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第38回リアルトップセールスインタビュー

鶴田さん

第38回のリアルトップセールスインタビューは税理士法人鶴田会計の鶴田さんです。

鶴田さんは鶴田会計を創業した経営者でもあり、今の鶴田会計の顧客基盤を形成してきたトップセールスでもあります。

顧客数は創業して7年間で300社を開拓し、そして鶴田会計をたった7年で年商1.8億円、従業員24名の規模にまで成長させた凄腕経営者でもあり営業マンでもあるのです。

ちまたでは税理士というと、独立してしっかり飯を食っていけるのはほんの一握りといわれています。

独立開業をしてみたもののお客さんに恵まれず、事務所を閉鎖して元いた勤務先に出戻りしたり、他の税理士事務所の会社員となるケースはよく耳にします。

難関の税理士試験に合格するぐらいですので知能はひときわ高く、良いサービスを提供しているところも多いのですが、営業が苦手でうまくいかない事務所が大多数を占めるそうなのです。

そんな業界で、コネも、人脈もなく、新規客を量産する術を見つけ出し、鶴田会計を急成長に導いているのが鶴田さんなのです。

そんな鶴田さんに税理士という業界で実践してきた新規開拓の営業手法を教えていただきましたのでご覧ください!

■売るための秘訣
鶴田さんは新規開拓を7年間で300社も行ったトップセールスです。

新規開拓営業出身の私としては、その数字の凄さはすぐに分かりましたし、そのノウハウをどうしても聞いてみたいと思い、そこに焦点を当てて聞くことにしました。

水田「新規開拓って、どんな感じでやっているのですか?まさか私がやっていたようなテレポや飛び込みのような手法じゃないですよね?」

鶴田氏「私の新規開拓は直接的なアプローチは少なく、9割が紹介ですね」

水田「9割が紹介ですか?!!!」

■紹介だけで新規客を量産する手法
9割が紹介というのは非常に魅力的な話です。

多くの営業マンが新規客に直接的なアプローチを行い、断られ、心が折れまくっていることから考えると、紹介だけで新規が量産できてしまうというのは、何ともうらやましい話です。

「こんな魅力的な話はなかなかないぞ!めちゃくちゃ気になる~」と思い、その手法を尋ねてみたのです。

そうすると次のような話が出てきました。

1)保険屋さんとタッグを組んで営業している
2)保険屋さんに医療機器販売、美容機器販売の方を紹介してもらう
3)飲食店の開業セミナーに参加して主催者にアプローチして協業している
※その他にも士業や銀行などからの紹介ルートもありますが、今回はこの3つの方法にのみご紹介させていただきます。

1)保険屋さんとタッグを組んで営業する
保険屋さんは保険商品を売る商売です。

多くの方との人脈を広げ、何かのタイミングでお声がかかるように営業活動をしています。
生命保険でいえば、亡くなった時、病気になった時、老後の資金、子供の将来の学費のため、などの切り口で提案することが主流だと思います。

この提案できる切り口が多ければ多いほど、お客さんから相談を受ける頻度は高まります。

その保険屋さんのニーズをうまく捉えて、鶴田さんは提案の切り口として税理士を使うことを提案しているのです。

具体的にいうと、事業再生や事業承継などで悩んでいる経営者の方がいれば良い税理士を紹介するという切り口から保険商品の販売につなげることを提案しているのです。

事業再生→税理士紹介→コスト構造の見直し→保険料の見直し→保険切り替え
事業承継→税理士紹介→節税→節税のための保険の活用

という切り口を提案し、保険屋さんからの紹介を促しているのです。

2)保険屋さんに医療機器販売、美容機器販売の方を紹介してもらう
なぜ、医療機器販売と美容機器販売なのかというとこの2つの業種にはある共通項があるからです。

その共通項というのは「開業する経営者と会う機会が多い」ということです。

お医者さんの開業、美容師の開業には必ず設備が必要になります。

そのため医療機器や美容機器を取り扱っている方は開業される方との接点を多く持っているのです。

開業となれば税理士が必要になります。

各業者は自社の商品を提供するだけでなく、税理士も紹介することができるとなれば競合との圧倒的な差別化になります。

開業希望者に対して設備だけでなく開業に必要なもの全般を提供することができれば、顧客から重宝がられ、受注を得られる可能性も高くなるのです。

また、税理士は開業した後も常にお客さんと密接な関係にあります。密接な関係にあれば設備を切り替える相談を受けることもあります。

その時に紹介をしてもらったメーカーに声を掛けることなどを約束すれば各業者にとっては非常にありがたいことです。

そのような切り口を提案して、各業者からの紹介を促しているのです。

3)飲食店の開業セミナーに参加して主催者にアプローチして協業している
これは純粋に顧客を紹介しあうという形での協業です。

飲食店の開業セミナーの主催者は設計事務所の方ですが、鶴田さんは開業してもらう人を紹介してもらう、設計事務所の方は鶴田さんのお客さんから店舗設計の相談があれば紹介する、という形でお互いのお客さんを紹介しあって顧客を増やしているのです。
ここで紹介してもらうために必要なことは、相手からの紹介を待ってからこちらが紹介するのではなく、「先に紹介してあげること」を心掛けることだと鶴田さんは語ってくれました。

とはいえ、紹介だけしてもらって紹介してくれない人というのも残念ながら存在することは確かです。

その際にどのようにうまく紹介しあえるパートナーを探したら良いのかと鶴田さんに尋ねるとこのような答えが返ってきました。

「自分自身と似たような考え方、似たような理念を持っている人とパートナーシップを組むようにしている」

ということだったのです。

「心(考え)が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」

という名言があるように考え方と行動には密接な関係があり、似た考え方をしている人は行動パターンも同じになると考えると、鶴田さんの意見は非常に理に適ったものだと思います。

鶴田さんの手法は、これまでお話したような方法を駆使して紹介を促す仕掛けをいくつも打っているということなのです。

これら3つの話を聞いていると手法はバラバラのように思えるのですが、実はある共通点があります。

その共通点とは、

①ターゲットとなるリストを保有している人に接触する
②協業するメリットを具体的に提示する

なのです。

ターゲットに直接接触を図るのではなく、既にターゲットとなる顧客のリストを持っている人に接触し、具体的な協業のメリットを伝えることで紹介が自動的に舞い込んでくる仕組みを作り上げていったからこそ、7年で300社もの新規客を開拓することができたのです。

この手法は一般的にジョイントベンチャーといわれている手法です。

見込み客のリストをもっている人と見込み客に魅力的な商品を持っている人が協力してお客さんに価値を提供するというもので、顧客基盤を持っていないが良い商品を提供できる企業にとっては新規開拓を加速度的にアップさせる手法として有名です。

この手法で失敗するケースは、自社のメリットばかりを考えて相手にどんなメリットが提供できるのかを具体的に提示できていない場合です。

鶴田さんは、それぞれの協業相手に魅力的なメリットを「具体的に」提示できているからこそ、紹介を量産できているのではないかと思います。

■水田チェック
新規開拓で顧客数を拡大したいと考えた時に、マンパワーで直接営業を仕掛けいく方法もありますが、マンパワーだけでは営業できる量に限界があります。

また、ジョイントベンチャーという方法であれば紹介者のおかげで、まったく見ず知らずの人に信用してもらうという最も手間のかかるプロセスを省略することができます。

この方法は、営業もサービス提供も1人の人間が行っているようなコンサルタント業界でよく取り入れられていますが、それ以外の営業の方でも全然使える方法です。

もしあなたの新規開拓の件数を加速度的に上げたいのなら、

「同じターゲットのリストを持っているのは誰か?」
「その業界の人に提示できるメリットは何か?」

を考えてみてはいかがでしょうか?

直接的な営業と同時にジョイントベンチャーを仕掛けることができれば、過去経験したことがないような業績をたたき出せるかもしれません。

■インタビュー企業
社名:税理士法人鶴田会計
住所:愛知県名古屋市中村区名駅3丁目9-13 MKビル5F
TEL:052-587-3036 
HP:http://www.tsurutax.com/

第30回リアルトップセールスインタビュー

西原さん
第30回のリアルトップセールスインタビューは(株)FPパートナーの西原さんです。

今回インタビューをお願いした西原さんの会社は「実は」私の保険を担当していただいている会社です。

当社は、あらゆる保険会社の商品を取り扱い、お客さんのライフプランに合わせて最適な保険会社とその商品を紹介してくれる、消費者にとっては非常にありがたい保険代理店なのです。

西原さんは元アリコの営業マンで、現在は当社の支店長としてマネジメントも行いながら営業マンとしても現役でご活躍されております。

営業マンとしては過去MDRTを3回受賞されており、会社の推薦で東洋経済からインタビューも受けたこともあるリアルトップセールスなのです。

それでは、そんな西原さんの営業の秘訣をご紹介いたしましょう!

■売るための秘訣
西原さんの売るための秘訣は、大きくは二つに分かれます。

ひとつは、「販売」そしてもうひとつは「集客」です。まずは「販売」での営業ノウハウからご紹介いたします。

保険というと一般的に「難しい」とか「ややこしい」というイメージが先行する商品です。
保険の営業はこの「難しい」とか「ややこしい」というイメージを払拭しなければお客さんは動いてくれません。

そのような商品特性の中で、西原さんは必ず以下の3点のポイントを押さえて説明をするようにしているのです。

1)簡単であること
2)入る時は真剣に考えること
3)今回限りであること

このポイントのひとつひとつに西原さんのノウハウが詰まっているのです。

1)簡単であること
保険はあらゆる企業の商品を数えてみるとなんと600種類以上もあるそうなのです。

この種類の多さが一般消費者にややこしいという印象を与える要因になっています。

しかし、西原さんはその複雑そうなイメージを払拭するために、まずお客さんのライフプランの確認や提案する商品の話をする以前に、必ずしておくべき話があるというのです。

その話とは、「保険のしくみ」の話です。

保険というのは何百種類も商品がありややこしそうなイメージがありますが、もとをたどっていけば「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3種類しかないそうです。

「保険って色んな商品名がありますが、ぶっちゃけこの3つのどれかなんですよ」と話してあげると、とたんにお客さんが耳を傾け始めるのです。

2)入る時は真剣に考えること
しかし、保険がいかに単純なことが分かっても耳を貸してくれるかもしれませんが、実際に行動を起こすまでの動機付けにはまだ弱いものとなります。

そこで西原さんは、耳は貸してくれたものの動こうとしないお客さんに、保険が「いかに高い買い物であるのか」そしてその保険に対して「いかに無頓着であるのか」を伝えるというのです。

保険は月々の支払に分割されているのであまり意識されないのですが、実は生涯支払う金額は一般の人でも1千万を簡単に越える買い物であり、家の次に高い買い物となります。

しかし、分割の支払になっていることで高い買い物という意識が希薄になっているところをこんな質問をしてみるのです。

「今の保険って、いつまでお支払があるかご存知ですか?」
「保険で、いくつまで保証されているかご存知ですか?」
「解約返戻金はあるタイプのものですか?無いタイプのものですか?」

お客さんは毎月支払っている金額は良く分かっているのですが、それ以外のことを実はよく把握せずに契約がしている人が多く、ほとんどの方がこの質問に明確に答えられません。

そして答えられないお客さんに、

「家を購入されるときは色々な展示場に行って、めちゃくちゃ勉強して購入されますよね。保険は生涯で試算すると、家に次ぐ大きな買い物なのです。ほとんど理解できていない状態で支払い続けていることに不安を感じませんか?」

理解できていない事実を伝え、考える必要性を訴求するのです。

3)今回限りであること
そして最後に極めつけです。

必要性を感じていながら「う~ん」と考えている人に最後の一押しをするのです。

人はなかなか決断できない生き物です。

営業マンの中には断られることに恐怖を感じて、結論を確認しない人がいますが、それはお客さんにとって不親切です。

決断を迫られて悩んでいる時ほどその道の専門家である営業マンがそっと背中を押してあげるべきなのです。

心優しい西原さんはそっとこの一言を添えてお客さんを後押しするのです。

「保険というのは何度も考える必要はないです。1回だけ頑張って考えてみましょう」
と・・・。

この最後の一言で多くのお客さんが救われ、動き出していくのです。

■自動集客の仕掛け
続いて「集客」に関するノウハウです。

保険業界での見込み客に集め方として主流なのが、やはり「紹介」です。
紹介してもらえる人脈が多かったり、紹介を得られる仕組みを持っている保険営業マンは見込み客集めに圧倒的に有利になります。

西原さんは「紹介」を得るためにシンプルなことを実践しています。

それは「どのような人間なら紹介をもらえるか」ということに着目して契約後のアフターフォローで“あること”を実践しているのです。

この“あること”こそが自動集客の仕掛けを作り上げているのです。

その自動集客の仕掛けとは、

「手続き書類はもっていく」
「証券が届く頃に再度行く」

というシンプルな方法です。

手続き書類は記入方法が分かりづらく素人からすると面倒くさいものです。

その面倒くささを放置してしまうと手続きが大変だったイメージが残ります。

そのイメージをもたれてしまうと、いざ紹介をしてほしいとお願いしても、そのめんどくささから二の足を踏んでしまいます。

そのようなイメージをもたせないためにも、お客さんが何のストレスもなく手続きできるようにわざわざ手続き書類をもって行き丁寧に説明しながら記入をさせるのです。

そして契約後の証券が届いた頃にも仕掛けがあります。

証券が届いたであろうタイミングで再度、お客さんのお宅にお伺いし、証券やこれまでの見積り、保険の設計書など不要なものを整理して、必要な書類一式にファイリングしてあげるというのです。

これは保険を契約したことがある人なら分かると思いますが、いくつもの保険商品を検討し、保険料の調整などをしている間に見積書、設計書が山のように増えていきます。

契約するときには、どれが必要でどれが不要なのかを整理せずに書類をまとめて保管して、いざ保険内容を見直そうとした時に何がなんだか分からないことがあります。

そのような状態を避けるために、わざわざ証券が届く頃にお客さんのところに伺ってその書類を整理してあげるのです。

「かゆいところに手が届く」

とは正にこのようなサービスではないでしょうか。

このようなサービスを提供することにより「この営業マンに任せると安心」という印象を与えることができ、その信頼の獲得が紹介へとつながっていっているのです。

■このノウハウをどこで手に入れたのか
西原さんのノウハウは具体的で非常に分かりやすいものです。

このような分かりやすいノウハウを構築したルーツはいったい何なのかをお伺いすると、このような話がありました。

西原さんは保険営業を始めた当初は、友人・知人などをあたって契約を取り続けていたそうです。

しかし、縁故による営業だけではいずれつながりの薄い人たちしか残らなくなってきて、契約を取り続けることは難しいと予想したのです。

そこで今までのやり方だといつか枯渇してしまう危険を回避するためにどうすれば良いかを考えたのです。

そこで思いついたのが先輩社員の存在です。

契約を取り続けることができず、やめる人が多いこの業界でずっと生き残り続けている先輩社員には何か理由があるはずと考えたのです。

そして、なぜ生き残っているのかを素直に聞き、そこで教えてもらった方法が今のやり方なのです。

先輩の成功要因を聞いて実践できるように体系化したからこそ、西原さんのノウハウは再現性のあるものになっているのだと分かりました。

なので、今のノウハウは当然今の部下にも教育しており、マネージャーとしても高い実績を上げ続けているのです。

■水田チェック
西原さんのノウハウは顧客心理をよく理解した営業手順になっています。

まず、保険の仕組みを伝えることで、複雑であるという先入観を取り払い、『耳を傾けさせて』います。

その後に、保険の支払総額とそれに対する無頓着さを指摘し、考える必要性を『感情に』訴えかけています。

そして検討すべきかを悩んでいるお客さんに、「一度きり」ですからという『理屈』で、「動き出すことを正当化してあげているのです。

人は「感情で買い、理屈で正当化する」とよく言われます。

「耳を傾けさせ」→「感情を刺激し」→「理屈付け」により相手に行動を起こさせることを促しているのです。

シチュエーション別に「お客さんが今なにを考えているのか」をよく考えたノウハウであり、その大切さを教えてもらえたインタビューでした。

我々も「今、お客さんが何を考えているのか」を考え対処していくことが必要なのです。

「ドアを開けた時」「話し始めたとき」「商品説明を聞いている時」「決断しようとしている時」などのシチュエーションを想定して、お客さんが何を考えているかを洗い出してみると西原さんのような営業ができるようになるのではないでしょうか。

■インタビュー企業
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