週末の一行語録解説【9/12号】

■多くの営業はメリットしか提示しない。それが実現できる証拠を提示することを忘れるな

あなたが実際に営業しているシーンを想像してみてください。

普段あなたはお客様に対して商品の特徴を伝えて、「いかがですか?(良いですよね※心の声)」とだけで終わっていないでしょうか?

研修などでロールプレイングをしていてよく思うのが、商品の特徴(メリット)を伝えることは誰しもができますが、なぜその特徴が実現できるのかという証拠まで説明できている営業マンは少ないです。

例えば、戸建てを販売している人で「間取りの良さ」をアピールする場合、「特徴(メリット)のみ」と「特徴(メリット)と証拠」の場合とでは以下のように違ってきます。

「どうですか?うちの間取り。奥様が家事をしやすいように徹底的に考えられています。キッチン横にあるドアを開けていただくと、すぐに洗面所や風呂場に行き来することができ、洗濯をしながらも料理の様子を確認することもできます。便利ですよね」

というのが商品の特徴(メリット)までの説明です。

これに実現できる証拠を足すと、

「どうですか?うちの間取り。奥様が家事をしやすいように徹底的に考えられています。キッチン横にあるドアを開けていただくと、すぐに洗面所や風呂場に行き来することができ、洗濯をしながらも料理の様子を確認することもできます。便利ですよね。『この間取りの設計に関しては家をご購入いただいたお客様に128名にアンケート調査を行い、どんな時に家事の不都合を感じるかを徹底調査し、当社の設計担当が3か月以上も考え設計した間取りになっているのです』」

という具合になります。

このサンプルを読んでいただければ分かる通り、証拠を付け足すことによって商品への「こだわり」が伝わってきます。

ある1つの価値に対してどれだけの手間をかけたかを伝えることによって、価値を大きく感じてもらうことができます。

価格というのは価値と正比例しており、価値がより高いと感じてもらえれば、それだけ価格に対しての納得感が出ます。

もし、あなたが他社と価格競争になることが多いとか、価格が高いと言われることが多いのであれば、「なぜできるのか?」という証拠を伝えるようにしてみてください。

そうすることで価格競争から抜け出せる営業ができるようになるはずです。

2015年09月14日コラム営業


週末の一行語録解説【9/5号】

■ビジネスメールに人間味を出すようにするだけで引き合いが増える
日々受け取るメールの中には、ついつい読み込んでしまい、その内容がいつまでも記憶に残っているメールがあります。

逆に翌日になるとほとんど記憶に残っていないメールというのも山ほどあります。

同じメールという機能で文章を送っているだけにも関わらず、記憶に残るメールと記憶に残らないメールがなぜ発生するのでしょうか?

読まれやすく、記憶に残りやすい文章の例を挙げると
・女性が感情表現豊かに送ってきたメール
・お客様からのクレームメール
・絵文字や感嘆符が多いメール

などです。

逆にあまり記憶に残っていないメールは
・用件のみのメール
・堅苦しいメール
・短文の返答(例:「了解しました」など)

などです。

この2種類のメールを見比べて見えてくる違いというのは何かというと文章に「感情移入」がされているかどうかです。

ではなぜ感情移入されたメールはいつまでも記憶に残るのでしょうか。

その理由は、まず送り手の感情に感化されて、読み手も感情移入してしまうというところにあります。

人の脳にはミラーニューロンというものがあり、相手の感情を物まねする機能があります。

例えば、

「目の前の人が怒っていると自分もイライラします」
「目の前の人が緊張していると自分も緊張してきます」
「目の前の人が楽しそうにしていると自分も楽しい気分になってきます」

と、このように周辺の空気に感化されて、自分も同じ感情になってしまう性質があります。

そしてこの感情が伴うことと記憶力には大きな関係があります。

脳の中で記憶力を司る海馬と情動を司る扁桃体は、隣り合わせの位置にあり、扁桃体は海馬に大きな影響力を与えます。

簡単に言うと、喜怒哀楽が強ければ強い出来事ほど人の記憶に残りやすくなるということです。

「9.11」「3.11」という数字を見て

数年も前の話にも関わらず、ビルに飛行機が突っ込むシーンや東北で起きた大地震や津波などのシーンを思い出すのは、当時の驚きと悲惨さという感情が強く伴っているからなのです。

ビジネスメールで人間味、いわゆる感情を伴うようにして文章を書くと、相手に感情を刺激する結果となり、記憶に残りやすくなります。

そして、お客様の記憶の脳内シェアを大きく獲得できればできる程、1番にお声が掛かる可能性が高くなり引き合いも増えるということなのです。

2015年09月05日コラム営業


週末の一行語録解説【8/29号】

■契約確認活動と題してテレアポを行え!
テレアポでまず最初に何を話すかは、担当者にとって悩みの種です。

あまりはっきりと売り込みと表現してしまうと電話を切られますし、かと言ってあいまいな表現を使っても怪しまれます。

また、あいまいな表現を使って話ができたとしても売り込みに転じた際に「だましてきた」という印象はぬぐえず、結果的にアポを取ることは非常に困難になります。

そこで、「売り込みと悟られずに」かつ「だまされたという印象を与えない」ためにどうすれば良いのかという悩みを解消するのがこの契約確認トークです。

具体的にトークにすると、

※コピー機営業の場合
「○○株式会社の水田と申します。本日は今お使いのコピー機の契約のご確認でご連絡させていただきました。1,2点質問させていただいてもよろしいでしょうか?」

「今お使いのコピー機は1か月に1度以上紙詰まりを起こしますか?」
「1枚当たりのコピー代は●円以上ですか?」

「このようなご不便を解消する良いご提案ができるのですが、いかがですか?」

このように今の既存の取引の確認という名目で話をスタートさせれば、さほど警戒はされません。

そして商品の具体的な内容を伝えないことによって、相手に聞いてみたいという心理を掻きたてています。

もし、あなたがアポを取ることに困っているのであれば、この契約確認トークを是非1度使ってみてください。

2015年08月29日コラム営業


週末の一行語録解説【8/22号】

■目標基準値は高く、幸せ基準値は低く設定する
これは以前インタビューしたトップセールスの原田さんのブログから引用させていただきました。

社内で1番の実績をたたき出してしまうと、それに胡坐(あぐら)を掻いて過ごしがちになってしまいます。

「俺は社内で1番売っている」
「俺は誰よりもすごい」
「俺に誰も指図できない」

などという感情が起こってくることもあるでしょう。

しかし、1つ社内を出てみると更にすごい営業マンは山のように存在し、井の中の蛙になっている可能性もあります。

そして、現状に満足していると成長へのアンテナは弱まり、その期間は成長なく不毛に時間が過ぎていきます。

もし、今自分自身が社内で1番を獲得していたとしても、「昨年の自分よりも更に上に」「更に限界に」挑戦する姿勢を持つことが成長につながりますし、今の地位を盤石にする結果にもなるのです。

逆に「幸せの基準値は低く」というのは普段当たり前にできていることが、本当は当たり前でないことを認識することです。

社内で売上が上がらないのは会社の責任、「目標が高すぎる」「良いお客さんをつけてくれない」「業界が特殊で商品の説明が難しい」などと不平不満を言う方がいますが、これは幸せの基準値が高すぎるのです。

「お客さんが話を聞いてはくれる」

これを当たり前だと思っているかもしれませんが、特定の業界では話をすることすらままならないという方も山のようにいます。

そして話を聞いてくれないことに思い悩み、潰れていく人も山のようにいます。

ゆるい業界の営業と比較して、「俺は恵まれてない」と考える暇があるなら、さっさと売り上げを上げる方法、目標を達成する方法を考えましょう。

そんなことを感じさせてくれる名言でした。

引用させていただいたブログはこちらです。

http://ameblo.jp/canseryarou/entry-12057081936.html

2015年08月22日コラム営業


第55回リアルトップセールスインタビュー

高江さん

第55回のリアルトップセールスインタビューは(有)竹工房オンセの高江さんです。

今回のトップセールスは訪問販売ではなく、店頭販売のトップセールスです。

高江さんは大手百貨店の物産展などに期間限定で出店し、竹を使ったバッグや箸、カゴを販売しています。

普段は、大分で商品の制作を行っているのですが、毎年、春・夏の時期になると全国の大手百貨店に期間限定で出店し、年間の売上の70~80%をこの店頭販売で稼いでいるのです。

そしてその販売力は初出店の頃から他店を圧倒しています。

初めて百貨店に出店した当初、ある事情で急な出店となったこともあり、百貨店チラシでの出店の告知が間に合わないまま販売をスタートさせました。

しかし、チラシに掲載された店舗が1週間で50~60万の売上がやっとの中、初出店で120万の売上を獲得

そして翌年の販売では、他店同様に広告掲載をしてもらうと、なんと週間売上は230万!

当然ですが、出店まもない店ということもあり立地は他店より悪条件だったと思います。

にも関わらず他店の4倍もの売上を獲得したのです。

そして直近では週間の売上を300万にまで引き延ばしています。

通常、同業の他店(竹工芸の店)が週間100万越えは厳しい中、その金額をはるかに超える実績をたたき出しているのです。

それでは、どんな悪条件の中でも他店を圧倒する販売術とはどんなものなのかをご紹介いたします。

 

■考え抜かれたセールスプロセス(新規編)
よく営業マンに商談の進め方について聞くと、

「そんなものありませんよ。感覚、感覚!」

と言われることが少なくありません。

今回、どのような手順で営業を仕掛けているのかをお尋ねした時に、正直、そのような返答がくると予想していたのですが、高江さんの営業方法は明確なセールスプロセスがありました。

それを、順を追って解説いたします。

1)声掛けのタイミング
まずは声掛けのタイミングです。

店頭販売にとって声掛けのタイミングというのは非常に重要なポイントです。

店舗内でお客様に話しかけることができ、その時間が長くなればなる程購入される可能性は高くなります。

それは消費者の立場で考えると分かると思います。

しかし、だからといって店舗内に入る客、入る客、すべての人に話しかけてくるような店であれば、非常に近寄りづらく、店舗内に人がいなくなってしまう事も容易に想像がつきます。

冷やかし客には距離を取りつつも、本気で考えている顧客には漏れなくフォローする販売活動が求められるのです。

では、冷やかし客なのか、本気客なのかを高江さんはどこで判断しているのでしょか?

それを高江さんにお聞きするとこんな答えが返ってきました。

水田「声掛けのタイミングって難しいと思うのですが、高江さんはどこで見極めていますか?」

高江氏「私はお客さんの足の向きをチェックしています。お客さんの足が商品の方をしっかりと向いていれば話しかけるようにしています」

水田「へ~、なるほど足の向きですか」

高江氏「そうです。買わないお客さんは足が出ていく方向を向いています。これは私の経験則ですが、たいてい話しかけると逃げていかれます」

水田「なるほど、よく数秒立ち止まったら声をかけるという話は聞きますが、足の向きで判断するのですか。確かに冷やかしでも数秒商品を眺めていることはあるので、立ち止まった時間よりも体の向き、特に足を見るというのはおもしろいですね」

2)体験による理解
水田「それでは、足の向きが商品に向いているお客さんにまずは何を話しかけますか?」

高江氏「まずは何かを話しかけるというよりは、実際に竹細工のバッグを持ってもらうようにしています」

高江氏「私の顧客層の方は比較的年齢層が高く、普段バッグが重いことに少なからず不満を持っています。そこでこの竹バッグを持ってもらうとその軽さに驚きます。あと、竹細工だと洋服に引っかかったりするのではないかという心配がありますので、実際に体感していただくことで、その不安を解消していくのです」

水田「説明よりも体験させるということですね」

この説明よりも体験させるというのは非常に理にかなった営業方法です。

これは「巻き込み」という心理トリガーをうまく利用しています。

「巻き込み」とは体験させることによって、顧客は義理を感じ、もう潜在意識の中では買うつもりになっているという心理です。

車の試乗や服屋の試着などがまさにこの心理であり、余計なことを説明するよりもまずは体験させることは有効な手段です。

3)本物の証拠の提示
水田「体験させた後は何かを説明するのですか?」

高江氏「その後は、輸入品との差別化を図ります。国産であれば作家の名前が入ることや、伝統工芸品として認定されている場合にしか入らないマークの説明を行います」

体験させた後は、品質が確かなものである教育。

国産であることの見分け方や、経済産業省認定の伝統工芸品であることを認識してもらうことで本物であることの証拠を提示しています。

素人であれば、今、目の前にしている商品が本当に確かなものであるかどうかは判断しづらいものです。

なので、多くの人はブランド品を好みます。

ブランドがあれば確かな商品であると思えるからです。

それと同じように「●●お墨付き」のような証拠を提示されると「本当に確かなものであるのかどうか」という不信感は一瞬のうちに払しょくされます。

顧客心理を先回りして考えられた効果的なセールス方法です。

4)保証によるリスクリバーサル
水田「更にその後もまだ何かありますか?」

高江氏「そうですね。最後は商品を購入いただいた際には5年保証がついていることを伝えます。うちの商品は購入いただいて5年間は、壊れた場合に無償で修理しますし、5年以降も実費で修理することを伝えています」

水田「(おーーー、クロージングまであるとは!完璧すぎる~)※心の声」

この話の流れがあっさりと出てきたところから推察すると、それぞれの営業方法を場当たり的にやっているのではなく、明らかに一連の型として構築されており、普段から実践されているということが分かりました。

「声掛け」→「体験による理解」→「本物の証拠の提示」→「保証」

世の中にいる営業パーソンの中で、いったいどれぐらいの人が自分の商談の型を持っているでしょうか?

おそらく多くの営業パーソンのほとんどが、型を持たずに営業活動していると思います。

やはりトップセールスマンは、話の流れや型にまでこだわっていることが、このインタビューを通して痛切に感じます。

 

■リピートさせる営業法
また、新規顧客への営業方法だけではありません。

高江さんはリピート顧客に対しても「ある行動」を実践するように心がけています。

その「ある行動」とは、店舗に再来店してくれたリピーターに必ず名前を呼んで挨拶をするようにしているのです。

顧客というのは一度購入したお店で以前買ったことを覚えてもらっていると嬉しいものです。

一見客ではないという扱いを受けると自己重要感を刺激されます。

そして、うれしく思ったリピーターが更に高江さんやお店のファンになるのです。

しかし、全国にいる何百、何千人といる顧客の顔を覚えることは至難の業です。

というか不可能です。

顔と名前を憶えておかなければ、来店した際に名前を呼ぶことはできないのですが、それを実現するために高江さんはあることを実践しています。

その実践している事とは、商品を購入してもらった際に、購入した商品とお客さんの写真を必ず撮ってファイリングしているのです。

そして写真が蓄積されたファイルを出張前に確認し、出店地に向かうのです。

この弛まない努力が、リピーターの心を鷲掴みにしているのです。

 

■水田チェック
今回、インタビューをさせていただきました高江さんは、かなり年下である私がネホリハホリ聞く質問に対して、何一つ嫌な顔をせずに、笑顔で多くのことを語ってくれました。

この人柄の良さは普段の販売にも出ているようで、20万円もする高額のバッグを買うお客さんに対して、「本当に買うんですか?」と聞き直すほどの方です。

そんな人柄の良さからなのか、いつも向けられている視線の先は「お客様の声」です。

先程、ご紹介したセールスプロセスもお客様の声が元で作られています。

「普段使っているバッグが重いこと」「竹細工のバッグに洋服が引っかからないかと心配していること」「すぐに壊れるのではないかと心配していること」などは全て実際のお客さんから学んでいます。

そして今もインターネットで販売した顧客に対しては、必ず商品を送付する際にお客様アンケートを同封しています。

そして、そのアンケートが返送しやすいように返信用封筒も用意するほど「お客様の声」を大事にしています。

世間一般では、売れない悩みを上司に相談したり、書籍を買ったり、セミナーに参加して解消しようとする方が多いと思いますが、意外にも最も効果的な方法は別にあるかもしれません。

『お客様の声』

これを収集する活動を始めるだけで、誰よりも売れるトップセールスになれるのかもしれません。

 

■インタビュー企業
社名:有限会社竹工房オンセ
住所:大分県宇佐市安心院町萱籠1167
TEL:0978-48-2027
URL:http://www.take-once.com/