リアルトップセールスの雑談のネタ元

顧客へ訪問する際に、よく最初に何を話すかを悩むことはないでしょうか?

いきなり商品紹介をするわけにはいかないので、何か場を和ませるような会話をしなければと日々プレッシャーを感じていると思います。

しかし、ありきたりの天気の話をしても、こいつ「ありきたりだな・・・」と思われるのも嫌ですし、かといってスポーツの話題を振ってみるものの

お客「おれ、あまりサッカーに興味ないんだよ」

なんて言われた日には冷や汗ものです。

今日は、そんな営業マンを悩ませる雑談のネタ元となるツールをご紹介いたします。

これは第28回でご紹介したトップセールスである中村さんが愛用している情報ツールです。

その名も「日経テレコン」です。

http://t21.nikkei.co.jp/public/guide/about/index.html

この日経テレコンは、日本経済新聞、日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタスなどの日経各紙の記事が過去30年分を収録されているものです。

日経テレコンには検索機能もあり、見たい記事のキーワードを入力することでそれに関連する記事が過去にさかのぼってみることができる機能もあります。

訪問先の業界を調べるうえで、ネット検索をすることがあると思いますが、検索でヒットした情報は「確かなものなのか?」また「最近の情報なのか?」に不安を感じることがあると思います。

しかし、この日経テレコンであれば情報元は、格式高い「日本経済新聞社」ですし、日付も明確であるため、そのような心配をすることはいっさいありません。

日経テレコンから、訪問する顧客の業界情報を調べ、それをネタ元に雑談をすれば相手がノッてくる可能性も高くなりますし、ノッてこなくても一目置かれることは間違いないでしょう。

ただし、ひとつ問題があります・・・

それは・・・

「結構、費用がかかる・・・」

ということです。

インターネットで検索してみると1IDで8,000円となっており、使用するのに毎月その費用が発生するのです。

サラリーマンの平均のおこずかいが3万円~4万円といわれる中、毎月8,000円の出費はさすがに痛いところです。

しかし、ご安心ください。

こんな情報も調べました。

それは、日経テレコンの情報を「タダ」で見ることができる方法です。

その手順は、
① 楽天証券のHPを開く
② 楽天証券のFX口座を開設する

たったこれだけで、日経テレコンの情報が見ることができるようになるのです。
(本人確認のため免許証を送付する手続きもありますが)

口座開設には一切費用は掛かりませんし、口座にお金を入れる必要も全くありません。
※参考URL

http://kabushiki-blog.com/article/31455788.html

このツールがあれば雑談のネタに困ることはなくなると思います。

是非、使ってみてください。

第37回リアルトップセールスインタビュー

市川さん

第37回のリアルトップセールスインタビューは旭日工業(株)の市川さんです。

旭日工業さんはユーザーのニーズからパッケージの構造・構成について設計段階から企画提案を行える印刷会社です。

主な商品としては高級化粧品函のパッケージなどがあり、特殊な印刷を得意としている企業です。

その旭日工業で営業部長として営業組織を指揮しながら自身も営業マンとして実績を上げているのが、今回ご紹介する市川さんです。

市川さんが持つ実績は、旭日工業に影響を与えており、旭日工業の営業として着任して3年程度ですが、既に年間1.2億円にもなる顧客を獲得してきたのです!!

また、前職で残した実績もすばらしく、大手音楽制作会社のCDレーベルの仕事を受注し、月間1億円にもなる仕事を開拓してきた実績もあります。

今回は旭日工業さんの親会社である東京製紙の佐野社長のご推薦で市川さんにインタビューしてきましたのでその内容をご紹介いたします。

■売るための秘訣
市川さんが営業でこだわっていることは、

「どんな仕事でも最後まで追いかける」

ことです。

印刷の仕事というのは、簡単に説明できないぐらい多岐に渡っています。

印刷方式だけでも「オフセット枚葉印刷」「オフセット輪転印刷」「グラビア印刷」「フレキソ印刷」「活版印刷」「スクリーン印刷」「シール印刷」「フォーム印刷」「オンデマンド印刷」など様々な方式があります。

そのため商品ラインは幅広く、当然自社で対応できない印刷をお願いされることもあります。

自社で対応できない印刷については外注などを活用して対応するのですが、依頼された内容がこれまでにやったことが無い仕事であると、どこの外注先にお願いすれば良いかも分からないため、対応できないとお断りするケースもあるのです。

しかし、市川さんは現在の外注の人脈で対応できない仕事であったとしても、仕事を引き受けそれに対応できる業者を探しだすそうなのです。

効率的な観点からいうと得策ではないように思えるのですが、このような対応を繰り返すことで長期的に圧倒的な差別化を図ることができると市川さんはおっしゃるのです。

一見、手間がかかる仕事に挑戦することで、

①様々な業者とのやり取りが増え、自分にノウハウがたまる
②業者との人脈が広がる

という結果につながり、「あいつに相談すれば何とかしてくれる」という印象をお客さんに与えることができると市川さんは言います。

何でも相談できる相手とお客さんに認識されれば、1つの案件が結果的に失注となったとしても次のネタをくれたり、次回勝つ方法を教えてくれたり、という副産物もあるそうなのです。

このような外注業者との連携を強化することにより、自分自身の知識・ノウハウ・人脈を広げ、現在では1企業の営業マンの枠を超えたスキルを身につけてしまったのです。

■現在の手法を確立しようと思ったきっかけ
外注業者との連携を深めて、顧客への対応力を強化する必要があると思ったきっかけは、ソニーのウォークマンの外箱を受注した成功体験にありました。

ある企業に訪問した際に、現在使っている業者の対応の悪さを愚痴られたことがあったそうです。

依頼した内容に対してレスポンスが悪いことを愚痴っていたのですが、おそらく現在の取引業者は依頼に対して対応できる手段を持ち合わせておらず、お客さんへの対応が中途半端になっていたのではないかと想定できました。

そこで市川さんはその仕事の内容を聞き込み、対応してみたところうまく受注につながり、月間5000万の大型受注を獲得することができたのです。

その時に

「真摯に対応しなかった営業マンが我が身だったら・・・」

ということを想像し、お客さんの依頼を粗末に扱えば大きな機会損失につながることを実感したのです。

この反面教師となってくれた他社の営業のおかげで「どんな仕事でも最後まで追いかける」姿勢を確立しようという動機付けになったのです。

■水田チェック
市川さんの営業手法はアライアンス(戦略的提携)といわれる方法です。

アライアンスとは複数の企業が互いに経済的なメリットを享受するために、緩やかな協力関係を構築することです。

自社の商品サービスを提供することに留まらず、他社のサービスを提供することも視野に入れれば顧客への多種多様な要望にお応えできる可能性が広がってきます。

お客さんも相談すれば何でも解決してくれる営業マンがいればまず真っ先にその営業に相談を寄せるようになります。

一番に相談をもらえるということは営業にとって凄まじく大きなアドバンテージとなります。

お客さんが商品を比較検討するといってもその数はせいぜい3つか4つぐらいでしょう。

いくら自社が良い商品やサービスを持っていたとしても検討の土俵に入ることができなければまったく無意味です。

その土俵に常に入ることができる下地を市川さんはアライアンスという方法で作っているからこそ大きな案件に遭遇することができているのではないでしょうか。

また、このアライアンスという方法はうまく活用することができれば売上・利益を加速度的に増やすことができる手法でもあります。

例えば、自社の商品が少々高いものを取り扱っていたとします。

その少々高い商品を新規のお客さんにいきなり売るにはハードルが高かったとした時にとりあえず関係性を構築するための窓口となる安い商品があれば、段階を踏むことができるため少々高い商品も売れやすくなります。

税理士さんが保険商品を扱っているのはまさにこれに該当するのではないでしょうか。

顧問契約などの長期的な契約を企業からもらうために、いきなりその商材を勧めても商談は成立しないことが多いと思います。

であるなら、最初に窓口商品として提携している保険会社の保険を提供する、そして関係を構築した上で顧問契約を勧めることができれば契約される可能性は、いきなり勧めるよりも高くなります。

また逆も然りです。

保険会社の営業がせっかく開拓した顧客を保険商品の販売だけにとどめることなく、税理士を紹介して仲介手数料を得ることができれば売上・利益に更に上乗せすることができるようになるのです。

アライアンスという方法は顧客の満足度を上げるだけでなく、使いようによっては売上・利益をうまく獲得する手法にも変わります。

我々も市川さんに見習い、自社の商品だけでなく他社の商品・サービスへの活用にも目を向けて営業することができれば、加速度的に売上・利益を上げられる営業マンになれるのではないでしょうか?

自社の商品・サービスを購入する「前に」顧客が購入したいと思うものはないか?
自社の商品・サービスを購入すると「同時に」顧客が購入したいと思うものはないか?
自社の商品・サービスを購入した「後に」顧客が購入したいと思うものはないか?

という切り口からアライアンスを組める業者はいないものかを検討してみるのも良いかもしれません。

■インタビュー企業
社名:旭日工業株式会社
住所:東京都港区浜松町2-7-14 KAMONビル2F
TEL:03-6721-5570 
HP:http://www.tk-paper.com/asahi-kougyou/asahi-kougyou.html

3秒で新規ターゲットリストを作成する方法

どんな企業でも新規顧客を集めようと思うと必要になってくるものがあります。

それは何かというとターゲットリストです。

テレアポをするにせよ、飛込みをするにせよ、DMやチラシを送付するにせよ、必ず営業を仕掛けていくためには、ターゲットリストが必要になります。

情報調査会社などを活用すればかなり企業情報が掲載されたリストを入手することができますが、そこまで費用をかけてリストを手に入れたいと思っている企業はあまり見かけません。

確かに、お金になるかどうか分からないものにお金をかけるのは気が引けるし、ちょっと手間をかければリストぐらいできると思っている企業もあります。

しかし、営業の立場からすれば、実際インターネットなどでキーワード検索を行い、HPを1件1件確認しながらコピー&ペーストでリストを作成するのは正直、時間も手間もかかり、面倒くさい作業でもあります。

そして結局、リストに1件1件落とし込む手間が面倒なので、ひとまずアプローチして反応があった先のみリスト化していく方法を取らざるを得なくなります。

しかし、この方法でフォローを続けていくと、リスト化しなかった企業に対してまた同じようにアプローチして同じ質問をするなど、クレームの温床になりかねません。

リストを作成して、1件1件履歴を残した方が良いというのは分かってはいるものの、リスト作成の手間があって作成できない。

しかも会社にリストの購入を促しても応えてくれない。

そんな営業マンに役立つツールをひとつご紹介します。

それはIタウンページを活用したターゲットリストの作成です。

Iタウンページとはインターネット上のタウンページです。

このサイトでは、「地域」「業種」でカテゴリー分けがしてあるので、その2軸でターゲットの絞込みをすることが可能です。

しかも、元のデータベースが電話帳なので、すべての企業を網羅できています。

しかし、このIタウンページも企業リストを一覧化することはできるのですが、エクセルなどへの転記は、地道にコピー&ペーストをしなければなりません。

でもご安心ください。

そのコピー&ペーストをまったくしなくても良い無料のツールがあるのです。

それがこちらのサイトです。

「顧客激増 タウン検索 ~ iタウンページを使った見込客情報収集ソフト」

http://www.netperfect.co.jp/53.html

ここで500件までですが、無料でIタウンページで絞り込んだターゲットリストをCSVに変換する機能をダウンロードすることができます。

操作も至って簡単で、検索したらボタンひとつでリスト化です。

リスト化されたデータには、企業名・電話番号・住所などの基本情報のほかに、URLや地図のURL、メールアドレスもついていることがあります。

ひとつひとつコピペして苦労している営業マンに、ささやかなプレゼントです。
(私が作った機能ではありませんのでえらそうなことは言えませんが・・・)

これで新規開拓のスピードを速め、是非とも開拓件数を伸ばしていってください!

追伸:本当はもっと企業に情報の価値を知っていただき、情報調査会社の詳細なデータでターゲット設定してほしいものですが・・・

2013年10月24日コラム


第36回リアルトップセールスインタビューズ

勇元さん

第36回のリアルトップセールスインタビューは(株)ジーアンドビーの勇元さんです。

ジーアンドビーさんは主な事業は読売新聞の販売です。

しかし、その経営方法は非常にユニークで、他の販売店とは一線を画すスタイルで経営・事業を行っています。

まずユニークなところは、社長以外はすべて女性スタッフという点です!

男性が中心の業界で、あえて女性だけでスタッフが構成されている点がユニークで、また手がけている事業もデジタルとアナログの融合をテーマに新聞の販売店と携帯ショップ店を併設させて経営していたり、地域のお年寄りに庭の手入れや、お掃除、カーテンレールの取り付けなどなど、生活でちょっとしたお困りごとに対してサポートする事業もありと、通常の新聞販売店にはない経営を行っているのです。

コンセプトは地域に根付いたサービスの展開であり、その経営手法で圧倒的な支持を地元地域から得ているのが当社なのです。

そして今回はそんなユニークな事業を展開しているお店の新聞販売部門でダントツの成績を上げているトップセールスの勇元さんにお会いしてきたのです。

新聞販売の営業はほとんどが男性で、しかもフルコミッションという形で雇われる営業マンが多く、販売のプロフェッショナルが集まっています

大阪には読売新聞の販売店が60軒前後あり、その店舗に所属する営業マンの数は約300人います。

毎年、本部の企画でセールスコンテストが行われ、累計契約月数がもっとも多かった営業パーソンは表彰されるという制度があるのですが、そんなフルコミッションの猛者たちが集まる業界のセールスコンテストで、勇元さんはなんと入社たった2年で『総合1位』に輝いたのです!!!

しかも長い読売新聞の歴史の中で、女性がこの賞を獲得したことはなく、歴史が始まって以来の快挙を成し遂げたのです!!

そんな快挙を成し遂げた勇元さんに、どのような手法でトップになれたのかを聞いてきました!

■売るための秘訣
新聞業界の営業は先程もご紹介したとおりフルコミッション(出来高制)の営業がほとんどです。

フルコミッションですと、契約した件数がそのまま給与に反映されるため、今月の給料を捻出するためにどうしても短期的な営業になりがちです。

即日商談、即日刈り取りは当たり前で、初めて会った人にその場で決めてもらうような営業方法が当たり前のように根付いている業界なのです。

しかし、勇元さんは初めて会った人にその日のうちに契約してもらうことなど自分にはできないと考え、自分独自の営業スタイルを社長と一緒に考え出したのです。

その方法は「step by step型の営業」です。

この「step by step型の営業」とは、いきなり営業を仕掛けるのではなく、複数回に分けてお客さんと接触を図りクロージングをしていくストーリー型の営業なのです。

■step by step型営業の手順
step by step型の営業は以下のようなストーリーでお客さんとの接触を図っていきます。

①1週間の無料お試し
まずは1週間の無料お試しを取っていただきます。
無料お試しを取っていただくことで読売新聞の良さを実感していただくのです。

ただ、1週間の無料お試しだけであれば通常の販売店となんら変わりありません。

通常なら無料お試しを取っていただいた後、お試し期間が終了する1週間後に営業マンが訪問してクロージングをするというのがパターンですが、勇元さんはこの1週間の無料お試しの間に『複数回の接点を取る』ことに他の営業マンと大きな違いがあるのです。

②お試し1日目
1日目の無料お試しが届いた後に、再度挨拶にいきます。

そして提携している珈琲屋の無料お試しコーヒーをお渡しして、「これで優雅な朝をお迎えください」と若干の笑いを入れながら接触を図ります。

③お試し1~3日目
1~3日目の無料お試しには新聞を配達すると同時に、配達する新聞に自社のニュースレターを折り込みます。

大きさはB4で内容は、お店の特徴やスタッフのがんばっている姿などが伝わるような内容です。

④お試し4日目
ここで一度、様子うかがいに訪問します。

このタイミングでも営業をかけることは一切せず、「どうですか?」という一言とあとはコーヒーを飲むためのコーヒーカップを渡しにくるだけです。

あくまで様子を伺うだけ営業はいっさいかけません。
そうすると相手はかなり拍子抜けされた様子になることが多いそうです。

しかし、このギャップをあえて作ることが大切と勇元さんは話します。

⑤お試し7日目
7日間の無料お試しが終了したタイミングで最後に営業をかけにいきます。

ここで初めて具体的な提案を切り出していくのです。

しかし、このストーリーを完結させるためには途中で相手に警戒されないように細心の注意を払うことが必要です。

途中で相手に警戒されてしまってはこのstep by step型の営業はうまくいきません。

勇元さんは相手に途中で警戒されないように、あるトークを営業活動の端々にちりばめるようにしています。

■相手の考える不安を取り除くトーク
例えば、以下のようなトークです。
1)「○○町の」という言葉を入れて地域密着をアピール
「○○町の皆様にご案内させていただいている」「○○町にお店がある」という言葉を投げかけ、さりげなく町名を入れることで親近感を沸かせています

2)お客さんの心配を事前に取り除く
「契約の話は、今日はしない」「お試しを読んだからといって取らなくて良い」「最後に強面の男性営業がくることはない」などお客さんが警戒していそうなことを事前に、そんなことはありませんよ、と伝えることで安心感を与えているのです。

この言葉を7日間の営業活動の端々にちりばめることでこのstep by step型の営業がスムーズに進んでいくのです。

■step by step型営業で得られる効果
お試し期間中の接触と、以上のようなトークを端々にちりばめることで7日目にクロージングをしたとしても怪訝そうにするお客さんはほとんどおらず、逆に「ありがとう」といってくださるそうです。

そしてこのstep by step型の営業は成約率を高める効果だけでなく、もうひとつの効果もあります。

それはお客さんに断られたとしても、「断る本当の理由を教えてくれる」ということなのです。

お客さんは通常営業マンを警戒しいているので、断る理由が建前であることが多く、本音を話してくれないケースが多々あります。

「お金がない」「知り合いがいる」「だんなに聞かないと分からない」など様々な断り文句がありますが、その本心はその言葉通りでないことが多いのです。

しかし、step by step型の営業で何度も接点を図っていくことで、断られても「来年の3月まで今の契約があるから」などお客さんが正しい情報を伝えてくれるのです。

正しい情報をつかむことができれば、本当にそのお客さんが今の新聞に切り替えられない理由があるのか、それともタイミングを待ちさえすれば切り替えられるチャンスがあるのかが分かります。

そしてその情報を蓄積して、「見極め」もしくは「いつ頃に再度アタック」など、方針を明確にしていくことができるのです。

■今の営業方法を確立したきっかけ
勇元さんが既存客維持の仕事から開拓(新規・休眠)の営業に移った時のことです。

勇元さんは新聞業界のある商習慣を耳にして驚いたのです。

新聞業界では、営業が取ってくる契約は今すぐ切り替えるという契約だけでなく、来年・再来年の契約を取ってくるということが当たり前のようにあります。

それは現在、購読している新聞の契約期間がまだ満了になる前に契約を切り替えることができないため、来年になったら切り替えるという契約が発生するためです。

しかし、この契約は消費者にとってあるリスクが隠されています。

そのリスクとは、来年の切り替えの段階で、やはり切り替えたくないと思ったとしても契約の解消には違約金が発生するため、切り替えを拒否することができない仕組みになっているのです。

これは販売店が営業をフルコミッションの営業に依頼しているため契約が取れた段階で営業マンに高い報酬を渡していることが原因です。

契約を解消されれば、営業マンに支払った報酬分が赤字となるために契約解消に違約金というものが付加されているのです。

しかし、消費者目線の勇元さんは消費者がそのリスクを負うのはおかしいと思い、社長に違約金が発生しない契約に変えるように進言し、その提案を社長も受け入れたのです。

そしてお客さんに契約を解除しても違約金が発生しないことを伝えると次々に契約が取れだしたというのです。

そして違約金が発生しないようにすることで契約解除が増えたかというと、契約解除はその後もほとんどなかったそうなのです。

お客さんの感じているリスクを取り除く努力をすれば、お客さんは自然に支持してくれることにこの経験を通して気づいていったのです。

■水田チェック
勇元さんが売れているポイントは、「単純接触効果」「保証」による信頼関係の構築方法にあると考えられます。

7日間の無料お試し期間中に何度も接触を図ることで、単純接触効果による信頼を得ているのです。
※単純接触効果:人は会えば会うほど興味関心が沸く

単純接触効果により信頼を得ることで、たとえ断られたとしても断る本当の理由を聞き出すことができているのです。

断る本当の理由を聞くことができれば対処の仕方が明確になり、ムダな営業に時間を割くこともなくなりますし、タイミングよく営業することも可能になります。

また、勇元さんの営業トークも大きな影響力を与えていると思います。

勇元さん自身は狙ってやっているというよりは本来の性格からきているように思えますが、相手がリスクに思っていそうなことを事前に解消するような言葉を投げかけてあげることで相手はこちらを信頼します。

これは第23回のインタビューでもご紹介した「保証」という方法で、相手に売り込まないことを約束することでお客さんの耳を貸さないという壁を排除しているのです。

勇元さんはお客さんの気持ちを察し、徹底的な「リスク排除の伝達」に心血を注いでいるからこそお客さんが耳を傾け、勇元さんを信頼するのだと思います。

勇元さんのノウハウを活用するために、お客さんが考えるリスクや不安を改めてリストアップし、「そんなリスクは発生しませんよ」と伝達してあげれば、お客さんはあなたの話に耳を傾けるようになるのではないでしょうか。

■インタビュー企業
社名:株式会社ジーアンドビー
住所:奈良県生駒市小明町1348-1
TEL:0743-70-8533
facebook:https://www.facebook.com/GEEandBEE

第35回リアルトップセールスインタビュー

山田さん

第35回のリアルトップセールスインタビューは黒崎産業(株)の山田さんです。

黒崎産業さんは創業が昭和11年という歴史のある企業であり、今年で創業から77年となる超老舗企業です。

主に建材や化学品、化成品などを取り扱っており、中でも化粧版の在庫量は『北陸随一』といわれる企業なのです。

今回ご紹介する山田さんはそんな老舗企業の社長からご推薦を受けた社内随一の営業マンなのです。

何がすごいかというと、新規開拓において山田さんは特筆な能力を持っているのです。

つい数年前、当社は今後の成長の事も考え、今の既存客の営業だけでなく、新規開拓を試みました。

新規開拓をやってみたところ山田さん以外の営業マンが年間10件程度しか開拓できない中、なんと山田さんはその『5倍!!』である50件以上を開拓してきたのです!!!

そして初年度だけではなく、その翌年も50件の新規開拓を行い、2年で累計100件以上も1人で開拓してしまったです。

今回はその要因を是非とも解明したいという社長のご要望もあり、私がインタビューを行ってきましたので、ご覧ください!

■売るための秘訣
実は今回のインタビューは事前に山田さんに伝えられておりませんでした。

それは当社の社長が用意してきた言葉ではなく、本当の山田さんの言葉・ノウハウを知りたかったためなのです。

そこで私が山田さんにいきなり「あなたはなぜ売れているのですか?」と単刀直入に質問するとおもむろに2つのことを話してくれました。

それは、①開拓する企業を決めること ②決めたら毎日でもいくこと、なのです。

■特筆すべき情報の使い方
現在、黒埼産業さんでは新規開拓を行う際に、与信的な観点から必ず帝国データバンクから情報を取ります。

昨今、倒産する企業も多く、売掛金が焦げ付かないように新規開拓の時点から顧客管理をしっかり行っているのです。

基本的には評点が50点以上の顧客であれば新規開拓の対象先として認定されます。

多くの営業マンはこの帝国データの情報を会社から指示のあったとおり与信の情報としてしか見ておらず、もっぱら確認されるところは評点です。

しかし、山田さんは評点だけでなく、帝国データバンクの基本情報から営業対象となりうる先かを算定するために評点以外の情報も確認しているのです。

まず確認する情報の1つとしては『販売先』です。

新規開拓の対象先が、今後成長していく企業なのかどうかを算定する上で販売先を確認しているのです。

新規開拓先が取引している販売先が、今後成長が見込める企業との取引が多ければ販売先の成長に伴って当社も成長する可能性はあります。

逆に販売先が脆弱であれば、販売先の売上減少に引っ張られ新規開拓先も売上を減少させる可能性があります。

その観点から販売先に優良企業が多ければ、今後成長していく可能性が高いと判断し、積極営業先として認定するのです。

そして販売先だけでなく、他の情報も確認しています。

その情報とは『仕入先』です。
仕入先にある競合A社が記載されていると山田さんに完全に顧客となりえる先としてロックオンされます。

競合先のA社は、とある会合でA社の営業と何度か会ったことがあり、その時のコミュニケーションの品質から必ず営業で勝てると考えているのです。

特にこの仕入先の情報は重要視しており、競合A社が入っていると勝利を確信したかのごとく営業を仕掛けていくというのです。

「A社との取引があれば、あとは毎日通うだけで数字が付いてきます」

という発言もあり、山田さんの中では「A社=シェアを奪える」という方程式が成り立っているようなのです。

■雑談で困ったらトップセールスは何をしているのか?
帝国データバンクの情報を活用してターゲット先を設定したら後は毎日通うだけです、と山田さんは話してくれます。

しかし、用もないのに何度も同じお客さんに通うことができないという営業マンが多いのも事実です。

そこで私もいつものごとく悩める営業マンになったつもりで山田さんに聞いてみたのです。

水田「あの毎日通うと話すことがなくなりますよね。話すことがなくて困ったときにはどうすればいいんですか?」

山田氏「え?そうですね。話すことがないなら何も話さなくていいんじゃないですか?」

水田「はい????」

私は耳を疑いました。

水田「え?どういう意味ですか?」

山田氏「いえ、だから話すことがないなら何も話さずにいればいいんですよ」

これは根底から覆されたような気分です・・・・

■話さなくても良い
多くの営業マンがお客さんとの会話の中で沈黙を嫌がります。そして沈黙が嫌なために、頼まれてもいないのに色々と話し出します。
そして話すことがなくなると商品の話をせざるを得なくなります。そして商品の話をすることでお客さんにだんだん嫌がられてしまうのです。

山田さんの「話さなくてもよい」という発想は斬新かつ的を射た方法です。

営業マンが話をしなければ、その間の悪さにお客さんが話し始めます。
そして、相手から切り出してきた話題というのは相手が興味・関心を示している話題である可能性が高く、その話題を更に発展させることで会話が広がります。

中には営業のネタが見つかることもあるでしょう。

沈黙は営業マンだけが嫌なわけではなく、誰しもが居心地が悪いのです。

この居心地の悪さをうまく利用した営業方法ではないでしょうか。

「何も話さなくていい・・・・・」

おそろしい発想ですが効果は覿面ではないでしょうか・・・・

(そういえばこちらがインタビューしているのに、なぜかこっちの方がよくしゃべっているなぁ~。これが山田マジックかーーー!?)

■水田チェック
山田さんの帝国データを使って、どの企業が顧客になりやすいかという発想で営業活動をすることは重要です。

この方法は効率的に実績をあげる上でも重要ですが、それ以上に、他の事に効果を発揮します。

その他の事とは、「お客の断り文句が聞こえなくなる」という効果です。

新規開拓は営業活動の99%が断られる活動になります。
断り文句を日々浴びせ続けられる中、営業としてのマインドを維持することが非常に難しい仕事です。

そして多くの営業がこの苦痛に耐え切れずにやめていってしまうのです。

しかし、最初に顧客になりやすいと自分自身に思い込ませておくことで断り文句への心理的なダメージを和らげることができます

例えば、あなたが住宅販売の営業だったとします。

ある時、ちょっとしたことから他社の住宅展示場に参加した来場客のリストを手に入れたとします。

そこには名前と住所があり、早速あなたはそのリストを使って飛び込み訪問を始めたのです。

その対象先リストのお宅にお伺いし、営業を始めると

「まったく興味ありません!」

と強い口調でいわれた時、あなたはどう思うでしょうか?

おそらくこう思うはずです。

「また、またぁ~、あなたついこないだ、住宅展示場に行っているじゃな~い。そうか自分が家をほしいってことを隠そうとしているな~。そんなに警戒しなくていいのに~(笑)」

電話帳リストなどから飛び込み訪問した時と比べると、お客の断り文句に対する心理的なダメージは飛躍的に低くなっているはずです。

これが、トップセールスが活用している断る客にめげない方法なのです。

結果的には間違っていたとしても最初に顧客になりやすい定義というのを設定しておくことにはこのような効果が生まれてくるのです。

あなたも間違ってもいいのでお客さんになりやすい人はどういう人かを考えてみてください。

その仮説をもって営業することができればあなたの苦痛は驚くほどになくなっているはずです。

そしてネタに困ったら『無言』

この驚愕の手法を私も試したくなってきました。
使っているシーンを想像するだけで鳥肌が立ってきます・・・。

■インタビュー企業
社名:黒崎産業株式会社
住所:石川県金沢市湊3丁目3番地1号
TEL:076-238-9300
URL:http://www.kurosakisangyo.co.jp/main.html