなら商品の差別化がしにくい現在では、商品の機能自体で他社とはまったく違う魅力を打ち出せる機
会は少なく、2番目、3番目になると1番目にプレゼンする人よりも格段にインパクトは弱まるからです。

1番になるためにいかに「飛びぬけたことをするか」ではないでしょうか。

ちなみに今回のランキングを社内に促していただいた方も過去にインタビューさせていただいたトップセー
ルスです。

この方も「笑談」という飛びぬけた手法を持っていました。

「いかに飛びぬけるか」

飛びぬけるといっても何か特別なことをする必要はありません。
スピード、気遣い、アフターフォロー、繰り返しの接触回数など、ごく単純なことを飛びぬけてやることでもいいのです。

トップセールスは人とは違う何かしら飛びぬけたことをやっているものです。

2013年04月28日コラム


第26回リアルトップセールスインタビュー

樋口さん

第26回のリアルトップセールスインタビューは(株)トータルサービスネットワークの樋口さんです。

トータルサービスネットワークは、ライフプランをベースに生命保険・損害保険・投資信託をコンサルティングする会社で、樋口さんは当社の経営者でもあり、かつ現役の営業マンでもあります。

樋口さんは大学を卒業して勤め人として勤務することなく、保険代理店として創業し、現在の当社を作り上げるなど、人の入れ替わりの激しい保険業界で約30年も活躍されている人物なのです!

これまでの実績は、ご本人の希望により公開は固辞されているためお伝えできないのですが、驚くべきものです!!
(私には少しだけ公開してくれましたが、驚愕の実績です!!お伝えできないのが残念です)

しかもここ20年の保険の実績は凄まじいのに、それにプラスして、同じお客様に投資信託も同時に並行して販売し、数億円の残高があるそうです!!

そんな保険業界のトップセールスであり、経営者でもある樋口さんに営業の秘訣をお伺いしてきました。

■売るための秘訣とは?
樋口さんは非常に誠実な方で、売るために秘訣を自分自身の営業方法を分析し、事前準備した上で私に話をしてくれたのです。

(なんといい人だ!)

そんな樋口さんに売るための秘訣をお伺いするとこのような言葉が返ってきました。

それは、、、

「先生と生徒の関係を構築すること」

です。

営業においてはこちらから売り込むのではなく、いかに向こうから声が掛かる状態を構築するかが重要だとお話されていました。

先生(=専門家)とお客さんが認識してくれれば、相手から連絡がきますし、無理なお願い営業をする必要がなくなるので営業が凄く楽になると話していたのです。

そこで私は更に突っ込んで樋口さんに質問してみました。

水田「じゃあ、その先生と生徒の関係をどのように築いていくのですか?」

そうすると樋口さんはこのように教えてくれたのです。

樋口氏「相手が気付いていない潜在的な問題を指摘してあげるのです」

と教えてくれたのです。

相手が気付いていない問題を指摘すると、「さすが専門家!」と認識されやすくなります。

そして指摘する潜在的な問題も、相手の年齢・立場から興味を惹きそうな話題と絡めながら伝えていくのです。

例えば、年齢別なら以下のような話題です。

20代→社会保障などの問題もあり、将来へのリスクを感じている世代→話題:貯蓄
30代→結婚し、家族ができる世代→話題:家族の安心
40代→健康に気遣うようになる世代→話題:健康
50代→リタイヤメントを意識する世代→話題:老後の資金
60代→相続を考えないといけない世代→話題:財産承継

そして、相手が経営者なら以下のような話題から展開していくのです。

個人事業主→国民年金と厚生年金の違い→話題:家族の安心
経営者→事業承継→話題:税制

相手が認知していなかったリスクを教えた後、必ず解決方法も明示してあげます。

「問題提起」→「解決策の明示」という手順を踏むことができれば、営業とお客という関係ではなく、先生と生徒という関係に変わっていくというのです。

そして先生と生徒という関係を構築することができれば、「売る立場」ではなく「教える立場」として関係を築くことができますので、相手から連絡がくるようになりますし、無理なお願い営業をする必要もなくなるということなのです。

この営業手法はまさにSPIN話法そのものであったので、私は樋口さんに

「SPIN話法をご存知なんですか?」

とお尋ねすると、

「いえ?何ですか、そのSPIN話法というのは?」

といったのです。

かなりレベルの高い営業術としてSPIN話法というのが巷にあるのですが、その存在を知ることなく、実践の現場でその営業手法を身につけていたのです。

その事実に若干鳥肌が立ちました。

(すごいな、樋口さん・・・)

※SPIN話法とは、ニール・ラッカム氏が提唱した営業手法で、IBM、ゼロックス、DHL、AT&Tなどの世界のトップ企業が導入している。

■成果を上げるために心がけていることは?
非常に高度な営業テクニックを聞いた後に、成果を上げるために心がけていることをお伺いすると今度はこのような言葉をいただけました。

それは、、、

「お客様を選ぶ」

ということです。

この「お客様を選ぶ」という言葉の背景を聞いていくと、まさに樋口さんの実践的なマーケティング手法についてお伺いすることができたのです。

「お客様を選ぶ」というのはどういうことかというと、当社が対象とするお客さんは、アッパー層(富裕層)ではなく、ミドル層(中流階級)でもない、その中間のアッパーミドル層だとおっしゃっていたのです。

その理由は当社の強みと深い関係がありました。

当社の強みは、保険と運用をバランスよく提供できる商品構成と専門知識です。

その強みがいちばん活きるのが、高収入ではあるがその収入源が断たれると生活が不安定になる層なのです。

保険は現在の資産を守るためのものであり、運用は新たな収入源になります。

現在の資産を守りつつ、新たな収入源を確保する必要がある方が、当社のサービスを必要とする顧客であり、その顧客がアッパーミドル層なのです。

アッパーミドル層というのは、中小企業の経営者や開業医、共働きの公務員などがまさにその対象です。

かつその中でも中小企業の経営者や開業医などは会社の経費という財布があるので、資産の維持・運用の方法も複雑で専門家の助けが必要な方々です。

このような方々はまさに当社の強みとお客さんの悩みが合致しやすい先であり、そのような層をメインの対象にしているということなのです。

これは自社のポジショニングを十分に理解している証拠であり、しかもそれをしっかりと実践までに落とし込んでいるのです。

和食屋でなぜかラーメンをおいている店など、自社のポジショニングを考えないまま営業をしている企業は山ほどあります。

なんとなく知識はあるのですが、本当に自社のポジショニングを意識して、実践にまで落とし込めている人はかなり少ないのではないでしょうか。

更にいうと社員レベルでここまで落としこめている人はごく少数だと思います。

今回、樋口さんは経営者ですが、樋口さんは経営者だからと特別視するのではなく、営業で業績を上げるために盗むべきポイントを公開してくれている訳ですので、すぐにでも真似しましょう。

自社の強みとマッチする顧客は一体誰なのか?

連想ゲームのように考えると、その答えは必ずたどり着くはずです。

■トップセールスになるにあたって何か転機となった出来事はありますか?
樋口さんの転機は2度あったとお話してくれました。

1度目は20代の頃です。

当時、保険営業を始めた当初は営業がうまくいかないと、漫画喫茶にいったり車の中で昼寝をしたりもしていたそうです。

しかし、契約が取れなければ収入はありませんので、契約が取れずに収入が安定しないのを補うために土日にバイトをして生計を立てていたそうです。

しかし、せっかく保険代理店として営業しているにも関わらず、バイトをしなければならない現実に嫌気がさしていた時に、当時の顧問税理士から紹介された勉強会への参加が大きな転機となったのです。

その勉強会というのは、「ナポレオン・ヒル」や「D・カーネギー」などの成功理論を学ぶ勉強会でした。

その勉強会の中で、「明確な目標を立てること」「達成した姿をビジュアル化すること」「絶対にできると思って実行すること」など、目標設定の重要性を学び、それを実行に移したそうなのです。

目標設定というのは、経済面の目標だけでなく、4K(家族、経済、教養、健康)・2S(社会、精神)の視点で3年後、10年後にどのようになりたいかをリアルに想像して目標設定するというものでした。

樋口さんはその成功哲学どおりに実践してみると、これまでとは違う考え方や動きをする自分に、そしてその行動力から業績がウソのように好転していく様子を目の当たりにし、目標設定の重要性を実感したそうなのです。

そしてもうひとつの転機は30代の終わりの頃です。

その当時、樋口さんは目標を次々に設定して、昼は損保の営業、夜は生保の営業、そして深夜は翌日の資料作りなど寝る間も惜しんで働き、目標を次々とクリアしていったのですが、そのハードワークが祟って倒れて入院してしまったそうなのです。

そこで気づいたことがあったのです。

「俺って、何のために働いているんだろう・・・」

これまではがむしゃらに目標設定してそれを達成することだけを考えて必死になっていたのですが、目標設定「だけ」だとストレスが溜まり、そのストレスが体への負担になっていることに気づいたのです。

そして目標設定には「目的が必要」という、最も重要なことを私に語ってくれたのです。

樋口氏「水田さん、石を積みの刑はご存知ですか?ある罪人に目的を教えないまま、ただ石をひたすら積ませ、壊しては、また積ませるというという罰のお話です」

樋口氏「人は目的が分からず、目標だけを与えて行動させると疲弊してしまうのです。必ず目標を設定する上位には『目的』というものがないといけないのです」

と私に教えてくれたのです。

「今の目標設定を何のために行っているのか」

本来なら伝える側のコンサルタントなのに、樋口さんに非常にためになる話を教育してもらいました。

(ありがとうございます!!勉強になります!!)

目標だけではなく、「目的」も明確にすること。

これが目標を達成しながら、ストレスなく仕事をする秘訣、なのです。

■水田チェック
樋口さんの強みの源泉でありいちばん真似ができるスキルは、「お客様を選ぶ」という考え方ではないでしょうか。

SPIN話法などは私も実践でやってみたことはあるのですが、正直ちょっと難しいスキルです。かなりのロープレによる鍛錬が必要かと思いました。

そのスキルを時間を掛けて習得するのも良いのですが、それよりもこの「お客様を選ぶ」という考え方はすぐにでも取り組める内容だと思ったのです。

うちの商品・会社・自分自身が一体どの層に受け入れてもらいやすいのか、商品・会社・自分自身が提供できるメリットから逆算することでおのずとそのターゲットは見えてくると思います。

いくら高度な営業スキルを身につけても、相手を間違えていてはそのスキルの効果は半減します。

高度な営業スキルを最大限に発揮させるためにも、まずは「誰に」営業を仕掛けるのかを考える必要があるのではないでしょうか。

■インタビュー企業
社名:(株)トータルサービスネットワーク
住所:愛知県名古屋市西区名駅2-4-8
TEL:052-561-8091
URL:http://www.tosnet.info/

第25回リアルトップセールスインタビュー

 梶原さん

第25回のリアルトップセールスインタビューはジーエークロッシングの梶原さんです。

なんとーーーーーー!今回はーーーーーー!トップセールスインタビュー初の『女性』トップセールスです!!

女性だからといって侮ってはいけません。

広告や販促の企画制作を行う会社で、年齢はまだ30代前半にも関わらず東京事業部の総責任者をしているのです。

関西の出身らしく情熱的で行動力にあふれていますが、反面とてもきめ細やかな方でもあります。

しかも梶原さんが東京に異動になったのは25歳の時。異動といっても、東京には事務所もなく、ほぼ0からのスタートだったそうです。それがインテリアとアパレル系のトップ企業を次々と開拓し、今では東京だけで「年商12億円!!!」、社員数も「40名規模にまで拡大!!!」させているのです。これは驚きですね。

今回は、そんな超人的な実績をたたき出した梶原さんに営業の秘訣をお伺いしてきました!!

■売るための秘訣とは?
単刀直入に「売るための秘訣は何ですか?」と梶原さんにお伺いするとこのような答えが返ってきました。

それは、、、

「お客さんと家族のように付き合うこと」

です。

梶原さんは法人向けのビジネスですので、会社同士のお付き合いになります。

会社同士のお付き合いというと、どうしてもドライな付き合い方になってしまいがちですし、そうすることが良いと考えている人も多くいると思います。

しかし、梶原さんはこのように語ったのです。

「会社といえども、結局は人で成り立っています。人で成り立っている以上、人とのつながりを大切にしなければビジネスは成り立っていきません」

「ビジネスはビジネスと割り切るのではなく、いかに分け隔てなくお客さんと付き合えるか、これがすべてです」

そして更に「お客さんと家族のように付き合う」とはどういうことかを私にレクチャーしてくれました。

<梶原さん談>
「私は社員も家族のように思っているのですが、社員であれば社員旅行に行ったり、飲み会に行ったり、プライベートでも付き合ったりしますよね。それと同じように社外の取引先とも付き合います」

「それに家族であれば、毎日顔を思い浮かべたり、心配したりしますよね。それと同じようにお客さんの顔も毎日思い浮かべています」

「お客さんのことを考える回数が増えればおのずとお客さんのことが理解できますし、家族のように付き合えば、自然に本当の信頼関係が築かれていくのです」

後日、当社の社長から話をお伺いしたのですが、梶原さんは自身がプライベートで購入する洋服や生活用品もすべて得意先から買っているとのこと。

ここまでやるか、と思った私はふとこんな質問をしてみました。

「平日も休日もお客さんのことばかり考えていると疲れないですか?」

そうすると梶原さんは、

家族のことを考えて疲れますか?それに考えようとして考えてるのではなく自然に出てきますよ」

こう言われた時に、確かに私は「営業」→「お客」→「駆け引き」→「戦う相手」と認識しているので疲れるのではないかと感じたのです。

「戦う相手」と考えていると緊張もしますし、警戒もします。

「お客様は鏡」という言葉があるように、自分自身が緊張し警戒すればするほど相手も警戒して本音をなかなか話してくれない関係になってしまいます。

そのような関係になってしまえば、本音を聞きだすことに時間もかかりますし、相手の本心が分からないために間違った提案になってしまう可能性も高まります。

おそらく「営業」→「お客」→「共存」→「家族」と考え方を変え、お客さんにオープンになれば、相手もおのずとその波長を感じ、警戒心を解いていくのではないかと思ったのです。

ビジネスを戦場ではなく分かち合う空間と考えているからこそ仕事を楽しむことができ、楽しんでいるからこそ、類似性の法則が働いて、楽しく仕事ができる優良なお客さんが引き寄せられているのではないかと思います。

※「類似性の法則」とは、人は自分と似たものに対して好感を持つ心理効果。類は友を呼ぶはまさに類似性の法則

■成果を上げるために心がけていることは?
お客さんを家族のように考えている梶原さんに成果を上げるために心がけていることは

「人間関係が構築できるまでは絶対に売り込まないこと」

です。

梶原さん曰く、人は信頼関係を構築するまでに以下のようなステップを辿るといいます。

「異物」→「異質」→「同質」→「上質」

「異物」とは、同じ空間にいて違和感を感じる状態です。
「異質」とは、お互いに興味があり、共通点を探している状態です。
「同質」とは、考え方や価値観が共有できた状態です。
「上質」とは、お互いに高めあえる存在になった状態です。

要は、「異質」「異物」の段階にもかかわらず営業行為を行うのはタブーということなのです。

では、「異質」「異物」の段階ではどのような接し方をするのかと質問をしたところ2つのことを教えてくれました。

まず、1つ目は「相談相手を目指す」そうです。

営業というとどうしても商品を販売するチャンスがないかを伺ってしまいますが、梶原さんは自分を前面に出すことは控えて、相手を立てながら、相手が話をしやすいようにその場を演出するのです。

相手を立てた会話を心がけると、段々相手も心を開いてきます。

そして今、困っていることや不安に思っていることを話すようになってくるのだそうです。

そして、2つ目は「既存の取引先をけなさないこと」です。

新規のお客さんですと必ず現在使っている競合がいます。

本来営業であれば、競合を押しのけて顧客シェアを確保するために、競合と自社の違いなどを話しながら自社との取引がいかにメリットがあるかを話してしまいがちです。

しかし、梶原さんは競合をけなすのではなく、あえて褒めることをするのです。

なぜなら、過去に今の業者を使うと意思決定したのは目も前にいる人かもしれないからです。

今の既存業者をけなすということは、過去にその担当者が行った意思決定を否定することにもなる可能性があるからなのです。

また、逆に褒めてあげた方がその業者に対する不満などが出やすいとも言っていたのです。

そんな非常に細かい気配りを心がけている梶原さんですが、常にその状態を保っているかというとそうではありません。

「異物」「異質」段階では奥ゆかしいのですが、同質以上になるとお客さんに遠慮することはなくなります。

(恐ッ!!)

おせっかいが過ぎるぐらいに様々な問題提起を行い、プロとしての視点でお客さんに最適な広告プランを提案するのです。

ただ、同質まで関係性を高めたお客さんにとってはそのほうが感謝をされることも多く、要は関係性の深さを考えながら、対応する姿勢を変えていかなければならないということなのです。

顧客の状態に合わせた最適なプランならぬ、「最適な接遇」

非常に勉強になりました。

■トップセールスになるにあたって何か転機となった出来事はありますか?
梶原さんはある客先の担当者との出会いが大きな転機となったそうなのです。

その担当者とは、梶原さんが一番最初に大きな仕事をいただいた客先の方で、最初は非常にやりにくい相手だと感じていた人でした。

何がやりにくいかというと、「販促プランを考えてくれ」と要望してくるわりには、あまり解決へのヒントを与えてくれないことです。

「俺は●●のことについて困っているから、これを何とかしてほしい」と相談してくるのですが、それ以外の情報をほとんどもらえないまま考えてくれと言ってきたそうなのです。

梶原さんも一旦は考えてみたのですが、あまりにもヒントが少なかったために「やっぱりこれぐらいの情報で考えろっていう方が無理でしょ」と思い、再度その担当者に情報を得るべくヒアリングに行ったのです。

そうするとその担当者は、

「本当に考えてくれたのか?プロが本気で考えたのなら何かしら答えは出るはずだ!」

と指摘され、自分自身の考えが浅いことを見抜かれたのです。

そして会社に戻り、再度考え直し、お客さんの悩みを解決するために考え抜いたのです。

そして考え抜いたプランをお客さんに提示する段階で「あること」に気づいたのです。

それは、考え抜くことで出した答えというのは、本当に合っているかどうかは別にして「自信につながる」と。

本当に考え抜いたからこそ自信のあるプレゼンができ、そして自信があるからこそ、そのプレゼンがお客さんの心に響くのだと気づいたのです。

そして梶原さんはこのようにも言っていました。

「世間一般でよく『時間がないから考えられなかった』という人がいるがそれはすべて言い訳です。考える時間なんていくらでも捻出できます。電車に乗っている時、お風呂に入っている時、食事を取っている時、いつでも考えることなんてできるんです」

要は、考え抜いていないのは自分自身の怠慢でしかないこと、そして考え抜くことが自分を信じることにつながり、その行為が自信の源泉となることを教えてくれたのです。

そしてこの出来事は、お客さんと家族のように付き合い、常にお客さんを考える姿勢を生む土台となったのではないかと私は分析しています。

■水田チェック
梶原さんの営業力の強さの源泉は、「考える回数」にあると私は分析しています。

良いアウトプットを出すためには、「考える時間」よりも「考える回数」が大事だといわれています。

それはなぜかというと、脳は考えている時間ではなく、考えている合間、いわゆる1回目のシンキングタイムと2回目のシンキングタイムの合間の無意識の状態の時に因果関係や情報のつながりが整理されアイデアとなって出てくるのです。

机に向かって考えている時より、お風呂やトイレ・電車に乗っている時・お酒を飲んでいる時や寝ている時などリラックスしている時に思わずアイデアが生まれるのはその理由です。

梶原さんはお客さんのことを「考えている回数」が他の人よりも圧倒的に多いので、その合間の回数が飛躍的に多くなり、その合間で凄まじい量のアイデアが浮かんでいるのではないかと思います。

そして、そのアイデアの量が質の高い提案につながっているのではないかと思います。

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