
医療体制、恒大問題、北朝鮮のミサイル、大学の私物化・・・
新聞紙上にはいつも多くの問題が掲載されています。
問題点を記事にする方が読まれる可能性が高い・・・
こんな人間の習性をうまく捉え、メディアは世の中の様々な問題を拾い上げ情報を発信しています。
メディアは見られてなんぼ。
そのためにどのようなコンテンツで注目を集めるかを考えるのは当たり前の仕事です。
しかし、そんな中、あることをふと考えてみました。
もし、メディアがポジティブな記事ばかりを書くと世の中はどうなるのだろうか?
こんなことを想像してみたのです。
「経済成長はわずかながらも明るい兆し」→昨対比で表現
「飲食店○社が黒字確保」→前からの黒字企業を取り上げる
「コロナワクチンの接種率70%超、ついにアメリカを抜く!」
「コロナ感染、世界的に減少。医療体制の強化はもう不要」
「恒大問題、救世主現る!」
「REIT活況!恒大問題の影響ゼロ!」
このような記事が並んでいる新聞紙上を想像してみました。
あなたもこのような記事が並んでいる新聞を想像してみてください。
想像するとどうでしょうか?
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そして、想像した後にいったい自分がどのような行動を起こすのかを更に考えてみてください。
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そう見えてきたと思います。
ポジティブな記事を並べることで発生しうる行動は・・・
「何もしない」
こんな結論が浮かんできたのではないでしょうか?
そして気づいたら病魔に襲われていた。
これって最悪のシナリオではないでしょうか。
本当のプラス思考とは

人生においてプラス思考で考えるというのは非常に重要。
しかし、それは過ぎ去った過去においてプラスに考えること。
今後、やってくる未来に対しては、理想を見るのではなく現実を直視することにプラスの結果が宿ります。
マイナスの環境を認め、それを克服する方法を探し、プラスの結果を達成する。
本当のポジティブとは、マイナス思考の備えによってプラスの結果を手繰り寄せること。
これが本当のプラス思考なのです。
あなたは正しく問題認識ができていますか?
何でもかんでもプラスに考える・・・
それを繰り返すことが、本当のプラスにならないことはもうお分かりいただけたと思います。

先日、あるドラマを連続で見ていました。
私は滅多にドラマを見るということはなく、最近ではテレビで目にする俳優のほとんどの方の名前が分からないというレベルになってきました。
そんな私が1時間×6回に及ぶドラマを一気に見たのです。
そのドラマの名前は、、、
「ハゲタカ」
2007年に放送されたNHKのドラマをNHKオンデマンドで視聴しました。
ちょうど、この時代は村上ファンド事件などハゲタカファンドがメディアに出ていた時代です。
そのような時代背景のもと、大森南朋氏が演じる「鷲津 政彦」という外資系のファンドマネジャーが『日本企業を買い叩く』との号令と共にストーリーがスタートします。
血も涙もないハゲタカファンド。
彼らが目指しているのは企業価値の向上と儲けること。
中には、買収された企業の社長が自殺する話もありました。
しかし、多くの買収劇で経営者やその関係者から恨まれる反面、その後、企業は成長している。
何か皮肉めいた事実に、ハゲタカは本当に悪なのか・・・
そんな疑問を投げかけるシーンもありました。
そして私が一番印象に残っているのが、第5話。
大空電機(買収されそうになっている企業)のホワイトナイトとして現れたIT企業の社長との討論。
このIT企業の社長は、過去、鷲津に買収された企業の社長の息子。
父親の会社がなくなった後に、独立して巨大なIT企業を作り出していたのです。
そして、自社の資金調達力を活かして、さもホワイトナイトのように装い、鷲津の買収の邪魔をする。
本当は儲けるためだけにも関わらず。
そんな2人がTVで討論するというシーンがあり、鷲津がおもむろにIT社長にこう尋ねるのです。
「主力商品の冷蔵庫を販売したのはいつですか?」
「●●工場の従業員の数は分かりますか?」
「半導体の設備投資にいくらかけているか分かりますか?」
「損益分岐点は?」
「国際競争力のある技術は?」
全く答えることができないIT社長。
そして極めつけに、
「それが分からなくて会社経営ができますか?」
・・・
シビれる・・・
調べるだけマウンティング

把握していることの強さ。
この討論に何かそのようなものを感じ取りました。
どれだけ相手がきれいごとを並べようとも、事実を把握している人間には何も太刀打ちできません。
実は、この把握する力は営業活動でも十分に使えます。
その把握する情報とは、顧客の業界のことや市場環境。
この情報を押さえていると顧客も一目置くようになるでしょう。
そして業界のことよりも更に知っておくと強烈なのは顧客の更に先の顧客の情報。
BtoBのビジネスをしているなら顧客が販売している先やエンドユーザーのことを把握すること。
この事実情報を押さえておくと、あなたの意見に相手は何も言えなくなることは間違いありません。
「御社はお客様のために、このようなことをすべきではないでしょうか」
自身の業界の顧客のことを言われると何も反論できない。
(但し、的を射ていること前提)
ここに営業トークのうまいヘタは必要ありません。
単に知っているかどうかだけです。
あなたがもし口下手で営業活動がうまくいかないと悩んでいるのであれば徹底的に調べる。
こんなスキルの磨き方を検討してみるのも良いのではないでしょうか。

「高島屋、古着回収?」
昨日、新聞を見ているとこのような見出しが気になりました。
一瞬、この見出しを見た時に、高島屋が古着でも販売するの?とイメージに合わない戦略に興味を持ち、内容を読んでみました。
そうすると、、、
勘違いか、古着を販売するのではなく再生衣料の話題でした。
古着を集めてポリエステル糸にして新商品を製造するとか。
なるほど、今のトレンドである環境に優しい企業イメージを作るのか・・・
「ん?そんな企業イメージを確立する暇ありましたっけ?」
百貨店と言えばコロナの影響をもろに受けた業界。
売上も一時期は相当落ち込み、単月では70~80%ぐらい落ち込んでいた記憶があります。
もうだいぶ業績は回復したのかと興味が湧き、決算資料を拝見しました。
そうすると、昨年よりは回復しているものの、前年の落ち幅がすごかったための回復であり、コロナ前の業績にはまだまだ回復していません。
財務内容も徐々に悪くなりつつあり、流動比率は68%。
以前から低い流動比率ではあったものの更に拍車をかけている。
自己資本比率も低下傾向。
コロナ前は42.8%から現在は36.9%。
流動比率が低下している原因を見るとコマーシャルペーパーの発行が目に入る。
銀行借入をコマーシャルペーパーで返済?
そんな状況を見ていると、先程の環境対応は増資への布石なのか?と推測する。
「しかし、増資なのであればもっと成長戦略を描いた方が集まるよな~」
「なぜ?このタイミングでこの話題なのだろうか?」
「もしかして万策尽きたのか?」
「もし、そうならかなり精神状態きつい・・・」
そんなことを経営者に憑依して、勝手に想像していたのです。
相手に憑依する

営業担当者の中には、すぐに値引きをしようという衝動に駆られます。
この提案が何とか通ってほしい・・・
そんな思いから値引きという麻薬にすぐに手を出してしまいます。
この失注という恐怖から思わず値下げしてしまう習性を、どうすればやめることができるのでしょうか?
それは相手に憑依して考えるということが効果的。
相手が担当者であれば、決裁者に提案する際に何で評価されるのか?
決裁者であれば実際に使う人に対して何を気にしているのか?
これを考えてみるのです。
相手に憑依すればするほど、そのシーンが浮かび、値引きがポイントではないということが見えてくるでしょう。
え?提案した直後にそんなこと考えられない?
当たり前ですが、提案前にイメージしてください。
相手に憑依すればするほど、何が大切なのかが見えてきて、そしてあなたが勝利するシーンまで見えてくるのではないでしょうか。

今、私は結婚式に向かう新幹線の中でブログを書いています。
ここ最近は、コロナの環境下でオンラインでの結婚式なども出てきましたが、今日はリアルの式に参加します。
結婚式といえば、注目の的となるのが最初のスピーチ。
会場全員の注目を集める中、関心されるような話をできるかどうかが試される極めて難易度の高い場所だと私は思っています。
失礼のない言葉をチョイスしながら、且つ周囲の方々に「素晴らしい!」と感じてもらう。
ここで良いスピーチができれば、上司として、そして会社の評価も上がり、新郎・新婦も鼻高々。
しかし、逆にヘタを打つと「頼むんじゃなかった・・・」、そしてそれが後世にも伝えられていく・・・
そんな場面ではないかとも思えます。
しかし、このようなシーンに直面する人はごくわずか。
多くの人々が、そのような大役を務めることなく過ごしていると思います。
このスピーチという能力。
これはごく限られた人だけが身につければ良いか、というとそうではありません。
このような大勢の方々から注目を集めることはなくても、世の中にいるリーダーやマネジャーには必ず必要になってくる能力です。
なぜなら「人を動かすこと」を求められるからです。
部下を持ち、その部下にどう動いてもらうか。
そしてチームを動かし、成果を上げることが求められているからです。
人を動かすという意味では営業もまた同じ。
お客様をどう動かすのか?
こんなことを考えなければならない職業ですので、スピーチから多くのことが学べることは間違いないと思います。
そんなことを考えているとスピーチのうまい人がどう話しているのかが気になり、YouTubeで検索してみました。
スピーチがうまいといえば、やはり政治家かな?と思い検索すると、小泉進次郎氏がヒットしました。
心に残るスピーチを得意としていた小泉元首相のご子息。
その話を聞いてみると、さすがの父親譲りの演説力です。
しかし、意外にもその話す力は父親の影響ではなく、話さなければ生きていけない環境にあったからだとか。
小泉進次郎氏の最初の選挙は、民主党政権に交代する空気がまん延していた頃です。
その頃は、何を話しても拒絶され、中には唾を吐かれたり、妨害されたこともあったというのです。
そんな状況の中、何とか話を聞いてもらえないかという体験が今の話し方を生み出した。
そして相手に伝わるスピーチを生み出すには、言葉に「体重」と「体温」を乗せること。
そして、その「体重」と「体温」を乗せるためには、窮地に立たされた「体験」が必要だと語っていたのです。
「体重」「体温」「体験」・・・
さすがの語呂の合わせ方・・・
そんな名言をどうすれば生み出せるのだろうか?
思わず驚嘆してしまった今日この頃です・・・
一瞬でスピーチ力を上げる方法

言霊を出す。
この件についてはまた別のどこかで知識を整理したいものではありますが、今日は小泉進次郎氏のような語彙力がなくともスピーチ力を簡単に上げる方法をお伝えします。
それが、、、
「姿勢を正すこと」
実は、たったこれだけであなたの発信する言葉に大きな影響力を与えることができます。
これはコロンビア大学とハーバード大学の研究で明らかになったことですが、開放的で胸を張った姿勢の人はパワーが強く、リスクを求める傾向が強いことを発見したのです。
背筋がピンと伸びた姿勢の人の方が、ポジティブな考えを記憶する能力も高くなることも明らかになっています。
これは背筋を伸ばす姿勢によって、自信を高めるテストテスロンホルモンを20%増やし、不安&ストレスを生じさせるコルチゾールホルモンが25%も減らす効果があるからなのです。
今日のプレゼンは、緊張してうまくいきそうにない?
もし、そう思えるタイミングに遭遇したのであれば、この言葉を思い出してください。
「姿勢が、受注を、引き寄せる」
こんな暗示を自分自身にかけてみても良いのではないでしょうか。
科学的にも立証されているスキル。
是非、一度試してみてください。

先日、リアルトップセールス勉強会を久々に開催。
8月は、あまりの多忙さに開催すること自体を忘れてしまい、1か月飛ばしてしまう羽目になりました。
そして2カ月の期間を開け、久々にトップセールス達と対面。
そして勉強会がスタートしたのです。
勉強会の内容は、、、
「営業マンのお悩み相談」
オブザーバーで参加された営業マンがトップセールスに質問をぶつけ、自分たちの悩みを解消していくというもの。
この勉強会のメインテーマでもあり、質問者側も、それを答えるトップセールスも真剣そのもの。
そして、そんな真剣なやり取りを終えて、懇親会に移行していきました。
その懇親会ではトップセールス同士がお酒を飲みながらの雑談タイム。
ワイガヤやっている中で、ふとした会話から、ある話題に展開しました。
その内容は、トップセールスのほとんど全員が商談をする中で、お客さんの反応をよく観察しているという共通項。
反応が薄いと話題を変えたり、反応があるとその話題を広げたりなど、相手のしぐさをよく見ているということが分かったのです。
そして興味深かったのが、なぜそのようなことを行うようになったのか。
ある1人のトップセールスは幼少期の体験がそうさせていると言い出しました。
実は、そのトップセールスは幼少期の頃、いじめられた経験を持ち、周囲の友達から嫌われないために反応をよく観察するようになったとか。
自分が余計なことを言うと、いじめられる・・・
だからこそ気を使い、そして常に相手の反応に怯える。
そんな時間を1年以上も続けていたらしいのです。
その話を聞いてふと、私もあることを思い出しました。
人の反応に怯えていた時代。
それが前職の体験でした。
前職の営業では、いかがわしい職種柄、少しでも相手の機嫌を損ねると退出を迫られていました。
そのため自分自身の一言一句に気を使い、商談が消滅しないように細心の注意を払っていたのです。
以前の営業では、対面で話すことが非常に苦痛で、1時間の商談を終えて外に出る頃には疲労困憊になっていたことを思い出しました。
その商談を比喩的に表現すると「綱渡り営業」。
一瞬でもヘマすると転落する。
そんな営業活動を続けていたことを思い出したのです。
トップセールスの多くは、一度は売れない体験をしている人物が多く、おそらくその際にその観察力を身につけたものが多いのではないか。
特に、対面で嫌われやすい飛び込み営業などは同じような体験をしているものも多いのではないか。
そんなことを想像していました。
しかし、今、このコロナの環境下の中、対面営業よりもオンライン営業が主流となっています。
そして、このオンライン営業では相手の表情が伝わりづらい。
ということは以前よりも反応を伺いながら営業活動することが極めて難しくなっている。
そんな時の対策はないものなのか?
なんだかそんな方向に発想が広がっていったのです。
オンライン時代の観察力

オンライン営業では、相手の反応が読みづらい時があります。
それはリアルに対面している訳ではないので、何となく空気感が伝わってこない。
そんな時、どうすれば良いのか。
それは取れる情報から推測していくしかない。
まず、オンラインで最も簡単に取れる情報は目の動き。
お互いに正面を向き合っているというオンライン上の特性を最大限に活かしてみる。
そして空気感が伝わらないが故に、相手も表情に気を抜いている可能性は大いにある。
そんな時には目の動きで相手の反応を考えてみる。
よく言われるのが、相手が右上(相手にとって)を見ている時は未来をイメージしている。
あなたが提案した後に右上を見たのであれば、その商品を購入した後の何かをイメージしているのかもしれない(良い傾向)。
逆に左上を見た場合は過去の体験をイメージしている。
そんな時は過去のことを聞いてみると、今の商談がうまくいきそうなのかどうかを確かめることができるかもしれない。
そして相手の視線が外れたら、興味がないのかもしれない。
もしくは提案された内容について考え込んでいるのかもしれない。
そんな時は少し話をやめてみる。
空気感が伝わらないのであれば、事実情報で対処する。
こんな解決策を考えてみました。
あなたはオンライン営業で、相手の反応をどのように伺っているでしょうか?
相手の反応が分かりづらくなったので、話しやすくなったという方もいますが、営業にとってそれは細心の注意が必要。
独りよがりのトークになって失注していないか・・・
改めてオンライン時代の営業活動を振り返ってみる。
そんな時間をこの週末にとってみても良いかもしれません。